● 音のバランス**出す音/出さない音

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「出す音」「出さない音」と書きましたが、

「出さない音」 イコール、「音を鳴らさないこと」 ではありません。

楽譜に書かれている事に忠実に。

 

 というのは、基本中の本です。

 

もう大分前の事になりますが・・・亡きウラジーミル・クライネフ氏が、香港でよくマスタークラスをされていました。

その時によく受講生の演奏を聴いては、

「そんな事、○○○(作曲家の名前)は書いていない!」

と、顔を真っ赤にして怒っていました。

クライネフ氏のマスタークラス記は こちら

 

 

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楽譜に書かれている音は、作曲家が熟考して、練りに練って

「この音!」と決めたわけです。

意味のない音は一音もない。これが基本。

 

ただし、全てが意味のある音だからと言って、全ての音を「出して」弾いていたのでは、聴いている方としては

「一体何を言いたい(歌いたい)のか、わけがわからない」

演奏になってしまいます。

或は、ただ五月蝿いだけ。
音の洪水のような印象を与える演奏に。

 

そこで、楽譜をじっくり読んで、
「出すべき音」「出さない音(控える音)」を判断します。

 

 

1、最も大事な音

 

それは、第1拍の音です。

何故なら、その音の存在が拍子感を操るから。

第1拍、右手に音がなくて休符の場合も、よくあります。

その場合は、左手の第1拍の響きが とっても重要になります。

 

 

2、和音の場合に大事な音

 

それは、メロディが紡がれる構成音です。

たとえば、右手にメロディがあり、単音でメロディを奏でている。

けれど、時折、そのメロディの中に和音が混ざっている事もありますね。

そうすると、その和音を弾いた途端に、メロディがブツ切れてしまう事があります。

何故なら、弾き手が そこで和音を掴む!という事に必死になってしまうから。

その和音の中に、それまで紡いで来たメロディの続きの音が入っていることを一瞬忘れてしまうから。

頭ではわかっているんですよ。

でも、ではその和音を打鍵する際に、その和音の中で、メロディの中の(メロディの続きの)音となるのは どの音なのか?

 ということを、意識して弾いてないのです。

その音が大事なんです。

 

でも、和音の中の「その音」を聴いていないから、浮き出てこなくて、メロディが途中で分断されてしまうわけです。

聴いていると、音がデコボコした印象を受けてしまいます。

 

 

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大抵の場合、和音ならば、そのトップの音がメロディを構成する音になっている事が多いと思います。

右手ならば、4か5で弾く事が多いでしょう。

4も5も弱い指ですから、相当意識しないと、その音は浮かび上がってきません。

指先を、もの凄く意識します。

ちょっと痛い表現ですけれども、指先に針が刺さっちゃった! 針でつついちゃった!時に感じる、その一点に意識を集中して打鍵します。

 

 同時に大事なのは、それ以外の音を、どうやったら出さずに打鍵できるか?ですが。

それは、以前も お話した事があったと思いますが、それらの音を打鍵する指の存在を忘れる。

或は、「聴かせるべき音以外の音を、聴かないようにする」事です。

 

そして、あなた様の耳を大活用! とにかく、

あなたが発する音達を、

 よーーーーっく!聴いてください。

 

出したい音は、ちゃんと出ているか?

前後のメロディと比べて、デコボコしていないか?

和音の所だけが異常にデカクなっていないか?  など。

 

 

お読み下さり、ありがとうございました。

荒井千裕 拝

 

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投稿者プロフィール

Chihiro ARAIピアニスト / ピアノ講師
香港在住24年。ピアニストでピアノ講師。
香港演藝学院のエレノア・ウォン教授に師事。
ピアノ・ソロ、ヴァイオリンとのデュオ、二台ピアノ、オーケストラとのピアノ協奏曲などの演奏活動をしながら、香港と日本で「体も心もラクにピアノを弾く」をモットーにレッスンをしております。