本日は、フランスの作曲家クロード・ドビュッシー(1862−1918)の子ども向けの伝記をご紹介しましょう。2018年はドビュッシーの没後100年の記念年なんです。

是非、この機会にもう少しドビュッシーのことを知ってみませんか?

伝記 世界の作曲家⑧
印象主義音楽をつくりあげたフランスの作曲家
ドビュッシー

ロデリック・ダネット著
橘高弓枝訳

この本は全ての漢字に「るび」が振られているので、読書が好きな子どもなら小1の子でも読めるでしょう。でもね、中学生が読んでも大人が読んでも楽しめる本です。

たくさんの絵・写真や自筆に写しも盛り込まれています。今日はこの本についてお話します。

目次

第1章 牧神の午後への前奏曲
第2章 パリ音楽院の異端児
第3章 初恋の女性
第4章 印象主義の音楽
第5章 新たな地平を求めて
第6章 唯一のオペラ「ペレアスとメリザンド」
第7章 恋人との別れ–そして結婚
第8章 大きなスキャンダル
第9章 晩年の傑作
第10章 ロシア音楽とバレ得
第11章 晩年の憂鬱
巻末 ドビュッシー年譜

その人となりを知るなら、伝記を読むのが一番です。そして侮るなかれ、子供向けの書籍は子供が読んでわかるように書かれていますから、とっても理解しやすいんですよね。

ドビュッシーの子ども時代

ドビュッシーの両親は陶器店を営んでいました。長男として生まれたドビュッシーは、額が少し突き出ていてドビュッシー自身、それを気にしていました。そのため、ドビュッシーは前髪をおろして額をかくそうとするようになりました。

その額のせいか、ドビュッシーは引っ込み思案の少年だったようです。

音楽との出会い

ドビュッシーを最初に音楽の世界に導いたのは、伯母のクレマンティーヌでした。この伯母が彼をピアノ教師のもとへ連れていき、ドビュッシーにピアノのレッスンを受けさせたのです。ドビュッシー、9歳でした。

そしてその翌年にはなんと、パリ音楽院にわずか10歳で入学したのです。ドビュッシーはパリ音楽院入学の最年少者となり、尚かつ国家奨学生にも選ばれています。

パリ音楽院在学中

音楽院在学中、ドビュッシーはいくつもの賞を受賞。しかし、教師のいいなりになるような従順な生徒ではなかったようです。

この頃のドビュッシーは、内気で無愛想でとっつきにくかった。ピアノを前にすると、鍵盤に襲いかからんばかりの勢いでたたく。息を切らして大きくあえぎ、熱っぽい弾き方をするのが特徴だったそう。そんなドビュッシーの様子は、ちょっと想像するのが難しいです。

音楽院に入学してから、毎年のようにコンクールで受賞していましたが、15歳になってからは賞が取れなくなっていました。賞が取れないと、賞金も入って来ないので、両親はひどくがっかりしていたそう。

その上、反抗期をむかえたドビュッシーは音楽院の教授にもつっかかるようになり、なんと
退学させられそうになったことは一度ではなかった!
というのですから、両親の悩みの種は尽きなかったようです。

ドビュッシーはパントマイムの名人!

チャイコフスキーの熱心な後援者として知られていたロシアの大富豪ナジェージダ・フォン・メック夫人という人がいました。夫人の亡き夫は鉄道経営者で、その莫大な遺産を受け継いでいました。

そのメック夫人にドビュッシーは雇われて、子ども達へのピアノ・レッスンをする事になりました。そのメック夫人はこんな手紙を残しています。

彼は頭のてっぺんから足の先までパリっ子でパントマイムの名人です。

機知やユーモアに富み、私たち家族を多いに楽しませ、満足させてくれます。
本当にチャーミングな青年です。

ローマ大賞受賞!

1884年に、ドビュッシーが挑戦したローマ賞コンクールで大賞を受賞するに至った経緯についてのエピソードは、本書を読んで頂きたい。

ここでは受賞の知らせを聞いた時のドビュッシーの言葉を紹介しましょう。

ボクは橋の上にたたずみ、セーヌ川を行き交う遊覧船と川面でたわむれる陽光をながめていた。

その時突然、誰かが走って来る足音が響いた。と、ふいにその人物はボクの肩をたたいてこう言った。

「おめでとう!きみが大賞をとったよ!」と。

たちまち、喜びは消えてしまった。

あの瞬間、ボクは自由を奪われ、がんじがらめになったような息苦しさを感じた。

音楽とは心にじかに響くもの

1889年、エッフェル塔が完成しました。
パリで万国博覧会が開かれると、ドビュッシーもその会場に足を運んだ。そこでドビュッシーは、世界各国の芸術・民族音楽・民俗芸能に触れました。

ドビュッシー中でも特に新鮮な驚きとともに魅力を感じたのは、ジャワのガムラン音楽でした。五音音階・新奇なリズムと、規則にしばられない自由な音楽にドビュッシーは惹かれました。

ガムラン音楽を聴いた後では、ローマ滞在中に感動したパレストリーナの対位法ですら、ドビュッシーにとっては急に色あせてしまったのです。

そして、音楽とは…分析し、理解するものではなく、心にじかに響くものでなければならない。
音の響きを感覚で掴みとるべきなのだ。
とドビュッシーは語っています。

ここにご紹介したことは、この本のほんの一部です。この本はとても読みやすくわかりやすい。子ども向けの伝記と侮るなかれ。

是非、多くの方に読んで欲しい一冊です。

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