バッハ「インヴェンション第1番」譜読みと演奏4つのポイント

2021年4月21日

ピアノ弾きじゃなくても、ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)様の名前を知らぬ人はいないのでは?というくらい有名というか、作曲家の中でも別格の存在。

ドイツの作曲家ヨハン・セバスティアン・バッハ
ドイツの作曲家ヨハン・セバスティアン・バッハ

バッハは鍵盤楽器のためにたくさんの作品を残しており、中でも「平均律クラヴィーア曲集」などは、「音楽の旧約聖書」と呼ばれているほど。ちなみにバッハの「平均律クラヴィーア曲集」を「音楽の旧約聖書」とたとえたのは、指揮者でピアニストだったハンス・フォン・ビューロー(1830-1894)。

ハンス・フォン・ビューロー
ハンス・フォン・ビューロー

ベートーヴェン(1770-1827)の「ピアノ・ソナタ」を「新約聖書」と言い表したのも、ビューローです。

さて、バッハ様の「平均律クラヴィーア曲集」が「旧約聖書」なのは「ごもっとも」。ですが、その音楽の旧約聖書を読み解くためにも、「インヴェンション」や「シンフォニア」を読めるようにしておく事が不可欠です。

あなたが自力でバッハの楽譜から、様々な事を読み取って演奏に反映していけるよう、今日は「インヴェンション第1番」を取り上げて、少しヒントをシェア!しますね。

主題の動きを理解しよう

バッハ「インヴェンション第1番」から
バッハ「インヴェンション第1番」から

バッハの「インヴェンション」は、まず「主題」を理解するところから始めましょう。主題と言いますが、単純にメロディだと思っても構わないと思います。

それから、先にお話しておきますが、「答えは必ずこうでなければならない」という思い込みは捨てましょう。人によって捉え方は変わります。人様の考えと自分の考えが違っていたら、相手を攻撃するのではなく、自分にはないものを見つけてみましょうね。

もし、あなたにないもの(考え方)を相手の人が持っているなら、それをあなたの中に取り入れられるだろうか?と考えてみましょう。良いアイディアだと思ったら、取り入れたらいいんです。そして「気づかせてくれてありがとう!」と心の中でもいいから、感謝できたら最高ですね。

さて本題に。

主題ですが、まず上の画像では右手部分で表示されているところ全てです。

♬・ドレミファレミドソ ド シ ド|レ まで。

ただし、これを分けて考える事も出来ますよ。

  • ・ドレミファレミドソ
  • ドーシードーレ

というようにね。分けて考えなくてもいいのですが、「分ける事もできる」という事を、頭の片隅に入れておいてね。ポイントです。後でじわじわ来ますよ。

ここで引き合いに出すのも何ですが、右手で始まる「・ドレミファレミドソ」は、左手が追いかけてきますよ。まるで「カエルの合唱」の輪唱ですよね。

バッハ「インヴェンション第1番」から
バッハ「インヴェンション第1番」2小節目

2小節目では、主題が5度上がって始まっていますよね。「あぁ、上がったんだ」という上がった感覚を、きちんと味わって弾きましょう。5度上がるということは、最初は1階の窓から外を見ていた後に、5階に上がって窓から外の景色を見るというような違いを感じるということ。

主題の逆行

バッハ「インヴェンション第1番」から
バッハ「インヴェンション第1番」3小節目

3小節目からは、早くも動きがちょっと変わっています。でもね、よく楽譜を見てみましょう。そうね、楽譜を鏡合わせにして見る感じです。

主題は「・ドレミファレミドソ」で始まっていましたよね。上の画像は、その主題の動きを逆にしたもの。主題の逆行ですよ。

音は「上がっていく」のか「下りていく」のかで、そのニュアンス・気持ち・表情は変わってきますよね。主題が逆行の動きをしているのですから、「・ドレミファレミドソ」のように、少しずつ上っていくのとは、気持ちはちょっと変化します。

「・ラソファミソファラソ」「ファミレドミレファミ」…ちょっと物悲しい感じがしませんか?

あなたがそう感じたなら、それをそのまま表して弾くだけのことですよ。

3回目に発展していく

バッハ「インヴェンション第1番」から
バッハ「インヴェンション第1番」3小節目から

非常に良くあるパターンですから、覚えてしまいましょう。

楽譜に赤で「①②③」と、赤の縦線を書き入れていますので、もうわかったかな?

右手は一つ上のトピックで書いた通り、主題の逆行が三度ずつ音程を下げながら4回繰り返されています。

左手は

  1. シードーレーミー
  2. ソーラーシードー
  3. ミーファ#ーソーラーシードー

出だしの音は右手同様に三度ずつ音程を下げていますね。

しかしそれらのフレーズに4回目はありません。3回目で発展していますね(長くなっています)。このように、1回2回と音程を変えて同じ動きが出てきても、3回目から発展していくという動きは、よく出てきますので、覚えておきましょう。

もちろん、「3回目で変化する」という気持ちを感じるのがポイントですよ!

音が動く方向で気持ちは変わる

バッハ「インヴェンション第1番」から
バッハ「インヴェンション第1番」7小節目から

ここもは主題と同じように始まっていますが、主題とは違う事があります。

主題は「・ドレミファレミド→ソ」と終わりは上がりましたね。でもここでは「・ソラシドラシソ→ファ#」と終わりの音程が下ります。上がっていませんよ。ということは、出だしの主題とは同じような気持ちではないんじゃないかしら?

バッハ「インヴェンション第1番」から
バッハ「インヴェンション第1番」8小節目

そして続く小節では同じように「・ラシドレシドラ」と主題と同じ動き。画像に写っていませんが、この後の音は「シ」。続けると「・ラシドレシドラ→シ」と上がる。出だしは「・ドレミファレミド→ソ」と五度上がりましたが、ここでは「ラ→シ」と二度上がるだけ。「上がる」というのは同じですが、五度と二度の開き・違いを感じるのがポイントですよ。

バッハ「インヴェンション第1番」から
バッハ「インヴェンション第1番」9小節目から

そして次の小節では、主題が逆行しています。音の動きは3小節目で初めて主題の逆行が登場した時と同じですが、ここで感じるのは、この前の2小節の主題の動き方とのニュアンスの違いですよ。

バッハ「インヴェンション第1番」から
バッハ「インヴェンション第1番」10小節目から

そして次は発展していきますね。転調もしてますよ。転調してるから「気持ちや雰囲気が変わる」という後付けではなく、まず音の動きから「あなたは何をどう感じるのか?」を大事にしてみましょう。

楽譜をより深く読んだ結果「あ、転調してるわ」と気づくと良いですね。

バッハ「インヴェンション第1番」の前半部で、どう楽譜を読むのか?どう表現するのか?という演奏に反映させるための譜読みの仕方について、お話してきました。後半部も同じように見ていけばよいので、ここではこれ以上解説しません。

あなた自身でレッツ・トライ!

ピアノ動画*バッハ「インヴェンション第1番」

ティブレイクで、バッハ作曲の「インヴェンション第1番」BWV772をお送りします。

何度も弾いても楽しい発見がありますよ。あなたもいかが?

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