音はどこに向かっていく?アーティキュレーションのとらえ方で表現が変わる!

2021年6月17日

音楽とは、音と音がつながって流れていくもの。でもね、ただ「つながっている」だけじゃないんです。目的地がある。

私達が出かけるには用事(目的)があるように、ウォーキングやハイキング、サイクリングなどにも目標地点があるように、それぞれの音楽作品にも、どこに向かっていくのか?という目的地があります。

その目的地に行くために、少しずつ盛り上がったり、時に引いたりしつつ、どんどん盛り上がっていく。

でもね、一体どこに向かっていくのか?という目的地がわかっていないと、「向かってますよー!」ってお知らせする演奏は出来ませんよね。だから、今弾いている音は、一体どこに向かっていくのか?について、興味を持ってみましょう。

そして、音楽を演奏する上で大事なのがアーティキュレーション。アーティキュレーションは、音楽の性格を作ります。スラーやアクセント、スタッカート・休符などのあり方を理解していないと、ちょっと違う感じの音楽になってしまいます。

それはそれで、もしかしたら良いものも生まれるかも?しれません。でもね、クラシック音楽の場合は、作曲家がどのように表現してほしいのか?を私達に伝えるために、楽譜に細かく指示を書き入れているんですよね。

だから、アーティキュレーションをどうとらえるか?も、大きな問題です。そう、あなたの表現に直結する事ですから。

というわけで、今日は、「その音はどこに向かっていくのか?」という事と「アーティキュレーションのとらえ方」について、ブラームス作曲の「カプリッチョ」Op.76-2を例に、お話しますね。

音には意味がある!どこに向かうのか理解しよう!

ブラームス「カプリッチョ」Op76-2、7小節目から
ブラームス「カプリッチョ」Op76-2、7小節目から

ブラームス作曲の「カプリッチョ」Op.76-2は、画像の7小節目から「三声ライン」になります。

ソプラノは「タッタカ」というリズムで8分音符はスタッカート、続く16分音符二音にスラーでその繰り返し。
ここで気をつけたいのは、スラーは16分音符二音の後の8分音符にまでは「掛かっていない」ということ。

これを見落としてしまうと、「ラッレドシッレドラッ...」のように弾いてしまいます。
でも楽譜通りなら「ラッレド・シッレド・ラッレド...」。そして、内声の4分音符たちは、スタッカートではない。赤字で書いた音はつながりません。

  • ラッレドシッ ととらえるのか?
  • ラッレド ととらえるのか?

これは「とらえ方」の問題だけではなく、音はどこへ向かうのか?という話しですよ。

次に、ベースラインは一声ですが、「低音ライン」と「後打ちの和音」の意味は同じじゃないですよ。どちらも同じ8分音符だからと、同じように弾いたとしたらどうなるかしら?拍感がなくなっちゃいます。

  • ベースの低音ラインは後打ちの和音に向かうのか?
  • 後打ちの和音は次の低音ラインに向かうのか?

これが「音はどこへ向かうのか?」を知ること。するとノリ方も推進力も変わってきます。もちろん、このフレーズだけのお話ではなく、更に次のフレーズへとつながっていく話しですよ。

さぁ、それぞれの音は一体どこへ向かって行くのか?ということを読み解いていきましょう。

どこに向かっていくのかがわからないと、音に意味を持たせることはできません。
だけど、どこに向かっていくんだろう?を知ることができたら、その音の動く様や行方に応じた呼吸が出来ますよ。
何より、ふさわしい打鍵ができる。

だから、息吹を感じて欲しいんです。

さぁ、それぞれの音の意味、行方を知ろう!

どこを聴かせてどこに向かっていくのかを理解して弾くと推進力が出る!

ブラームス「カプリッチョ」Op76-2、33小節目から
ブラームス「カプリッチョ」Op76-2、33小節目から

音階は非常に大事なメロディ・ラインとなります。だから、この33小節目のベースラインは聴かせるトコロ。

でもね、ただ出せばいいわけでもありません。

それぞれの音は、次の音へと向かっていく
1音打鍵したら、それはすぐに次の音へとエネルギーは向かっていきます。

右手は各小節終わりの2音が、次の第1拍へ向かっていくと考えてみましょう。

それをわかって弾くとね、聴いている方もわかりやすくなりますよ。

いつも、「どこに向かっていくんだろう?」って、ワクワクしてね。

アーティキュレーションをどうとらえる?

ブラームス「カプリッチョ」Op76-2、48小節目から
ブラームス「カプリッチョ」Op76-2、48小節目から

さぁ、ブラームス「カプリッチョ」48小節目からも、3声です。

内声とベースはスタッカート。
対するソプラノのアーティキュレーションが微妙ですよ。

スラーが付いているのは、8分音符の2音のみ。さぁ、これはどうとらえるかしら?

  • シーミレドーファミ
  • シー ミーレ ドー ファーミ

ピアノじゃなくて、弦楽器だったら、ヴァイオリンだったらどんな弓使いをするかな?って想像してみると良さそうですよ。そうね、管楽器でもいいわね。フルートかクラリネットかな。

ブラームス「カプリッチョ」Op76-2、50小節目から
ブラームス「カプリッチョ」Op76-2、50小節目から

こちら50小節目から気をつけたいのも、ソプラノです。

タイに入る前は、「シ♭ー」の響きが伸びるのに必要なだけの呼吸を忘れないように。

そして、その後のスラーのつき方にも注意しましょう。

ブラームス「カプリッチョ」Op76-2、52小節目から
ブラームス「カプリッチョ」Op76-2、52小節目から

こちら52小節目からも同じですよ。

これらのアーティキュレーション(スラーの付き方など)を、どうとらえるのか?
あなたはどう理解するかしら?
そしてそれらをどう表すか?
そのためにどんな呼吸と打鍵が必要なのか?

ワクワクしながら考えられるといいですね♪

まとめ

  • それぞれの音がどこへ向かっていくのか、意味を考えていこう
  • 聴かせるところ・向かっていくところを理解して弾くと、推進力が出る!
  • アーティキュレーションをどうとらえるかで、音楽の表情は変わる

この曲に限った事ではありません。どの作曲家のどの作品にも共通することです。それが、あなたは楽譜をどう良い取って、あなたの演奏に活かすか?ということ。

とらえ方で出てくる音楽が変わってくるのですから、面白いですよね!さぁ、いろいろ考えてみましょうね。あなたの素敵な音楽を創るために!

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