音符の丸の上か下に付けられる「・」=スタッカートを見ると、とっさにジャンプするかのようにピアノを弾いてしまいませんか?

メンデルスゾーン「ロンド・カプリチオーソ」から

フォルテやクレッシェンドの記号を見た瞬間に頑張って弾いてしまったり強くしてしまうように、スタッカートを見ると条件反射のように跳ねていませんか?でも、もしかしたらスタッカートの意味は一つではないかもしれないし、スタッカートの弾き方やニュアンスはいろいろあるのかもしれません。

今日は、そんなスタッカートの意味について考えてみましょう。同じ「はねて」弾くのでも、弦楽器とピアノではその響きの余韻の残り方は違いますよね?さぁ、どうしたら良いのでしょうか?

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スタッカートの意味を考える

スタッカート」とは、音符の上か下に付いている「・」です。ではスタッカートの意味は、何でしょう?跳ねる?と教わったかもしれませんね。

スタッカートの意味は「切る・切り離す」です。どんな音でも、スタッカートが付いていれば跳ねて短く、或いは鋭く弾くとは限りません。どんな風に「切る」のかは、スタッカートが付いている音符の音価にもよるし、その音に達するまでの音楽の流れ・次の音への向かい方によって変わります。つまり、ケースバイケース。

ピアノを弾く上で楽譜を読む時に気をつけたい事

ちょっとだけ、気をつけたい事があります。それはスタッカートだけに限りません。

楽譜を読んでいく時、特にピアノの場合に気を付けたい事。ピアノは右手と左手で演奏するため、楽譜は大譜表ですよね。右手用の上の段と左手用の下の段。時に3段譜の事も。そのせいなのか、音を読む時、上下に縦読みしてしまいるでしょう。同時に発音(打鍵)する音を読むのですから、縦読みになるのは不思議な事ではありません。

でも、それは最初に音を取る時で、瞬時に縦読みしても尚「今弾く音」だけを読まず、是非!前後の音の流れを読みましょう。

可能な限り、最初に音を取りながら弾く時でさえ、縦読みだけに終わらせず、常に横へ流れていく模様読みを意識しましょうね。すると次の音にスタッカートが付いていたとしてもアクセントが付いていても、それは唐突な出来事ではない事に気づくでしょう。どんなスタッカートなのか、どんなアクセントなのかも、そのニュアンスを五感で理解出来るでしょう。

どんなスタッカートなのかを考えてみる

メンデルスゾーン「ロンド・カプリチオーソ」から

上の画像で、赤丸で囲んだ音にスタッカートが付いていますよ。縦読みしていると、「お!この音にスタッカート付いてる!」と突然、飛び跳ねてピアノを弾いてしまいます。

もう一度、考えてみましょ。その音のスタッカートって、どんなスタッカートなのだろう?スタッカートが付いているから、跳ねればいい?

楽譜をよく見ると、そこには「ピアノ(p)」という指示があります。「ピアノ(p)」は「弱く」よね。「弱く」という意味も、一つではありません。でも「弱く」という指示があるなら、飛び跳ねてしまうのは余程気を付けないと、その音が「飛び出て(目立って)」しまいます。それはまるで「アクセント・スタッカート」のように。

もう少し、楽譜をよく見てみましょう。

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楽譜を深読みしてみる

もう一度、楽譜画像を載せます。

メンデルスゾーン「ロンド・カプリチオーソ」から

このスタッカートが付いている音(ラ)は、その前の小節から始まるフレーズ(「レ」から始まる、スラーが付いているフレーズ)の、「終わりの音」ですね。その直前の音は「二度上のシ」ですよ。ここがキモ。ポイントです。

「フレーズの終わりの音」であり「二度降りて終わる音」なら、もしここに「ピアノ(p)」の指示がなくても、気持ち「デクレッシェンド」で抜いて終わる。そう、息を吐ききるように、ため息をつくように、かもしれません。もしもこれが歌なら、吐いていく息の量(塩梅)を、コントロールして行くでしょう。

このような事を、楽譜から読み取って行きます。すると、この音に付いている「スタッカート」は、どう弾いたら良いのか?見えてくるでしょう。

ピアノを弾く上でのスタッカートの意味を読み取る方法のまとめ

  • スタッカートは「はねる」じゃない事を覚えておこう!
  • ピアノを弾く上で楽譜を読む時に気をつけたい事は、縦読みにしない事!
  • その音に付けられたスタッカートはどんなものなのかを考える癖をつける
  • ただ音を拾うだけではなく楽譜は深読みしてみると音の繋がり方が見えてくる!

スタッカートの意味を読み取る方法について、お話ししました。でもね、スタッカートに限らず「この音は、どんな風に弾いたら良いのだろう?」と考える癖をつける事が、あなたのピアノ演奏をより豊かに導いてくれますよ。

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