ピアノを弾いていて、難しそうには見えないフレーズが、とても弾きにくく感じたり、はじめは良いのに、フレーズの終わりでつっかえたりしませんか?
どうしてなんだろー?急に難しくなるわけではないのに、ね。そんな時、ちょっと考えて欲しいことがあります。それが「グルーピング」。グルーピングって、なぁに?のお話です。
Contents
弾きにくくなるパターンを知っておこう

モーツァルト「ロンド」ニ長調
弾きにくくなるのは、例えばこんな音階フレーズ。これはモーツァルト作曲の「ロンド」の1フレーズです。
上がっていく音階の終わりが「半音階」になります。そこが何故だか弾きにくい。「半音階になるから?」かしら。そうかもしれないし、もしかしたら「音階」のままでも、弾きにくくなるかもしれません。
ピアノを弾いていて、同じようなフレーズを続けて弾いている時に、弾きにくくなるパターンの一つに「1オクターブを超えた動きになる時」と言うのがあります。それは、体と腕(から指先)の位置関係と、脳内で認識している距離感や角度の感覚と実際の相違にありそうです。
そうは言っても、いつも体が定位置にあるわけではありません。そして同じ曲の同じフレーズを弾く場合でも、毎回必ず同じ動きをしているとは、限りません。いつも意識しているポイントがある音の打鍵やフレーズなら、ほぼ同じになるかもしれませんが、何しろ人間ですから(機械ではありませんから)、全く同じになる方がすごいこと。
毎回同じにならないなら、その位置関係や距離感と言う視点で考えて実践しても、あまりうまくいかないと思います。(でも、やってみるのも大事です。やった上でそれを実感すれば尚良し。)
グルーピングを考えてみよう!
と言うわけで、「グルーピングを考える」です。
「グルーピング」と言いますが、「フレーズの中での、音と音のグループ分け」を意味しています。「グループ分け」と言う方もいるでしょう。同じことです。
例えば上の画像では、音は上がって行くのでそのフレーズの中で、グループ分けする必要は、あまりありません。でも今回は、この「上がって行く音階の終わりが弾きにくい」と言うのが問題点です。ならば、そこを解消すべくのグルーピングを考えます。
もう画像に書き込みが入っていますが、16分音符の終わりの2音「ソ」からを、それまでとは別のグループだ、と考えます。「ファミレドシラソラシドレミファファ」まできたら、打鍵も呼吸も改めるような感じで、「そそラー」と入ります。
このグルーピングは、「弾きやすいと感じる打鍵ができるためのグルーピング」なので、この限りではありません。「ファミレドシラソラシドレミ」「ファファソソラー」でも良いと思います。
人は機械ではないので、自分にあったもの、あなたに合った捉え方(グルーピング)を考えてみましょう。
スタッカートが含まれる場合のグルーピング

モーツァルト「ロンド」ニ長調から
この画像の何が弾きにくいのか?第2拍のスタッカートの8分音符2音です。「シッドシラシッドッレー」
これはとても短いフレーズですから、本来これで一つのフレーズ(グループ)で捉える方が、流れは良くなると思います。でも、弾きにくいところを解消する方法を考えます。
「シッドッ」が弾きにくいのですから、以下のようにグルーピングしてみてはいかがでしょうか?
- 「シッドシラシッ」と「ドッレー」を分ける。
- 「シッドシラシッ」から改めて「ドッレー」に入り直す・打鍵し直すように。
- このようなフレーズを弾く時は、親指を人差し指の近くに置くように。親指が他の指から離れて「あっち」を向いてしまわないように。感覚としては「手の内側に入れる」と思っても良いでしょう。
何でも考え方一つ、見方一つ、捉え方一つで180度変わりますよ。
弾きにくい原因を探ってより弾きやすくするためのグルーピングを考えよう
- 何故弾きにくいのか、原因を探る。弾きにくい理由がある。
- 弾きやすくするため・音楽的に弾くためのグルーピングを考える
- スタッカートが含まれるフレーズのグルーピングを考える
何でもモノは捉えよう・考えようで180度変わります。弾きにくいのには理由があります。理由・原因がわかればそれを違う支店から捉える事ができますよね。そうすればもうグン!と手の内に近づいてきます。弾きやすくなりますよ!
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