ショパン「バラード第1番」もっと素敵に仕上げるための練習ポイント

2021年2月4日

世界中のピアノ弾きに愛されている作曲家と言えば、文句なしにショパンが筆頭に上がるのではないでしょうか。

ポーランド出身の作曲家で「ピアノの詩人」とも呼ばれているフレデリック・ショパン(1810-1849)。ショパンの作品には、美しいものばかりで、弾きたい!と思う曲がたくさんあって困っちゃう?

今日は多くのピアノ弾きさんが憧れて練習してきた「バラード第1番」Op.23を取り上げて、もっとステキに仕上げるための練習のポイントをお話します。

なお、この記事は有料記事です。メニューの5番目までは無料で公開していますが、その後は有料記事。

この記事は全部で16,000字を超えており、全部を読むのに、およそ30分強かかるでしょう。

途中までお読み頂いて、あなたが「もっと読みたい!」と思われたら、ぜひご購入くださいね。

ユニゾンの弾き方を考えよう!

ショパン「バラード第1番」
ショパン「バラード第1番」出だし

ショパンの「バラード第1番」に限りません。ユニゾンで始まる曲は、ちょっと難しいですよ。注意が必要です。

もちろんユニゾンで始まらなくても、曲の始まりと終わりは大事ですよね。なぜなら、聴いている人の一番印象に残るから。演奏者が、何を考えて何に気をつけて、何を言いたくて弾いているのかが、曲の始めと終わりにはよく現れてしまうから。

それがユニゾンのフレーズとなれば、そのフレーズをどのように聴かせるかで、この長い曲の後を聴きたくなるか、もういいや、となるかの分かれ目なんですよ。

あなたはこのフレーズ、どう弾くでしょうか?

どう弾いてもいいんです。ただし、ユニゾン・フレーズの基本は「全部同じに弾かない」ということ。

「全部同じに弾かない」というのは、「同じバランスで弾かない」という意味です。言い換えれば、出だしから終わりまで、全ての音を、両手共に同じバランスで弾き続けないということ。

同じバランスで弾いていいところもありますよ。同じバランスで弾いてはいけない、というわけではありません。ただ、最初から最後まで同じにはしないというだけ。

それはね、「繰り返すフレーズ」では1回目と2回目には同じようには弾かない。何かニュアンスを変えるとか、歌い方・表情付けを変えるのと同じことなんです。

さぁ、あなたはどうする?いろいろ考えて試してみてね。

スラーの終わりは息を吐く

ショパン「バラード第1番」
ショパン「バラード第1番」3小節目

もし、スラーの終わりを「どう弾いたらいいか」その塩梅・さじ加減がよくわからなかったら?

そんな時は、スラーの終わりの音に向けて、息を吐いてみましょう。

どこから吐き始めるのか?え?そもそも、どこから吸うの?という疑問が出ちゃう?

そのフレーズ(一つのスラー)の中にある音の動きを見てみましょう。
そのフレーズの音の動きが「山」を作っていたら、「山の頂き」を超えたあたりから終わりに向けて、息を吐いていきます。

だから、そのフレーズの長さによって吐いていく加減が変わりますよね。

この上の画像のような場合を考えてみましょう。

4分音符「ソ」から8分音符「ファ#」へ音は渡されて、このフレーズは終わります。ただ、ここで本当に全てが終わってしまうわけではありません。

次に休符があって、またフレーズは始まります。ということは、お話の途中なんですよね。

まだ話しているんだけど、話は続いているんだけど、その途中で息継ぎをする。その間が休符だと考えてみましょうか。

そんな状況を想像すると、息を吐く加減がわかってくるんじゃないかしら?

ブワッとは、吐き切らないかも?もしここでブワッと吐き切ったら、次へはどう繋いだらいいかしら?

誰かに、何か打ち明け話をする時の、前口上のように...かもしれませんね。

音の長さにも意味がある

ショパン「バラード第1番」
ショパン「バラード第1番」6〜8小節目

♪どーそ|しーーー|ーーー・ドレファシラ・・・♪

視覚的な印象って、大きいなと思います。その小節の幅が狭いだけで、「このくらい短い」と思い込みがち。
そして、伸ばす音は「待つのが怖い」ワナも待ち受けています。

でもね、「待つ」んじゃないの。その音の響きを「聴き届ける」のです。

その「シーーー・・・」は、どのように音が響いて、どちらの方へ響いて行くのだろう?と想像して。考えてね。そして、あなたが出す音の響きを聴き届けましょう。

この伸ばす音は、クレッシェンドですよ。もし、ここにクレッシェンドが書いてなかったとしても、あえてこんなに伸ばす指示を出してる意味は、何だろう?

もし、この音が短くてもいいなら、その全音符の小節は必要ないんじゃ?でも、あるんですよね。

さぁ、考えて、その音を聴いてね。

歌を聴くポイントを考える①

ショパン「バラード第1番」
ショパン「バラード第1番」8小節目〜

画像上段(右手で弾く)上声の「れーーどーー」が歌のラインです。

それはわかっていても、常に聴き続けていないとすぐに内声部の重音にぶった切られるワナに陥ります。困った。大抵は上声の歌のラインがどうこうというよりも、内声部の重音がうるさくて!という方に意識が行ってしまいます。

じゃあ、気にするのを内声部の重音じゃなくて、上声の歌のラインにしてみてはどうかしら?

「歌のラインは聴いているから」という自分の思い込みを、ちょっとだけ横に置いてしまいましょう。

「わかってるけどね、もう一度聴いてみよう」と思うだけで、意識の矛先は変わりますよ。

動きは一つ

ショパン「バラード第1番」
ショパン「バラード第1番」12〜13小節目

例えば右手。

「・ドレファシラソ」で一つの動きです。
 (腕の動きは「・ドレファシラソ」で1回転)

1音ずつ1個ずつの動きにして弾かない方が、音がキレイにつながって出てくるので、素敵になりますよ。よく、音を聴いてみましょうね。

左手もです。同じ音が続きますよ。でも、その2音で打鍵の動きは一つです。1音ずつ打鍵を改めないのがポイント。

同じ音二つでも動きは一つ、1回転で弾いてみましょう。

「音を出す・弾く」と言う動作は、「上から下へ」という動きとは限りません。

あなた自身で試して、あなたの耳で聴き届けられたら、きっとその違いがわかりますよ。

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