むかし買った本を再読してみました。えぇ、大好きなベートーヴェンさまです。すると、結構早いところでベートーヴェンの「ピアノ協奏曲第2番」の話しが出てきました。

そんなベートーヴェンと、ベートーヴェンのピアニストとしてのデビューのお話をしてまいりましょう。

ベートーヴェンがピアニストとしてデビューした背景

ベートーヴェンの「ピアノ協奏曲第2番」は、ウィーンのブルク劇場にてベートーヴェン自身のピアノ演奏で初演されました。

もう、それだけで身震いするようです。もしタイムマシーンがあるなら、バック・トゥ・ザ・フューチャーのデロリアンがあるなら!このベートーヴェンの「ピアノ協奏曲第2番」の初演を聴きに、ウィーンのブルク劇場までひとっ飛びしたいです!

さてその初演の時、実はピアノ・パートはまだ出来上がっておらず、ベートーヴェンさまはほぼ即興で演奏されました。この演奏会が、ベートーヴェン自身が公の場でのデビューであった、と記されています。

それは1795年3月29日と30日の二日連続、ウィーン音楽家協会主催の「未亡人救済慈善演奏会」でした。そこで、初日に演奏したのが、この2番コンチェルト。そして二日目には、ピアノで即興演奏を行ったとの事。

更に、演奏会の主旨は違いますが続く31日は、モーツァルト未亡人コンスタンツェが主催した演奏会がありました。この時にはモーツァルトのオペラ「皇帝ティトゥスの慈悲」が上演されましたが、その幕間にて演奏されたのがモーツァルトのピアノ協奏曲(K.466)で、そのソリストを務めたのがベートーヴェンだったのです。

この三日間に及ぶ公開演奏会で、ベートーヴェンの存在はウィーンの楽壇中に知れ渡ることになったのではないか?と言います。

この二ヶ月後には、「ウィーン新聞」にピアノ三重奏曲(Op.1)の出版予告と予約広告を載せ、作曲家としてのデビューも飾ったベートーヴェン。この予約数がベートーヴェンにかなりの収益を保証し、生活基盤が出来たようです。

いろんな事の前後関係がわかると、面白いですね。

昔この本を読んだ時の記憶が抜けているほど内容を覚えておらず、普通に伝記かと思っていました。

うちには「ベートーヴェン」の伝記が何冊かありますが、小学生向け・中学生向けのような感じで読者対象が分けられています。自分が小学生の時に読んだ「伝記」を思い出します。

この本は、大人向けの伝記だと思っていました。まぁ伝記は伝記なのですが、各作品が生まれた際の背景、人間模様などもわかるのは、ドキュメンタリーを観ているようで興味深いです。

こちらの本、オススメします。

ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第2番」について

ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 作品19。この協奏曲の最初のバージョンが作られたのは、1795年。そしてそれは3年後に完成されています(作曲に着手されたのは1785年とも言われています)。

ピアノ協奏曲第1番よりも9ヶ月遅い1801年12月に楽譜が出版されたため、「第2番」になったそうです。しかし実際には「第1番」という事でしょう。出版されたのが第1番より遅かっただけです。

初演は先にもお話したように、1795年3月25日にウィーンのブルク劇場で、ベートーヴェンによって行われました。

最終的な完成までは何度も手を加えられており、完成したのは慈善演奏会の2日前だったと伝えられています。また1801年に楽譜を出版する際には、出版社への手紙に

「ピアノ・パートはまだ書き上がっておらず、今になってやっと書いた」

と記されているため、ウィーンでの初演や第1番と一緒にプラハで演奏された時は、殆ど即興で演奏したと伝えられています。凄いですよねぇ。さすがベートーヴェンさまと言うべきか、偉大な音楽家とはそういうものなのか?重複しますが、どんな演奏だったのか?タイムマシンがあったら遡って聴きに行きたいものです。

第一楽章アレグロ・コン・ブリオはソナタ形式。変ロ長調。
テーマは、最初のオーケストラにより提示されています。

第二楽章アダージョはホ長調。変奏曲形式。

優しさと柔らかさが、ゆっくりとオーケストラのテーマから始まります。

第三楽章ロンド、モルト・アレグロ。変ロ長調。
ベートーヴェンの初期の遊び心が満載の楽章です。

我が師匠が「この楽章はジョークだ」と言われましたが、その通りだと思います。

ベートーヴェンは、オーケストラが正しいトニック・キーの不一致を「発見し」て、正確なトニック・キーに返る前に、Gの「間違った」キーの中でピアノを出現させたりしています。

2012年エストニアはタリンにて。

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