ピアノを弾くにあたり(特にクラシックの場合)、楽譜はとても重要です。耳コピなら話は別ですが、この記事を読みに来ているあなたは耳コピをしたいわけではないでしょう。楽譜が重要なのは、まずは楽譜を読まねば何も始まらない事を、あなたは痛いほど知っていますよね。

ショパン「英雄ポロネーズ」から

上の画像のような楽譜から、あなたは何をどのように読んでいるでしょうか?次に弾く音と位置(音程)やリズムかしら?もちろん、それらもとっても大事、他に強弱やアーティキュレーションやペダリング?

今日はもう少し深く読んでいくポイントについてお話しましょう。

楽譜は横に読んでいく

音楽は流れていくものです。流れていくという事は、今の音から次の音への繋がりがあるという事。つまり今の音と次に紡がれる音には「何らかの関係性がある」という事です。

だから楽譜は左側から右側へ読んでいくのですよね。ん?そんな事はわかっている?ふふふ、そうですよね。でもね、ちょっとだけ気をつけてね。楽譜を縦で読んでいませんか?

楽譜を縦読みする落とし穴

楽譜を縦読みするってどういう事か?と言うと、つまりあなたがもしもピアノを弾きながら楽譜を読んでいるとしたら(多分、ピアノを弾きながら楽譜を読む、楽譜を読みながらピアノを弾く事はとても多いと思いますが)、あなたの意識は「今弾く音(今つかむべき音)」に意識が集中するでしょう。

これが、楽譜を縦に読むという事です。では何故楽譜を縦に読んだらいけないの?

それは横への意識が薄れるからです。はじめにお話したように、音楽は流れていくもの。楽譜上では左から右へと音は繋がっているのです。たとえフレーズが切れよう(終わろう)と、曲の終わりの終止線にたどり着くまでは、その音楽は止まりません。

ピアノを弾きながら楽譜を読むとありがちなのが、この縦に読んでしまう事。今弾く音にだけ意識が集中するので、その前後の音との繋がりへの意識は本人が思っている以上に低下しています。このような譜読みを続けていると、フレーズを読み取る力はいつまでたっても身につきません。危険信号です。もちろんね、弾きながら楽譜を読むのが悪だなんて言いませんよ。弾きながら読んだっていいんです。だけど、いつもいつもそれをやっていては向上しないというだけ。

たまにはちゃんと楽譜を読みましょう。ピアノを弾かずにね。

楽譜の読み方のポイントその1

ショパン「英雄ポロネーズ」から

ではこちらの楽譜画像の、まずは右手部分から「楽譜の読み方のポイントその1」をお話します。

1つ目のスラー、上の音で「ふぁーみみー」の和音の動きを読む

この「ふぁーみみー」の動きは、和音になっている音程が変わらない事を理解する。「ふぁーみみー」は「み」にフラットが付いていますから「半音下がる」。そして和音の下の音「れーどどー」の「れ」にもフラットが付いていますからその動きは「半音下がる」。和音の上の音と下の音の動きが全く同じであることを理解しましょう。

2つ目のスラーの動きを読む。果たして和音の連続なのか?

8分休符を経て始まる2つ目のスラーの動きは、出だしが三度音程の和音です。つまり1つ目のスラーと同じ感覚です。「間隔」も同じですね。和音の上の音「どれ」の「れ」はフラットなので「半音上がる」。そして和音の下の音は三度下の「らフラット」から「らし」と上がります。ただし「ら」も「し」もフラットが付きますので、この和音の下の音の動きは「半音」ではなく「全音上がる」。簡単に覚えたかったら「上の音も下の音も二度上がる」で良いでしょう。

しかし問題はこの後ですよ。楽譜をね、視覚的に見ればすぐわかることなのですが、縦に読んでしまうと気づかない事かもしれません。小節が変わる所からの音符の書き方をもう一度じっくり見てみましょうか。

ショパン「英雄ポロネーズ」から

問題点は、画像の右上部分ですよ。音符に付く「棒」が上に伸びているものと下に伸びているものがありますよね?今まで和音で動いてきたので、これらを和音だと思ってしまうと危険な所です。だって和音じゃないもの。

上の16分音符の動きは「ふぁみふぁみれ」と動いていますが、下の音の動きはシンコペーションのリズムで「れどーし」になっていますよ。音符に付く棒の向きが上と下に分かれたらここは登場人物が一人増えましたよ!って事。右手で奏でる部分だけで二声になったわけです。合唱と同じになってきましたよ。

「ふぁみふぁみれ」と装飾音まで入って歌うなら、どう?どんなふうに歌うかしら?それに対して、シンコペーションのリズムで「れどーし」と歌うなら、何か強調したい事が現れたのかも?強調と言っても、どんなバランスやニュアンスなのかしら?と、考えることが続々出現!さぁ、考えたり想像する楽しい時間ですよ。ワクワクしていっぱい想像して下さいね。

スポンサーリンク

楽譜の読み方のポイントその2

続いて左手について見ていきましょう。全く同じ部分ですが、もう一度画像を出しますよ。

ショパン「英雄ポロネーズ」から

この曲は4分の3拍子です。左手は全て8分音符ですよね?ということは1小節に8分音符は6個入ります。この場合、一般的には8分音符は第1拍から2音ずつつなげて書かれますよ。ところが、第1音と第2音は切り離されていますねぇ、これは一体どうしてなのでしょう?

って考えてみる。これがポイントです。何故なんでしょうねぇ。あなたはどう思いますか?あなたが考えて導き出した答えが、あなたの表現になります。あなたの表現力はそうやって豊かになっていくんですよ。

楽譜の読み方を知っておこう!音符のつなぎ方を読むと歌の動きがわかる!のまとめ

  • 楽譜は横に、左から右へ読んでいくもの。縦に読む癖を捨てちゃおう!
  • 和音で動いているなら、その動き方(音程)を見てみよう!
  • 和音で動いていると思っていたら、音符の棒の向きが上下に分かれた時は登場人物が増えた時
  • 棒のつなげ方が拍と合っていない時は何故か?を考えてみよう!

楽譜を読んで「どうして?」と考えたり想像するのは、とてもワクワクする事だと思いませんか?あなたがワクワクしたら、あなたがピアノで紡ぐ音楽も、うんとワクワクしてきますよ♪

無料メールマガジンのご案内

ピアニストでピアノ講師の荒井千裕が、あなただけにお送りする無料メールマガジンです。

ピアノ練習法・打鍵・体の使い方や精神コントロールについて、ここだけのお役立ち情報をお届けしていますので、是非登録してみてくださいね。

メールアドレス

配信停止は、いつでもできます
迷惑メールは一切配信されませんので、ご安心くださいね

powered by まぐまぐ!
スポンサーリンク