● ハノンだって、音楽にしなきゃ意味がない!

 

「音階練習」と「ハノンの練習」の、
本当の意味は同じです(バッサリ)。

・・・これじゃ、記事にする必要ないじゃないかーー!

ですが。

 

改めて、お話申し上げます。

 

練習曲集「ハノン」は、
各指の独立を習得するためのものです。

しかし、アクロバティックな練習曲集では、ありません。

そもそも、人の10指は長さも太さも不均等。
それは人によっても異なります。

それでも、ピアノはそれら10指を使って
演奏しなければなりません。

だから、10指を、出来る限り均等な
打鍵(の圧力)や動きができるよう、
訓練はします。

そのために、(多分)最も早い時期から使われるのが、
この「ハノン」だろうと思います。

しかし、ハノンはそれだけを目的にするのでは、
何の意味も持ちません。

私たちがピアノを弾くのは、
「私が弾く」という事で、つまり、
<私>という個人の感情を音に重ね合わせるという所に、
大きな意味・意義がある。
そこで初めて<生>をうける・生み出すのだと思っています。

「ハノン」の練習をされた方々は おわかりでしょうが、
ハノンの練習曲は、造りが非常にわかりやすいです。

大抵は1小節の音型(指の動き)さえ覚えれば、
全て弾けます。

各小節、それらが二度ずつ(一音ずつ)
上がり(下がり)の繰り返しですから。

だから尚の事、ただの指の運動に
成り下がってしまうのでしょう。

こと、指周りの良い方の場合、注意が必要です。

心ここにあらずで、10指をただただ動かして、
最初から最後まで弾き切って
速弾きして「出来たー!」で終わりにしてしまうからです。

その上、両手の縦のライン(合うべき右手と左手の音)が
ずれまくっていても、本人、気付きません。

それは、自分が弾いている音を聴いていないから

無意識に、指先エクササイズにしているからです。

 

このような練習に、意味ありません。
こんな練習なら、やらない方がマシです。
時間の無駄です。

聴力を鈍らせる事に拍車をかけるだけ。

私は、この傾向にある生徒さんには、
ハノンの練習はさせません。

 

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さて本題です。

 

ハノン、それぞれ1小節の音型(音の山型)の通り、
音が上がっていく時には軽くクレッシェンド、
音が下がっていく時には軽くデクレッシェンドしましょう。

上がっていく時は息を吸っていく。
降りていく時は息を吐いていく。

ここに呼吸を取り入れるのは、意味があります。

息を吸っていけば、自然と
クレッシェンドになります。

息を吐いていけば、自然と
でクレッシェンドになります。

 

一つの練習曲の前半は2オクターブほど上昇を続けますが、
その間、小さなクレッシェンドと小さなデクレッシェンドを重ねながらも、
総合的には大きなクレッシェンドが出来ていきます。

また、後半の下降時にはその逆をしていく・・・

そういう事を意識出来て、初めて、

「音楽的にハノンの練習が出来た」

という事になります。
ここに、ハノンを練習に取り入れる意味がある
と思っています。

 

私たちは、音楽を学んでいるのです。
音楽を奏でているのです。

音を鳴らすなら、音楽的でなければ無意味なのです。

 

さぁ、ハノンをお持ちの方々、
ハノンの中から一曲、何か選んで、
今日は「音楽的に弾く練習」をしてみて下さいね♪

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お読み下さり、ありがとうございました。

荒井千裕 拝

 

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投稿者プロフィール

Chihiro ARAIピアニスト / ピアノ講師

香港在住24年。ピアニストでピアノ講師。
香港演藝学院のエレノア・ウォン教授に師事。
ピアノ・ソロ、ヴァイオリンとのデュオ、二台ピアノ、オーケストラとのピアノ協奏曲などの演奏活動をしながら、香港と日本で「体も心もラクにピアノを弾く」をモットーにレッスンをしております。