ブラームス「2つのラプソディ」Op.79第1番の練習ポイント

2021年2月27日

ブラームスと言えば、ドイツを代表する作曲家の一人ですね。

ドイツ三大Bと言えば、バッハ(Bach)、ベートーヴェン(Beethoven)、そしてブラームス(Brahms)のこと。

あなたは三大Bでお好きな作曲はどなたかしら?
私はね、バッハもベートーヴェンも、そしてブラームスも大好きです。
ブラームス作品と最初の出会いは中学生の頃の「ドイツ・レクイエム」ですが、ブラームスのピアノ作品での初めての出会いは、この「2つのラプソディ」Op.79でした。

ブラームス「2つのラプソディ」第1番から
ブラームス「2つのラプソディ」第1番から

今日は、ブラームスが1879年に作曲した「2つのラプソディ」Op.79第1番の、ちょっとした練習のポイントをシェアします。

ポリフォニー(多声)である事を忘れない

もうね、冒頭から三声になっていますよ。わかります?

ブラームス「2つのラプソディ」第1番から
ブラームス「2つのラプソディ」第1番から

右手部、符頭が上向きのものと下向きのものがありますよね。
これは2つのラインがある=要するに右手だけで二声になっているということ。
左手の出だしを見る限りでは、左手は一声なので、冒頭は両手合わせて三声です。

画像は1小節目だけですが、内声の2分音符ラインは、「ファ#→ミ#」の後も「ミ(ナチュラル)→レ→ド#」と二度ずつ降りていく音階ラインになっていますよ。
そういうところを見て理解しておきましょうね。

例えばですが。冒頭の「ファ」と「ファ」。
オクターブですが、二声でそれぞれの音の長さは違いますよね。
そしてそこは左手は休符です。
だから、ここは上の音は右手で、下の音は左手で弾くというのも、一つの方法ですよ。

スタッカートとメゾ・スタッカートの違いを感じよう

ブラームス「2つのラプソディ」第1番から
ブラームス「2つのラプソディ」第1番16小節目から

両手共にヘ音記号。手が重なります。

その時の左手は、スタッカートですね。(右手もスタッカートですが)この次の小節、こうなります。

ブラームス「2つのラプソディ」第1番から
ブラームス「2つのラプソディ」第1番18小節目から

ほぼ同じ?と思われた次の2小節。「何かが違う」という事に気がついたかしら?

左手は、スタッカートではありません。
ゾ・スタッカートです。なぜスタッカートからメゾ・スタッカートに変わったんだろう?って考えてね。

その違いを指先で感じてね。頭で、心で、その響きの違いを感じてみましょう。

スタッカートとメゾ・スタッカートは同じじゃない。

どこを聴くべきか考えよう

ブラームス「2つのラプソディ」第1番から
ブラームス「2つのラプソディ」第1番24小節目から

こんな音の動きの時、あなたなら「どこ」を聴くかしら?
「どこに、より注目して」聴きますか?

音の聴き方には、いろいろあります。

例えば、「弾く前にその音を想像して聴く」こと。
そして「弾いた後の響きを聴き続ける」こと。

これを続けていくと、常に「これから弾く音を想像して聴き」、
今発している音が、「過去の音になっても響きを聴き続け...」

そして「これからの音」と「今の音」と「去りゆく音」とが常に重なっている。
その上、次から次へと音がやってくる状態で、あぁもう、一体どこが一番大事やねん?って大混乱。

こんな時は、「長く伸ばす音」を聴く。
「長く伸びている音」が、今まだ伸びていて、響き続けている様を聴くことです。

次に弾かなければならない音のことで、頭が一杯ににならないようにね。
打鍵したら、それで意識がなくならないように。

木を見て森を見ず には、ならないように。

やっぱり多声に気をつけろ!

ブラームス「2つのラプソディ」第1番から
ブラームス「2つのラプソディ」第1番36小節目から

右手の上声、「れーそーらーしー|どーしらそーみー」と、哀愁漂うメロディですよ。
その続きやいかに?

ブラームス「2つのラプソディ」第1番から
ブラームス「2つのラプソディ」第1番38小節目から

さて、上の「れーそーらーしー|どーしらそーみー」の続きはどれでしょう?

内声で動いている「どーしらそーみー」だと思う?うん、よく似ているものね。
でもね、私は「れーーーーれーーーー」という2分音符に繋がっていると思いますよ。

この2枚目の画像にも「どーしらそーみー」がありますが、それは内声。
まるで、やまびこのような自分の心の声が胸の内で鳴り響いているような、そんな感じがしませんか?

状況・キャラクター・シチュエーションが変わるんだ、と思ってみてくださいね。

伴奏の中にもメロディがある?

ブラームス「2つのラプソディ」第1番から
ブラームス「2つのラプソディ」第1番94小節目から

右手の内声(4分音符のライン)、「ふぁーしーどーれー|みーれみれーどー・・・」がメロディ。

左手はずっと8分音符のフレーズ、あたかも伴奏だけれど、実はその中にメロディがあるんです。
右手がメロディを弾く時の左手の音もメロディ。

ふぁし|ふぁそふぁし・・・」

合唱で言うなら下の音域のパートの「はもり」。

ここで気を付けたいのは、左手の8分音符の音価。
正しく「タタタタタタタタタ」と弾いてしまうと、まるでマーチになってしまいます。

右手とはもって同調している音の時は、少々テヌート気味に、大事に弾いてあげると良いですよ。
とっても気持ち良い!を感じて。右手のメロディと重なって出るその響きを味わってね。

伴奏の中にもメロディがある時は、その音を味わう、テヌート気味に弾くと良いよ。

音と音の間を聴いてみよう

ブラームス「2つのラプソディ」第1番から
ブラームス「2つのラプソディ」第1番94小節目から

右手の内声、「ふぁーしーどーれー|みーれみれーどー|...」という動き。
「れみ」が8分音符ですね。そして、左手はずっと8分音符です。

このような場合、ちょっとだけ意識を8分音符の音たちに置いてあげると、素敵になりますよ。

それはね、8分音符それぞれの音と音が、「引っ張り合っている」という感覚を持って弾くコト。

言い方を変えれば、「それぞれの音の響きを、十分に味わって弾く」

右手の8分音符「れみ」は、「れ~み~」と味わいたい。
だけど、味わずに弾くと「れみー」と、ちょっと前のめりになるような感覚に。

左手もそうです。極端に言えば、「ししーれしーみしーふぁしー」のようにねなりやすいの。

ほんの少しの気づかいをするだけで、更に素敵になりますよ♪

ピアノ動画*ブラームス「2つのラプソディ」Op.79-1

ティブレイクは、ブラームス作曲「2つのラプソディ」第1番です。

2005年の演奏です。めっちゃ昔やん(笑)。香港シティ・ホールのリサイタル・ホールにて。
ピアノはベーゼンドルファーです。

ブラームス「2つのラプソディ」Op.79-1練習のポイントまとめ

  • 多声(ポリフォニー)である事を忘れてはならない
  • スタッカートとメゾ・スタッカートの違いをちゃんと感じよう!
  • どこを聴いたらいいのかを、考えること
  • 伴奏の中にもメロディがあるのを見つけてみよう
  • 音と音の間を、聴こう!

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