今年2018年は、フランスの作曲家クロード・ドビュッシーの没後100年。このアニバーサリー・イヤーに、ドビュッシーを紹介する書籍の出版や演奏会が多く開催されるでしょう。

ドビュッシー・イヤーに合わせて、私もドビュッシーに関する書籍や作品を紹介してまいります。今日は、ドビュッシー研究や演奏で有名な中井正子先生による「ドビュッシー ピアノ全作品演奏ハンドブック」について、ご紹介致しますね。

著者の中井正子先生とは

まずはじめに、著者の中井正子先生について少しご紹介致します。

中井正子先生は、東京藝術大学付属高校在学中にパリ国立高等音楽院に留学。ピアノ科を審査員全員一致の1等賞主席でご卒業。研究科を経てジュネーヴ国際音楽コンクール第3位、ロン・ティボー国際音楽コンクールのフランス音楽特別賞他を受賞。

国内外でリサイタルやオーケストラとの共演多数。これまでにドビュッシー・プロジェクト、ラヴェル・プロジェクトで全曲録音・全楽譜校訂をされた。様々なご活躍をされながら、東京藝術大学ピアノ科で後進の指導もされています。

収録されている作品

一応「ピアノ全作品演奏ハンドブック」ですから、収録されている作品を紹介するまでもなく全曲収録されていると思っていましたが、小さい声で言うと「忘れられた映像」と子供のためのバレエ組曲「おもちゃ箱」、そして連弾曲・二台ピアノ作品については記載されていません。

念の為、収録されている作品を以下に記します。

  • 2つのアラベスク
  • ボヘミア部局
  • マズルカ
  • ダンス
  • バラード
  • ロマンティックなワルツ
  • 夜想曲
  • ベルガマスク組曲
  • ピアノのために
  • 版画
  • 喜びの島
  • 仮面
  • 映像第1集
  • 映像第2集
  • 子供の領分
  • 前奏曲集第1巻
  • 前奏曲集第2巻
  • 12の練習曲第1巻
  • 12の練習曲第2巻
  • スケッチ帳より
  • コンクールの商品
  • 小さな黒人
  • ハイドン
  • レントより遅く
  • 英雄的な子守唄
  • 慈善団体「傷病兵のために」
  • エレジー

以上です。尚、各曲の演奏についての中井正子先生のご説明は、本書をお読み頂くのが一番良い(お手元に置いて置くと良い)ので、こちらでは触れません。ただし、気になるお言葉やトピックをご紹介して参ります。

この「演奏ハンドブック」の趣旨

まずはじめに、この演奏ハンドブックはドビュッシーのピアノ作品をどう演奏するかのアドバイスやヒントが得られるものではありますが、どの楽譜を基準に説明されているかと言うと、中井正子先生が「ドビュッシー・プロジェクト」で校訂された「実用版」を使う事を前提としています。

この点に注意して、可能なら中井正子先生が校訂された実用版の楽譜をお求めになられると良いでしょう。

ドビュッシーは難しい?

どの作曲家の作品でも、それぞれに特徴があって難しいと感じる点も様々でしょう。あなたがドビュッシーの作品と向き合おうという時に「難しい」と感じることはありますか?あるとしたら、それはどんな事かしら?

ドビュッシーのペダルについて

中井正子先生は、ドビュッシーの難しい点として感じる人が多いことに「ペダルをどう踏んだら良いのか?」や「指遣い」についてわかりやすいよう、実用版に記しています。ドビュッシーを弾く上でのダンパーペダルの使い方に注目!ペダルの踏み方は多種多様あることを体感して覚えていきたいですね。

ドビュッシーのタッチについて

ペダル同様に、タッチ(打鍵の仕方・音色の変え方)も、ドビュッシーに限らず演奏する上で表現の幅を広げるために重要なもの。多種多様なタッチの使い分けが出来れば、表現の幅は何倍にも広がり、個性豊かになるでしょう。

ドビュッシーのピアノ曲を演奏するなら覚えておきたいタッチがあるなら?是非身につけたいですね。ヒントは「ハーフ・タッチ」。

ドビュッシーはソルフェージュ力に長けていた!

ドビュッシーの作品は、テンポ変化の指示が多く見られます。テンポの指示と拍子記号の関係にも注意したいですね。そしてもう一つドビュッシーによく出てくるのが「テンポ・ルバート」。いくら「自由に」とは言っても過度にならないよう気を付けたいもの。

ドビュッシーを楽しんで弾くには

ドビュッシーの作品を楽しんで弾くために気を付けたいことは以下の事。

  • タッチ
  • ペダル
  • pとppの違いを出すための弱音ペダルの使い方
  • テンポ

この4点だけにこだわって気を付けるだけでも、あなたの演奏はガラリと変わりそう、もっとステキに輝きそうだと思いませんか?

アーティキュレーションの違いを弾き分ける

ドビュッシーは細かなアーティキュレーションの指示を出しています。よく似たフレーズが繰り返される時、そのアーティキュレーションは同じだと思いこんでいませんか?

音の並びが同じでも、そこに付けられているスタッカートやアクセント、スラーの付き方に注目することをお忘れなく。あなたの演奏をより生き生きとさせるためにも、アーティキュレーションの違いを弾き分けることは重要です。

ドビュッシーは楽譜にとても細かく、言い換えればとても親切に指示を出しています。せっかく作曲者が指示を細やかに出してくれているのですから、読み落とさないよう、きちんと汲み取って演奏に生かしていきましょうね。

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