ピアノを弾く時、スラーがどのように付いているかは一応チェックするけれど、スラーの変わり目を意識しているでしょうか?

ベートーヴェン「悲愴ソナタ」第2楽章から

音の跳躍で手が広範囲に渡って動く時、「ひぃっ!大変!忙しい!間に合わないぃぃ!」とパニックになっていませんか?うん、だってすぐに移動しないといけないものね。わかるわかる〜。でもね、ちょっと気を付けるだけでぐんと弾きやすくなったり、キレイに聴こえるようになりますよ。そんなスラーの変わり目と跳躍でちょっと気を付けたいコトをお話します。

スラーの変わり目で気を付けたいコト

スラーが付いている間は、音をつなげて(レガートで)弾きます。スラーが切れたら切る。すらーが切れた(終わった)その次とはつなげません。しかし、その切り方はいつも同じとは限らない。スラーの切れ目の音がどんな切り方になるかは、そのフレーズによるでしょう。

ベートーヴェン「悲愴ソナタ」第2楽章から

画像上の段、右手が弾くヘ音記号の音です。「・しそしそみ」で一つのスラーが切れる(終わり)。そして次の内声16分音符2音ずつのスラーになりますね。でも、「・しそしそみ」と次の「みれ」「れど」「どし」は、全く別ものなのかな?「・しそしそミッ!」だろうか?そうではないと思うよ。

いやいや、もしこのフレーズの響きがうんと明るいと感じているなら、そういう切り方になるかもしれないね。でもそうなら「・しそしそみ」の「み」にはスタッカートが付けられていたんじゃないかしら?

「しそしそみ」から続く「みれれどどし」へは、ポジションが変わるといっても物凄く変わるわけじゃないでしょ。楽譜を、動きをよく見てみようね。飛ばなくたって、次の音への準備はできるよ。是非あなたの耳でよく聴いて、音の動き・広がりを想像してみましょうね。

使用楽譜はこちらです。

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跳躍で気を付けたいコト

モーツァルト「ソナタ」K.331 第1楽章第4変奏から

左手は、第1拍で低音オクターブを打鍵したら、すぐ右手の向こう側(高音側)に行って、次の高音を弾かなくちゃいけないの?高音域で三度の和音フレーズを弾いたら、ひぃっ!また低音に降りてきて、はぁっはぁっはぁっ、つ、つつつ、つらいですぅ!忙しいですぅ!って必死になってしまいがちな所です。

必死すぎますね(笑)。必死になるから、うまくいかないのです。右手を越えて高音域と低音域を行き来するとはいえ、そんなに素っ頓狂にジャンプする必要はないんですよ。慌てているから、気持ちが急いているから音が台無しになってしまいます。だから音が抜けたり欠けたりするのね。

準備はね、すぐに出来るのだから慌てない。それより、ちゃんとあなたが出している音を聴こうね!低音オクターブが、「だん」って音がちょっと沈んで上がってくるのを、聴き届けてね。高音域で「どーれーみーれーどー」の最後の「どー」の伸びも、ちゃんと聴きましょ。ジャンプしないで大事にね。大事に。

跳躍で気を付けたいこと。それは、「ジャンプしない!音を聴き届ける!」ということです。

スラーの変わり目と跳躍で気を付けたいコトのまとめ

  • スラーの変わり目は音を切る=次の音とはつなげない
  • スラーの変わり目では音をつなげないと言っても、どんな切り方にするのか?音をよく聴いて考えよう!
  • 跳躍はあせってジャンプする必要はない
  • 跳躍は急いで移動しなきゃ!という先入観を捨てて、音を聴き届けよう!

1つの曲の中に、スラーは数え切れないほど出てきます。正しい音を読み取っていく事には注意を払っていても、意外とスラーの付き方は見落とされがち。ちょっと気にしてあげましょう。それだけであなたの音楽はもっと生き生きと動いていきますよ。

跳躍は打鍵する鍵盤が離れているのだから、大変だという先入観があって当たり前です。でもね、そんなに急がなくたって大丈夫なの。だから急いで行かなきゃ!ジャンプしなきゃ!と思うより、音をもっと大事にして聴き届けてみましょうね。

最後にお知らせです。間もなく開催!

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2018年7月15日(日)13時〜

東京都杉並区のスタジオ・ピオティータさんにて

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詳細はこちらのページをご覧ください。お問合せ・ご予約はわたくし荒井がメールで承っております。

chihirohk@gmail.com

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