演奏会や発表会・コンクールなど本番前に効果的なピアノ練習法
コロナによる自粛が解除され、県をまたいでの移動も緩和されました。
今までどおりに、とはいかなくても、徐々に演奏会・発表会なども開催する方向で動き始めていますね。
ということは?
久しぶりに、わたしたちにも「人前演奏」の機会が訪れるということ!

きゃー!どうしましょう!ドキドキしちゃうわ。
だって人前演奏なんて久しぶりだもの…そうよね。コロナの影響で誰も等しく3ヶ月くらい、演奏会は聴きに行くのも自分が弾くのも、ごぶさたしていたんだもの。
というわけで、今日は発表会を含め、本番の約一ヶ月程前からする事、した方がイイ事とは何?ということを考えてみますよ。
Contents
ピアノ人前演奏1ヶ月前からやった方が良いこととは?
それは、一も二も!「超ゆっくり練習」です。
え~~~?またそれ?またそのハナシ?って思っちゃうかもしれませんね。でもね、ソレ!「超ゆっくり練習」なのですよ。ソレしかないのです。断言。
あ、それじゃ話が終わってしまいますね(笑)。もうちょっとお話しますよ。
本番前には必ず一度崩れる時期がやってくる!
まず、本番の1~2週間前には一度
「ええええ?どうしてぇええ?」
っていうくらい、崩れる時期が訪れます。だから、じっくり仕上げてきたのに、本番前になって崩れる時が来ても、ジタバタしないでね。崩れる時が来る!ということを、想定しておきましょう。
本番前に一度崩れてしまうのは、精神的な要素が大きいと思います。
でもね、本番前に崩れる事って、必要なんですよ。だって、本番前に崩れなかったら?いきなり崩れてしまうのが本番のその場だったら?
対処できません。それこそ断言。
本番前に崩れるといい理由とは?
本番前に一度崩れると、それはそれは精神的に動揺するでしょう。でもね、
「これ以上は酷くはならない。本番でコレ以下にはならない。」というのがわかるのですから、本番前に一度崩れるのはラッキー❗とも言えますよ。
だからね、本番の少し前に崩れてしまう事に対しては、悲観しないのがコツ。
「おっしゃー!キタキター!崩れたー!やったー!」と、喜ぶくらいの構えでいきましょう!
(ワタクシはいつもその作戦♪)
崩れた原因を考えよう!
さぁ、本番前に仕上げた演奏が崩れてしまったら、「超ゆっくり練習」の他にもやることがあります。
それは、崩れてしまった原因を考えること。
本番前ですからね、崩れる理由は多分、コレが一番多いと思います。
「本番が近づいているから、本番モードで弾こう!」
=「テンポをあげてしまえ!」
そうしてバランスが崩れてしまうのです。
徐々にテンポを上げる練習をしているうちは問題ありません。でもね、テンポを上げた状態で弾く事に慣れてしまうと、悲劇が起こります。
弾き切れなくなって指が外れるうちは、多分まだ気づかないでしょう。
本番に向けて仕上げていく過程での練習目的が、「テンポを上げる」事だけになってしまう事に問題があります。
だってね、音楽的に弾くとか、打鍵の仕方に注意するとか、暗譜落ちへの対処のための練習とか、やってきたわけでしょ。だから「積み重ねてきたんだもん!」と、無意識のうちに自分を過信しているんでしょう。
そういうわけで、細部への注意が払い切れていない状態になっています。
だからこそ、今一度ゆっくり練習する事が必要で効果的なんですよ。ペダルも外しちゃって良いかもしれませんね。
崩れてしまってからの練習法
本番で弾く事を想定した、イン・テンポ(その曲を弾くべき本来の速さ)でペダルも入れて弾く、というのは、一日一回で十分です。
あとは、
- 片手ずつの ゆっくり練習
- 両手合わせでの ゆっくり練習
※どちらも、ゆっくりながらも、常に音楽的に弾く事をお忘れなく。
そして
- 片手ずつの暗譜
- セクション毎の暗譜
できるだけ細かい単位で「弾き始められる」ポイントを、たくさん作っておきましょう。
そしてもう一つ。
- 絶対に止まらない練習
音ミスをしようが、一瞬音がわからなくなる(プチ暗譜落ちの)状態に陥っても、絶対に止まらない!と決める。
不協和音を鳴らそうが、片手が落ちてしまって、もう一方の手だけになったとしても、強い意志を持って止まらず弾き続ける!という練習をする事。
これは本番直前の練習として、とっても効果があります。特にあなたが不安でいっぱいになっちゃう人なら、これらの練習は、あなたを安心させるに十分な力を持っていますよ。
今日のピアノ動画*ショパン「大洋のエチュード」
ティブレイクは、ショパン様の「エチュード」Op.25-12”大洋”。
これは、2014年1月19日に香港の聖ジョン大聖堂で開催された「アフタヌーン・リサイタル」のアンコールでの演奏です。
アンコールで弾く可能性のある曲を、3曲ほど考えていたのですが、大聖堂の音楽課のスタッフさんが「大洋のエチュードがいいわ!」とリクエストされたので、こちらを弾かせて頂いた次第。
日が過ぎるのは早いものですね。
演奏会や発表会・コンクールなど本番前に効果的なピアノ練習法のまとめ
- ピアノ人前演奏1ヶ月前からやった方がいいのは「超ゆっくり練習」だ!
- 本番前には一度崩れる時がやってくる事を知っておこう!
- 本番前に崩れるといい理由は、対処法を準備出来ること!
- 崩れるには理由がある!理由を突き詰めよう!
- 崩れてしまってからの練習法は「絶対に止まらない」で弾くと決めること!
是非!やってみてください。もちろん、いきなりこれら全部をやるのは無理だろうと思います。それなら、まず一つはやり遂げる!やってみる。
そして、次の機会には、それにプラスしてもう一つ!と、ガードを一つ一つ補強していきましょう。これぞ、前進!ですよ。あなたのピアノ・ライフをもっと豊かに!応援しています!
エンジョイ!あなたのピアノ・ライフをもっと豊かに!
もっとラクに心と体を使ってピアノを弾くお手伝いをしています。
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