ピアノを弾いていると、どこに盛り上がる所=クライマックスがあるのか、何となくわかるだろう。

人は大抵、クレッシェンドやフォルテの記号を見ると気持ちが高揚し、うわ〜っと盛り上げたくなる。でもね、一つの曲の中には盛り上がりを見せる向い所は幾つも出てきます。

そんな盛り上がる所が幾つもあると、ピアノを弾いているうちに一体どこが本当の向い所なのかあやふやになっていきませんか?はたまた、既にフォルテなのにそこからまた盛り上げなければならない時は、どうしたらいいの?身体で押していく?気迫で弾く?(笑)

今日はそんな事を考えて参りましょう。

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向い所の大も小も知っておこう!

グリーグ「ピアノ協奏曲」第1楽章から

フレーズは少し大きくとる/捉えます。少なくとも「4小節/1フレーズ」で。これは、最小単位です。

しかしそれが最小単位というのは、あくまでも「歌う=一息で歌う」という意味。もっと細かく分けると、その中でそれぞれの音の並びが・音の運びが一体どこへ・どの音へ向かっているのか?という「向い所」を、知るべきです。知っておきましょう。

上の画像例でお話すると、右手「どーーー しどしらそ」というのは、その次の8分音符の「し」に向かっています。そして、その8分音符「し」から始まる「しーふぁーみーどー」は、その次の4分音符の重音(その重音のトップ音で言うなら)「ラ♭」に向かっていく。

それぞれの、小さいかもしれないけれど、「山」となるところを、知っておきましょうね。楽譜をきちんと読みましょう、読んで理解しましょう。歌って、気づく努力をしてみましょうね。楽譜を読んで向い所がわかるならOK。でも、楽譜を読んでもなかなか理解できない場合の方が多い。

楽譜を読んでもイマイチよくわからないなら、あなたが声を出して歌ってみる事をオススメします。もしも声を出して歌うなら、どんな呼吸をするかしら?どこに向かって歌っていく?と考えてみましょ。そうやっていけば、気付けますよ。

大丈夫!気負わなくても、心配しなくても大丈夫よ。ただ、歌ってみるだけ。それだけでいいからね。

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既にフォルテなのに更に向い所があったらどうするの?

ブラームス「二つのラプソディ第1番」から

このフレーズの始まりは既に「フォルテ」です。それなのに、ここからまだまだ向かって行く所があるのです。

こんな時、まずは「まだ向かって行くべき所がある」事を知っておくコトが大事。そして、その「向い所」がどこなのかが
わかったらどうしたら良いのか?どのように演奏したら「向かっている」事がわかりやすくなるのか?を考えていきます。

ポイントは、その向かって行き「始め」に一度、音量を落とす事。(画像の3小節目、手書きで「mf」と書かれています)

ブラームス「二つのラプソディ第1番」から

「クレッシェンド(だんだん大きく/強く)」の基本は、「出始めは一度音量を落として」!です。

一度音量を落とさなければ、どれだけ「だんだん大きく」したのか、聴いててもわかりにくい。聴いてくれる人のみんながみんな、よく聞き分けられるわけではありません。「誰か一人がわかってくれればいい」「誰か一人に伝えられればいい」という考え方もあるし、それも確かにそうだと思います。

でも実際は「一人でも多くの方に伝わる」のが理想。というか、理想というなら、そこで聴いててくださる方々全員に同じように伝わるのが理想だよね。もちろん感性・好みの問題がありますから、同じように伝わったから全ての人が同じように気に入ってくれるかは別問題です。

「伝わるかどうか」という事と「理解してもらえるかどうか」というのは別問題ですから、伝わった上で「わたしの理解/好みとちゃうもんねー!」と思われるなら、仕方ないでしょ?だけど、そもそも「伝わらない」んじゃ、お話になりません。

基本的にこれは、小さな子供への「読み聞かせ」と同じですよ。「このお話を知らない人」に、わかるようにお話してあげるのが、私たち演奏者の務めです。そこに、プロフェッショナルとかアマチュアという垣根はありません。プロとアマってのは、あくまで職業にしてるか否かっていう線引きです。

これ、プロとかアマとかいう問題じゃないの。演奏者なら、やっぱりここ、落としちゃだめ。「わたしがわかってるんだから、いいじゃーん!」じゃなくて。聴いてくださる方が「わかるようにお伝えする」ことです。

そんな事を、子どもたちにも大人にも伝えるのが私の仕事=レッスンです。

ピアノは向い所を知って弾く!既にフォルテだったらどうする?のまとめ

  • 盛り上がる所は1つじゃない!向い所の大も小もある事を知っておこう!
  • 既にフォルテなのに更に向い所がある時は、一度音量を落とすのがポイント!

ピアノを弾いていると、ついつい熱くなって盛り上がりっぱなしになりがちです。気持ちはよくわかりますよ、私もその傾向にありましたから。でもね、盛り上がりっぱなしだと「いつもウルサイ」「ずっと五月蝿い」演奏になってしまいます。せっかく演奏するのですから、もうちょっと考えて弾くともっと面白くなりますよ♪

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