レガートで弾くとは、今弾いている音と次に弾く音をつなげて弾くということ。でもピアノで弾くレガートは意外と難しい。つなげて弾いているつもりでも、つながっているようには聴こえなかったり切れちゃったりね。

大好きな人と手をつなぐように、ピアノで大事に弾きたいレガートの弾き方のポイントについてお話していきますよ。

ピアノで和音続きのレガートは指先に意識を置くのがポイント

ピアノで同じ音が続く時は、指の腹は鍵盤に付けたままにしてみましょう。

和音の全ての音が変わる時は、音を繋げられる指づかいを考えてみる。その指づかいで弾く時、次の和音を弾こう!という時に、既に直前の音の指が浮いていないかしら?指先に納豆のネバネバが付いちゃってピアノの鍵盤にくっついている、くらいの感覚がイイわよ。大事な人の頬を優しく柔らかく撫でるようにね。

和音の2音のうち1音だけが変化する場合は、動きのある音の指は絶対につなげる。同じ音が続く方の指の動きにつられないように意識してみましょう。一つの手だけど、そこには2人いると思ってご覧。

てのひらを見てみてね。てのひらにはたくさんの筋肉があるんだよ。てのひらの筋肉を大きく分けると、二つね。てのひらの筋肉を大きく分けたら2つだということは、何かをつかむ動きをするとわかると思います。親指側の筋肉と、小指側の筋肉ね。親指側さんと、小指側さんの2人だよ。

和音続きのレガートは、指先に耳が付いているくらい神経を集中させるのがきれいに弾くポイント!

和音のレガートはピアノに触れる指先に耳をつけるように

画像の下段=左手は、ト音記号表記です。

「ソシファ」の和音から「ドミ」の和音への動きには、スラーが付いていますね。つまり、この二つの和音は「つなげて」「レガートで」弾いてね!ということ。だけどね、この和音から和音のスラーは意識しないと切れちゃうの。何故なら、同じ指を使う音があるからです。

「ソシファ」は「531」の指を使って弾きます。続く「ドミ」は「21」の指。それぞれの和音の上の音の動き、「ファ→ミ」が「1→1」と、どちらの音も同じ指を使いますよね。同じ指を使うから、手全体が浮きやすいのです。

次に意識するところは和音の下の音の動き。こちらは「ソシ(53)」から「ド(2)」なので、音も指もかぶりません。そこを「つなげる」のです。

「ソシ(53)」は、次の「ドミ(21)」を打鍵するまでは絶対に指を鍵盤から離さないこと。和音の上の音、「ファ(1)→ミ(1)」も、打鍵での指の上下運動は極力おさえる。打鍵し直すのではなく、「横にすべらせる」と思ってGOOD!

和音のレガートは、指先に耳が付いているくらいの意識を持って、鍵盤と仲良くなっちゃうのがポイント!

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スラーの変わり目で気をつけるべき事

スラーが付いている間は、音をつなげて(レガートで)弾く。スラーが切れたら、切る。スラーが切れた次の音とはつなげない。

そうは言っても、その切り方はいつも同じとは限りません。それはそのフレーズによるでしょう。

この画像例では、「・しそしそみ」で一つのスラーが切れます。そして次の内声16分音符2音ずつのスラーになる。でもね、「・しそしそみ」と次の「みれ」「れど」「どし」・・・は、全く別のものなのかしら?

「・しそしそミッ!」ではないと思うよ。いやいや、うんと明るいと感じているなら、そうなるかもしれないね。でも、そうしたかったら、「・しそしそみ」の「み」にはスタッカートが付けられていたかもよ?

ポジションが変わるといっても、たいそう変わるわけじゃないよ。よく見て。飛ばなくたって、次の音への準備はできるよ。あなたの耳で、よーっく!聴いてね。

小節をまたがるスラーには注意が必要

小節をまたがるスラーは、3拍子の曲に多く見られるような気がします。(もちろん、そうとは限りません)

楽譜例の右手のように、第3拍の音と次の小節の第1拍の音が「スラー」で繋がっています。スラーで繋がる二つの音の場所は近いので、指先に意識をおけば、繋げるのは難しいことではないでしょう。ところが、それを難しくしているのが、左手の動きなのです。

左手の動きは3拍子で、いわゆるワルツの「ずんちゃっちゃ」の伴奏型。ということは、第3拍から次の小節の第1拍へ「軽い跳躍がある」という事。この「腕の動き」に、つい、右手もつられて浮いてしまうのだ。すると、相当意識しない限り、右手のここをスラーで弾くことは出来ません。

この曲のこのフレーズに限らない。弾いている本人は「つないでるつもり」なので、もはや「切れている(ノン・レガートになっている)」事にすら、気付いていません。こういう時は、本人が自覚できるまで、何度もピンポイントでやらねば。生徒も私も忍耐です。

でもね、一度気付けばしめたもの!一度うまく弾ければ、やったー!だ。同じように意識すれば、それは再現できるのですから。ただ、まぐれで出来ただけでは二度目の正直はないので、そこは指導者側の注意が必要。あきらめては、いけない。

スラーを正しくとらえる

スラーの意味は何だろう?「スラーが付いている という」は、どういう事だろう?何故そこで スラーは終わって、何故、次の音からまた新たにスラーが付いているのかな?

スラーは「レガートで弾く」という事。この音と次の音は仲良しで、ちゃんとお手手をつないでるんだよね。でも、そこでスラーが終わるという事は、「あ、ごめんね、ちょっと待って。鼻がカユイ!」(なんだその例えは。笑)ってやってるみたいよ。

大事に、そっと手を離すように。決して振り切るのではなく、ね。

およそ4小節で一つのフレーズではあっても、その中にある細かい(短い)スラーは、そんな感じ。だからね、スラーの変わり目で、手は一度、そっとでもいいからふわっと上げる。

作曲家さんも、なんとなくお飾りでスラーを「乗っけてる」わけじゃないよ。「楽譜を読む」というのは、このような事も読み取って理解する、そしてそれを実行するという事。音を、スラーを大事にしようね。

スラーの終わりに向けて気をつけたらもっと良くなる事

画像の右手のお話。「ファーーソラソー」までで、スラーが終わります。スラーの終わりの音は「大事に弾く」とか、「置かない」「押して弾かない」ということに注意してみましょう。

もう一つ、このようにスラーの終りの音の前に、音価の短い音が続いて、音価の長い音で終わる場合です。画像に書き込みがありますが、「そうっと」。あるいは「ふわっと抜くように」。

16分音符が続いて4分音符で終わると危険なのは、「落ちやすい」ということ。打鍵が落ちやすい。打鍵と同時に手全体、もしくは手首から落ちやすいの。手が落ちてしまうと、打鍵は大事にできません。するとね、ぶっきらぼうな硬い音が出てしまいます。

書き込みの「そうっと」というのは、私の当時の先生が書いたもの。私の書き込みと違って、本当に「そうっと(大事に)弾いてね」というのが、この字体から伝わってきます。(私の場合は「そっとって言ってるじゃん!」みたいな、ガサツな走り書きになってしまう・・・汗)

スラーの終わりの音は、「そうっと優しい気持ちで」大事に弾きましょ。

今日のピアノ動画*ベートーヴェン「悲愴ソナタ」第2楽章

ティブレイクは、ベートーヴェン様の「悲愴ソナタ」第2楽章です。

この「悲愴ソナタ」は、ベートーヴェンの3大ソナタに挙げられるだけあって、ピアノ学習者に大人気のソナタです。器用な子や男の子には第1楽章がダントツ人気。繊細な心の少年や女性にはこの第2楽章が。そして第3楽章は何故か最後に好きになっていくというパターンが多かったように感じています。

あなたはどの楽章がお好き?いずれにしても、触れて弾いてみてくださいね。

ピアノで和音続きのレガートやスラーの変わり目で気をつけるポイントのまとめ

  • ピアノで和音続きのレガートは、打鍵する指先に意識を置くのがポイント
  • 指先に意識を置くとは大事な人と手をつなぐように鍵盤と仲良くなっちゃうのがポイント
  • スラーの終わりで気をつけるべきことは、その音の切り方に意識を置くこと
  • 小節をまたがるスラーは、もう一方の手につられないよう腕の動きに気をつけるのがポイント
  • スラーがついている意味を考えればぶっきらぼうにはならない
  • スラーの終わりに向けて優しい気持ちで弾くときれいになる!

ピアノの楽譜にはたくさんのスラーがあります。スラーが書き込まれていなくても、レガートで弾くべきフレーズや、レガートで弾いた方がきれいだよ、というところは満載。スラーを見つけたら、その始まりの音から終わりの音までの息遣いを感じてみましょう。それこそが、あなたのピアノ演奏を、生き生きとした音楽にしますよ!

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