ウェーバー「舞踏への勧誘」5つの練習ポイント教えます!

2021年1月24日

子供の頃、先生から与えられる曲に、いつもワクワクしていました。

小学生時代に師事していた先生は、タイトルのついた様々な曲をいっぱい与えてくれたのです。

そんな中に、ウェーバー作曲の「舞踏への勧誘」がありました。ウェーバーさんという作曲家の名前を初めて知り、「舞踏への勧誘」の意味はまだわからない子供でしたが、なんか大人っぽい感じがするこの作品が、頭の中でぶわ〜っと空間が広がるイメージでいっぱいになったのを覚えています。

舞踏への勧誘?
舞踏への勧誘?

あなたにも、子供の頃に憧れていた曲・何かが変わるきっかけとなった曲があるのではないでしょうか?

あまりピアノで馴染みがない作曲家かもしれません。でもね、とっても素敵な曲です。あなたもウェーバー作曲の「舞踏への勧誘」を弾いてみませんか?「舞踏への勧誘」を練習するちょっとしたポイントをお話しますね。他の曲でも応用出来ることばかりですよ!

ウェーバー作曲「舞踏への勧誘」とは

ウェーバーとは、カール・マリア・フリードリヒ・エルンスト・フォン・ウェーバー(1786-1826)というお名前の、ドイツのロマン派初期の作曲家・指揮者でピアニストです。

私達は「ウェーバー」と呼んでいますが、ドイツ語読みをすると「ヴェーバー」になるとか。

ウェーバーは、「魔弾の射手」を作曲し、ドイツ・ロマン派のオペラ様式を完成したと言われています。

また、指揮棒を初めて使ったのはウェーバーだとも。

ウェーバーのいとこ(父の兄の娘)はコンスタンツェという名でした。もう想像つきました?そう、モーツァルトの奥さんになった人です。

さて、「舞踏への勧誘」はウェーバーのピアノ曲の中で、最も有名な作品でしょう。

1819年に作曲された「舞踏への勧誘」は、ウェーバーの妻カロリーネに捧げられました。なんと!この時ウェーバーは、小節ごとにピアノを弾きながら、その意味をカロリーネに説明して聴かせたのだそう。ラブラブですね💕

この「舞踏への勧誘」は、ベルリオーズによってバレエのためのオーケストラ用に編曲され、そちらもよく演奏されています。この時、ベルリオーズはウェーバーを冒涜することになるのでは?とかなり気を使ったそう。でも結果、この管弦楽編も名作となりました。

ちなみにバレエでは「薔薇の精」というタイトルで上演されましたが、「薔薇の精」を演じたのは、あのニジンスキーだったのです。

低音スタッカートは弦楽器の弓使いを想像してみよう!

ウェーバー「舞踏への勧誘」
ウェーバー「舞踏への勧誘」冒頭

出だしの同じ音3つのスタッカートも、その後のスラーの終わりの音と次の音(同音連打)や、そして下の画像の

ウェーバー「舞踏への勧誘」
ウェーバー「舞踏への勧誘」16小節目

やはり左手で、丸く囲った2つの同音の打鍵には、ちょっと注意が必要です。

楽譜に書かれている通りの打鍵をすると、とっても「ぶっきらぼう」な印象になっちゃうのね。2音間に付くスラーの弾き方や、スタッカートの音価という基本はあります。でもね、そこだけに焦点を当てると、そっけない。つれないよね〜。

こんな低音フレーズはね、「もし弦楽器だったら どう弾くかしら?」って想像してみるとイイですよ。うん、チェロがいいかな♪

チェロなどの弦楽器だったら、スタッカートで弾いても音の余韻がありますよね。2音間スラーの弾き方も、なめらかじゃないかしら?
※ そうではない事もあると思います。理解してもらうための「たとえ」です。

ピアノは弾く前のイメージがはっきりしていないとね、打鍵後の響き方にまで気持ちが行き渡らないからね。

低音スタッカートや同音連打は、チェロの弾き方と音の響きをイメージするとイイ!

さて、ではもう少し深くイメージするために。もう一度画像を出します。

ウェーバー「舞踏への勧誘」
ウェーバー「舞踏への勧誘」冒頭

出だしの左手の「ら・ら・ら」。さぁ、今から舞踏会が始まりますよ!

Erste Annaherung des Tanzers. ...(ウムラウト付けられません!謝)【踊り手が近づいて来る.....】男性が女性を勧誘(誘惑?)しているところ...

ピアノだから、スタッカートが「点」になりやすいけれど、イメージは弦楽器でのスタッカート。残響があるよね?ほわっほわっと。さぁ、こんな時はオーケストラを聴いてみよう!

こちらは、香港フィルハーモニーの演奏です。

問題の冒頭は、チェロから始まりますよ。余談ですが、このチェロ奏者の左手に写っている女性は、香港に息子が居た頃に師事していた、息子のチェロのドーラ・ラム先生です。

※ 更に余談ですが、このホール(香港カルチャーセンター。香港で一番大きなホール)の「こけら落とし」には、故ダイアナ妃がお見えになりました。まだ当時はイギリス領でしたからね。

さて、お次はバレエをぜひご覧ください。

Wikipediaには、こう書かれていますよ。

『舞踏への勧誘』(ぶとうへのかんゆう、ドイツ語:Aufforderung zum Tanz, フランス語:Invitation a la danse)変ニ長調 作品65は、カール・マリア・フォン・ウェーバーのピアノ曲で最も有名な作品。
1819年作曲。ベルリオーズ編曲による管弦楽版でも広く知られている。
『舞踏への招待』(ぶとうへのしょうたい)などの訳もある。
随所に一対の男女の姿を描写する部分があり、標題音楽を得意とするオペラ作家の作風があらわれている。

オーケストラ版がある曲は、参考にすべし。弦楽器の音の響きを想像しよう!

音符の付点の分をお腹で感じるのがポイント

ウェーバー「舞踏への勧誘」
ウェーバー「舞踏への勧誘」2小節目

「舞踏への勧誘」2小節目です。先に「2分音符」があって、次に「付点4分音符」が出てきますよ。
※ 2分音符=2拍で付点4分音符=1拍と半分

先に長い音価の音があって、次に少しだけ短い音価の音が出てくると、そこでタイミング(拍の長さ)が狂いやすいんです。「こんな感じかな?(アバウト)」になりやすいのね。自分自身で、どこまで拍を感じたか曖昧になっちゃう。

付点4分音符の「付点」は、8分音符一つ分、つまり半拍分。これがまた微妙な感じなのよね。
でもね、それをきちんと感じるか味わうかどうかで、音の流れは変わってきます。

その「付点」の分を、吸った息を「腹に溜める」ことを感じてみましょう。
そうすることでバランスが、タイミングが良くなりますよ。

こんな所も。

ウェーバー「舞踏への勧誘」
ウェーバー「舞踏への勧誘」201小節目〜

付点4分音符+8分音符というリズムは、よく出てきますよね。特殊なリズムではありません。だけど、曖昧になりやすいリズムなんですよ。

このリズム、タイを使って書き表すことも出来ますよね。画像の上に手書きで入れたものです。4分音符+8分音符をタイにする。
この、タイでつながれた「8分音符」の長さ・音の伸び・響きを意識して「ちゃんと聴く」コトが、とっても重要です。

「だって動きが速いから...」と思うなら、ゆ~っくり弾いてみて。ゆっくりで聴けるなら、イン・テンポでも聴けますよ。
まずは、意識して聴くことから。

付点がある音符は、その付点分の音の伸びを しっかと聴くべし!
「付点4分音符」の「付点」の分は、吸った息を腹で溜めて味わおう!

音が動く方向を見よう!

ウェーバー「舞踏への勧誘」
ウェーバー「舞踏への勧誘」61小節目〜

音・フレーズの歌い方は、音の方向性を見て、その通りに表情を付けて歌っていくのが自然です。

でもね、この画像のように左右同じ方へ向かうこともあれば、違う方へ向かうこともあるんですよね。
それでも つられずに歌ってみましょう。

では、そのためには どうしたらいいのか?あなたはどうしたらいいと思いますか?

それはね、片手練習の徹底です。片手で出来ない事は、両手で合わせた時に、出来る事はありません!断言。

オクターブの動きは軸を決めると弾きやすくなる

ウェーバー「舞踏への勧誘」
ウェーバー「舞踏への勧誘」266小節目〜

画像の2小節目・4小節目の右手のように、オクターブ和音で動きがある時、
「弾きにくい・うまくいかない・腕がつらくなる・音がずれる」という事はありませんか?

「8分音符二つ+4分音符一つ=タタタン」というリズムなら、1音目で手を落とし、そのまま横移動で3音目で手を上げるという動きになります。
それに加えて、次の事を試してみてください。

  • オクターブ移動は、「1」の指を軸に動く
    (意識するのは「1」の指ですが、内ヒジ側から腕が閉じて来る、というイメージです)
    もしくは
  • オクターブ移動は、「3」の指を軸に動く
    (この和音を弾くのに「3」の指は使いません。でも「3」の指は手の中心にあるので、先導役としてバランスをとる)

聴きたい音は、「5」の指で弾く外側(上)の音です。しかし「5」の指を軸に動くのは、下降フレーズの場合は力が入りやすいです。

オクターブ和音の下降フレーズは、「3」か「1」の指を軸にするといい!

突然のフォルテシモは、呼吸でコントロール出来る!

ウェーバー「舞踏への勧誘」
ウェーバー「舞踏への勧誘」296小節目〜

画像の3小節目で突然「フォルテシモ」(とても強く)になります。こんな時に気を付けたいのは、

  • 飛び込まない
  • 身体で押して音を出さない=前傾しない
  • 呼吸

音が大きくなって行く時(クレッシェンド)や、大きな音が必要な時、身体で押して行くと、音が硬くなります。

良く響く大きな音を出したい時は、呼吸が欠かせません。

画像のフォルテシモの直前で、息を「たっぷり」「腹の底へ深く」吸います。しかも「素早く」ね。

息を腹の底に落とし込むと、肩から腕・指までがとても自由になり、腕が外側へ・上へ広がります。これが脱力できている状態ですよ。
そのまま、腕を落とすだけです。それだけで「突然のフォルテシモ」は、とても良い音で響いてくれますよ。

是非とも意識してみてくださいね。

ウェーバー「舞踏への勧誘」5つの練習ポイントまとめ

  • 低音スタッカートは弦楽器だったら?と想像してみよう
  • 付点音符は付点の分をお腹で感じるのがポイント
  • 音が動いていく方向を見てみよう
  • オクターブの動きは軸を決めると弾きやすくなる
  • 突然のフォルテシモは呼吸でコントロールできる!

他の曲でも応用できる事ばかりですよ。ぜひ、読んでうなずいて終わりにしないで、実践してみましょうね。

エンジョイ!あなたのピアノ・ライフをもっと豊かに!
もっとラクに心と体を使ってピアノを弾くお手伝いをしています。

心と体をラクにしてピアノを弾く方法を伝えているレッスンはこちら

動画でレッスンはこちらから

レッスンを受講してくださった方々のお声はこちら

スポンサーリンク

心と体を楽にしてピアノを弾くヒントを月曜の朝、メールでお届け!

ブログをメールで購読

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

1,067人の購読者に加わりましょう