曲には大なり小なり、様々な「クライマックス」が存在します。それをいかにピアノで「わかりやすく」聴かせるには、どうしたら良いでしょうか?

ピアノの演奏で、クライマックスをわかりやすく聴かせる・伝えるには「聴こえ方のトリック」を使う事。トリックなんて言うと、ちょっとイヤな感じかしら?(笑)ピアノ演奏は瞬間芸術ですから、どう聴こえるか?どう伝わるか?を考えるのはガムシャラに弾きまくる練習を重ねるより、効果が出ますよ。では、「聴こえ方のトリック」とはどうするのか?考えてみましょう。

クライマックスはどこにあるのか?を知っておこう!

メロディがある方の手もそうでない方の手も、それなりに動きがある場合についてのお話です。これは、中級・上級者向けの曲に多く見られます。

少々長い曲や、曲のクライマックスは終盤にある。しかし曲の終盤に限らず、前半部でもクライマックス的な盛り上がりを見せることがありますよね。大抵は3分超え・5分以上の曲に多く見られます。例えば、クライマックスにさしかかるところからクライマックスの頂点までを、16小節だとしましょう。

曲を細分化して考えてみよう

16小節の中にクライマックスが有るとするならば「4小節フレーズ+4小節フレーズ+8小節フレーズ=16小節」の大きなワン・フレーズになっていると考えます。

では、終わりの「8小節フレーズ」の終盤がフォルテシモになっていると仮定してみましょう。そして最初の「4小節フレーズ」が始まるまでの流れがメゾフォルテだとしたら、この「4小節フレーズ+4小節フレーズ+8小節フレーズ=16小節」の始まりを、一度ピアノ(p)まで落としてから始めてみるのです。

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効果的にクライマックスへの持って行き方とは

一度ピアノ(P)に落とした所から、クレッシェンドして盛り上げていく。この時、はじめの4小節では右手だけ、和音なら右手のトップ音に意識を集中して、メロディを浮き立たせることを意識して弾いてみましょう。

その次の4小節では、右手に腕の重さを乗せるように音量を増して弾いてみる。ただし決して体で押して行かないように。(音量を増すと言うのは徐々にではなく、まるで階段を昇るように、はじめの4小節は一段目、次の4小節は一段上がった二段目という感覚を持ってやってみましょう)よりエスプレシーヴォ(表情豊かに)と捉えるのも良いですね。

そして最後の8小節では左手に「生」を与えてみましょうか。左手の動きでクレッシェンドを助け、クライマックスの相乗効果を上げます。

左手の拍頭となるバス音を響かせる(浮き立たせる)ところから始め、次第に外の音にも「命を宿らせて行く」ように、エスプレシーヴォで(表情豊かに)弾いてみるのも効果的。ここに書いたことをその通りに全てやるのではなく、いろいろ試してみる事です。いろんな方法を知っておきましょう。いつでも実践できるピアノ奏法の引き出しをいっぱい持っておくことです。

このように様々なコントロールをすることで、まるでピラミッドの頂点まで上がるようなクレッシェンドで効果的にクライマックスへ持っていけます。聴いている人にもわかりやすいクレッシェンドを出すことが出来ます。これがトリックです。

クレッシェンドを考え直してみる

「だんだん強く」というクレッシェンドは、言葉の通り「だんだん(徐々に)」では、不明瞭なのです。もしクレッシェンドの始まりがフォルテだったらどうでしょうか?フォルテの大きさも人によって違いますし曲によっても違うでしょう。しかし既に音量が大きな所から、音の圧がある所から、緊張感がある所から、存在感の大きな所から更に大きくするのは難しいこと。

実際にピアノを夢中で弾いているあなたにはわかっても、聴いている人にとっては五月蝿いことこの上なし。これでもか!これでもか!と音の洪水が押し寄せてくるのですから、クライマックス地獄に陥ってしまいます。

だからこそ、もう一度クレッシェンドを効果的に聴かせるにはどうしたら良いのか、あなた自身で考え実践してみましょう。

効果的にクライマックスへ持っていく方法のまとめ

  • クライマックスがどこにあるのかを、知っておこう!
  • 曲を細分化してクライマックスを認識しよう!
  • 効果的にクライマックスに持っていくにはクレッシェンドの始め方がポイント!
  • 効果的にクライマックスに持っていくためにクレッシェンドのかけ方を考えよう!

効果的にクライマックスへ持っていく方法、是非試してみて感じてみて下さい。そして、あなた自身で応用してみて下さいね。

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