スラーとスタッカートは、ピアノに限らず音楽の勉強(演奏法)を始めると、普通に出てくる演奏法。誰もが知る一見なんてことない奏法かもしれません。

もしかしたら、大して問題なさそうに見えてしまうからいけないのかもしれません。問題だという意識がないから、問題を起こしている事にも気付かないのかも?だとしたらもったいないですよね。一生懸命向き合っているのに、目の前にあるものを見落としているなんて。

今日はスラーとスタッカートの弾き方について、しっかと考えてみましょう。

スラーが付いていなければノン・レガートなのか?

たとえそこにスラーが付いていなくても、そこにスタッカートやノン・レガートの指示がない時、あなたはどう弾くでしょうか?

もちろん、ノン・レガートで弾いても良いのかもしれません。ノン・レガートで弾いた方が音が生き生きしてくる場合もあるでしょう。でも、それが全てに当てはまるわけではないので注意が必要です。

もしそこにスラーが書かれていなくても、特にノン・レガートやスタッカートの指示(表記)がないなら、まずはレガートだと捉えてみる。

特にこの画像のように、同じ音が続いた後は、つい手が上がりがちなので気をつけたいトコロ。もしノン・レガートで弾いたらどんなふうに聴こえるだろう?だってスラーがないじゃん!と思うかもしれないけれど、どんな時も判断材料は「音楽的に聴こえるかどうか?」「弾いていて(聴いていて)気持ち悪くないか(違和感はないか)?」ですよ。

スラーがない時でも、まずはレガートだと思って弾こう!

※重ね重ね、そうではない場合もありますよ。

それはどんなスタッカートなのかイメージしてみよう

ドビュッシー「2つのアラベスク」第2番から

左手オクターブで「ドッシッラッ|ソッ・ソッ・」というスタッカートって、あなたならピアノでどう表したいかしら?

オクターブで低音だけど、重いのかな?体が重い人がよいしょって頑張ってるのかな?でもね、「ピアノ」で「ピアニシモ」になるよね。

こんな感じなんじゃない?

※ 「トムとジェリー」のトムのフル・ネームは「トーマス・キャット」で、ジェリーのフル・ネームは「ジェリー・マウス」だったんですね!

体が小さいジェリーが、トムを煙に巻いてトットットッとつま先で逃げていくー!みたいな、そんな感じじゃない?もし、そんな感じをイメージするなら、打鍵する指先のほんの一点で素早い打鍵をしていけばいい。つま先でトットットッと逃げる時の足の状態と同じね。

イメージはこの通りじゃなくていいのだけど、とにかく、どんなスタッカートか想像してみることがあなたに「どう弾くのが良いか」のヒントをもたらしてくれますよ。

出したい音のイメージを想像すれば、それは再現出来る!

効果的なピアノの打鍵法を知っておこう!

ラフマニノフ「楽興の時」第4番から

画像の右手に付けられたスラーは、8分音符二つずつ。そして、1音目にはアクセントが付いています。

こんな時は

  • 1音目で手を落として、2音目に向かって回転させていく。
  • 2音目の打鍵で腕は上がる。

これで「落として(回転させながら)上がる」という「1アクション」。つまり「一つの動き」で弾けます。

左手も同じこと。スラーが付いている音の群れで「一つの動き」の中で、打鍵していく。

「どらみ」で言うなら、

  • 手を落として1音目「ど」を打鍵
  • そのまま(上げずにただ横へ回転する過程で)2音目「ら」を打鍵
  • そのままさらに横へ回転し、3音目「み」を打鍵で手を上げる

ここまでで打鍵の動きは「1アクション」です。そしてまた回転させながら次のスラーの1音目「し」に落とす。以下、同じように横へ回転しながら弾いていきましょう。

「どらみ・しら」「しられ・しら」「どらみ・しら」「しられ・しら」ではなく、打鍵のグルーピングは

「どらみ」「しらしられ」「しらどらみ」「しらしられ」と捉えてみましょう。

是非、お試し下さいね。

今日のピアノ動画*ラフマニノフ「楽興の時」第4番

ティブレイクです。今日はロシアの作曲家セルゲイ・ラフマニノフの「楽興の時」第4番Op.16-4を。

ラフマニノフ様の「楽興の時」全6曲の中で、一番人気の曲のように思います。私も多くの生徒達のレッスンで見てきた曲の一つ。なかなか難しい作品ですが、心をぎゅっとわしづかみにされるような感覚になるのですよね。独特の哀愁が漂っています。

効果的な打鍵法を知っておこう!ピアノでスラーとスタッカートの弾き方を考えるのまとめ

  • 楽譜にスラーが書かれていなければノン・レガートで弾いていいのか?考えてみよう
  • スラーなしのフレーズをノン・レガートやスタッカートで弾いても音楽的か?気持ち良いか?がポイント
  • どんなスタッカートなのかイメージすると生き生きして意味のある音になる!
  • 効果的なピアノ打鍵法とは、無駄な動きを省くことだった!

自分の頭で考えて自分の手指を使ってピアノを弾いているのに、実は頭で思っている通りの事を弾いてくれない自分の手指。その状態に気付いたらあなたもこの記事の意味がより理解出来るでしょう。そしていかに無駄な動きを持ってピアノを弾いていたか、だから疲れやすかったのかがわかりますよ。

わたしはこう弾いている!という思い込みを取っ払って1から見つめ直す所から始めるのは、自分を否定するような気がしてなかなか一歩を踏み出しにくいでしょう。でも、それをやるとその後には今までよりももっと楽しくてワクワクの世界が待っていますよ。何より、今までなんて大変なことをやっていたのかと気づき体がラクになります!

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