ピアノを弾く上で、呼吸をコントロールする方法教えます!

2021年2月12日

ピアノを弾くって、本当に素敵!とっても幸せで楽しい時間ですよね。

でもね、楽しい気持ちだけでは弾けないの。なんだかちょっと大変なフレーズになると、弾ききれなくて、苦しくなって、気づいたら肩が上がってて、あれ?私、息止まってた?みたいになっちゃう。

あなたはそんな事、ありませんか?

クレッシェンドで息を吸っていくといい、なんて言うけれど、じゃ、どこで息を吐くの?
呼吸をするタイミングってどこでどんな感じで?

新しくレッスンに見える方々の多くは、この点について疑問を持っておられます。

そうだよね。ピアノって実際に喉を使わなくても、鍵盤を打鍵すれば音は出るものね。
呼吸、必要ないんじゃ?呼吸を意識しなくたって弾けるよね?だものね。

いやいや、ピアノを弾く上で、呼吸はとーっても大事なんです(鼻息!)

というわけで、今日はピアノを弾く上で、どのように呼吸をコントロールするのか?のヒントをお話しますね。

呼吸をコントロールしよう!

湯山昭「ポップコーン」から
湯山昭「ポップコーン」から

この画像のように、伸ばす音符でクレッシェンドをする場合。

呼吸のコントロール一つで、音が広がっていく感じを出すことができますよ。音が広がっていくイメージは、ホーン・セクションの演奏。トロンボーンやチューバを吹く、と想像できるかしら?

ホーン・セクションでは(管楽器では)、音を出すには、息を吐いていきますよね。
クレッシェンドしていくなら、腹筋を使うように腹を意識して、一度に吐き出さないよう、吐く息の量をコントロールします。

それと同じ事。

ちょっとした意識の違いですよ。

「てのひら」は、口。歌のニュアンスの感じ方

ベートーヴェン「悲愴ソナタ第3楽章」から
ベートーヴェン「悲愴ソナタ第3楽章」から

ピアノを弾く時、私たちの「手」は、歌う時の「口」の役割を果たします。

だったら「指先」は「舌先」かしら。
「てのひら」は、「口内」だ。
だから、「てのひらの中心」(氣が発するトコロ)は、「喉」ね。

歌う時、舌先の細かな動きや微妙な動きの違いで、発音するエネルギー量や種類を変えられます。
ピアノを弾く時も、その音により・そのフレーズにより「てのひらと、その中心部」の緊張具合は変わってくる。(緊張させるだけじゃなく、緩める度合いも含めて)

日々の会話だって、抑揚の付き方は様々でしょ。

せっかく楽譜に「サイン(指示)」がいっぱいあります。それなのに無関心でいると、話(歌)のニュアンスは変わっちゃう。いや、歌そのものが変わってしまうよね。

スラーの切れ目や休符は、意味があってそこに存在するのです。

歌う時に、舌先や表情筋が怠けていたら、何を言っているのかわからなくなるでしょう。
それはピアノを弾く時の指先も、同じこと。
指先の動き一つ、タッチ一つ、離鍵の仕方一つで、ニュアンスは変わってしまいます。

さぁ、もっと「てのひら」で、「指先」で、歌のニュアンスを感じよう!

ピアノを弾く時、手は口になる

ブルクミュラー「アラベスク」から
ブルクミュラー「アラベスク」から

ここで、一つの小さなセクション(フレーズ)が終わります。そして次の小節から、新たなセクション(再現されるフレーズ)が。

右手の終わりの音は、「み」。「み」を「5」の指で弾いていますよ。その次の小節は、

ブルクミュラー「アラベスク」から
ブルクミュラー「アラベスク」から

5度下の「ら」から始まります。「ら」を弾く指は「1」。5度下なら、手を広げなくても簡単に届くでしょう。無意識で弾けてしまいます。だから、問題が。

ピアノを弾く時は、歌や管楽器を演奏するのと違って、実際に声を出しません。呼吸をしなくても、弾けてしまいます。

でもね、もしあなたが歌うなら、相応しい所で息継ぎをするでしょう?
呼吸をコントロールしていくから、良い塩梅で抑揚を付けていけるんです。

ピアノを弾く時、私たちの「手」は、「口」と同じ役割になるんだよ。

  • 「てのひらの中央は、喉」と同じ
  • 「てのひらの筋肉は、口の中」と同じ

もう一度、楽譜を良く見てみましょうね。

上の1枚目の画像、ちゃんとスラーは「終わり」になっていますよ。

そして2枚目の画像、改めてスラーが付いていますね。この2つのスラーは繋がってはいないの。

ここ、歌だったら息継ぎをする所です。だから、指を・手を鍵盤に置きっぱなしにしないこと。

息を吸うと言うのは、腕の付け根からふわっと上がる感じ。
だから、スラーの変わり目では、ちゃんと入り直したいですね。

歌なら、息継ぎなしで歌い続けられないよ?

ピアノを弾く時、あなたの手は、口になる。

一息で歌うフレーズを知っておこう!

ショパン「小犬のワルツ」から
ショパン「小犬のワルツ」から

もし、「音楽に合わせて、呼吸ってどうしたらいいのかわからない」なら、ご参考までに。

この曲は4分の3拍子。ワルツです。「1、2、3、|1、2、3、」ですね。
ワルツの3拍子の乗り方だけを意識していると、1小節ごとに分割される印象を受けやすい演奏に。

歌は1小節ごとで終わるわけでは、ありません。
ここの歌は「ここから歌い始めてここまでで一息ですよ」と教えてくれているのが、スラー。

だから、本当に声を出して歌うように、一つのスラーのフレーズは一息でね。
(スラーの始まりで息を吸って、そのスラーの中での盛り上がりどころを知り、そこに向かって吸っていく。
 それから終わりに向けて、吐いていく。)

そうすると、流れの良い演奏になりますよ。

場面によって呼吸の間は変わる

リスト「パガニーニ・エチュード」第6番より
リスト「パガニーニ・エチュード」第6番より

この変奏が始まって4小節。それまで、各小節の終わりは16分3連符だったのですが、ここは8分休符になっています。ということは?

次に向けての呼吸を?その8分休符の「タイミング)」の呼吸が必要でしょうか。
(そこで呼吸をするのとしないのでは、次に出てくる音は、どう違うのか?)

リスト「パガニーニ・エチュード」第6番から
リスト「パガニーニ・エチュード」第6番から

そして次の小節では、第1拍に3つの装飾音が付いています。
1音でもなく2音でもない、3音も連なる装飾音。

それまでは、第1拍に付く装飾音ではなく、小節の終わりに16分3連符として存在していましたね。
それはどうして?その意味は?

どうして、小節の終わりにあった16分3連符ではなく、第1拍に付く装飾音に変わったのだろう?
それを、考えてみましょう。

もしかすると、「緊迫感」に関係するのかもしれませんよ。影響があるのかも。
すると、この前の8分休符での呼吸が見えてくるんじゃないかしら?(どういう呼吸になるかが)

楽譜は、いろんな事を教えてくれます。だから、あなたが楽譜をどう読み取るか?どこまで読み取るか?です。それによって、あなたが表現できる音楽に変化が出てきますよ。

面白いでしょ。是非、ワクワクして楽譜を読んでいきましょうね。

音量を落とす時の呼吸法

ドビュッシー「人形へのセレナーデ」から
ドビュッシー「人形へのセレナーデ」から

フォルテシモで2小節同じ音が続きます。

何だか「誇らしげ」?「うふ♪ 私を見て!」な感じかしら?

そして次の小節は

ドビュッシー「人形へのセレナーデ」から
ドビュッシー「人形へのセレナーデ」から

突然ピアノになって、デクレッシェンド。

前の小節までのフォルテシモから、デクレッシェンドなしの、「強弱変化」です。
この急激な強弱の変化は、どうしたらいいのかしら?

ふっと身をかがめて隠れるようにする時って、どんな風かしら?どんな呼吸かしら?
「ピアノ(p)」にする直前、ふっと身をかがめるような「息を呑む」ような呼吸をする。

そして「piu p」でデクレッシェンドは、「息を吐いていく」。

ドビュッシー「人形へのセレナーデ」から
ドビュッシー「人形へのセレナーデ」から

続く、ピアノでエスプレシーヴォは左手。「ピアノ(p)」はこの場合、右手だと思ったらどうかしら?

左手はたっぷりと歌う。まるでチェロで弾くように。そしたら、うんとステキになるよ♪
ちょっと試してみてね。ご参考まで。

拍を感じるために、気を付けたいコト

リスト「パガニーニ・エチュード第6番」から
リスト「パガニーニ・エチュード第6番」から

オクターブで16分音符で跳躍...となると、無意識のうちに、急いてしまいます。

この中で最も大事にしたいのは、1拍目=各小節の第1音の打鍵(への意識)。そこをきちんと感じられると、とても気持ち良く流れていきます。

しかし。この画像のように、各小節の終わりの16分音符から、次の小節の頭の音への音程が離れていると、つい、先の音の打鍵を急いてしまうのね。

これは、「前もって次の音の打鍵を用意する」という事とは、ちょっと違うんです。

大事なのは、16分音符の最後の音を・その打鍵をきちんと聴いてあげる事。
なぜなら、音程が離れているというのは、簡単な事じゃないから。

例えばね、階段を昇る時。一段一段昇るのは、普通でしょうか。
足を痛めていないなら、大変な事ではないかな?と思います。

ところが、一段飛びで上がって行くなら(階段にもよりますが)ちょっとしんどくなるでしょう。
二段飛びなら?三段飛びは?...ハードル、上がりますよね?大変になっていきます。

歌も同じこと。音程の離れた高さの声を出す時って、簡単じゃないですよね?

だからね、ピアノも同じなの。
このように、音程が離れている時(所)は、そうやすやすと弾かないこと。というくらいに思って弾いたら丁度いいんです。急いてしまう人の場合ね。

深い呼吸のイメージとは

ショパン「スケルツォ第2番」から
ショパン「スケルツォ第2番」から

もし。こんな場面で、あなたがとてもワイドに空間が広がっていく感じを出したいなら(感じているなら)。
深く深〜く、息を吸ってみましょ

息を吸ったら、肩が上がる感じじゃなくてね。
腹の下へ、もしくは背中へ、背中の下の方へ...と息を落とし込むように。って、この感覚、どうやったらわかってもらえるかしら?
どんなシチュエーションで、そういう呼吸をするかなぁ?

ねえ?海で、潜ったりする?ちょっと長く潜ってみよう!っていう時って、あなたならどんな風に息を吸うかしら?肩で息を吸うかしら?それとも、お腹がカエルちゃんみたいに脹れるように、吸う?

深い深い呼吸というのは、緊急時に、フッ!と瞬時に吸う呼吸とは違います。
時間をかけて、豊かに豊かに、吸い込む。
まるで、身体中の細胞に、温かな光が注ぎ込むのを確認するように。

感じてご覧。身体中に、温かな光が浸透して行く様を。
想像してご覧。目の前の光景が、横に広く、ワイドに広がって行く様を。

ピアノ動画*ドビュッシー「人形へのセレナーデ」

ティブレイクは、ドビュッシー作曲「子供の領分」から”人形へのセレナーデ”をお送りします。

ピアノはスタインウェイ。この時は、お話を絵とのコラボでした。

呼吸をコントロールする方法まとめ

  • 音の広がりを表したかったら、呼吸をイメージしよう
  • 手は歌う時の「口」の役割だった
  • 一息で歌うフレーズは、どこからどこまでなのかを知っておこう
  • 呼吸の間・タイミングは場面によって変わる
  • 音量を急に落とす時は、息をのむように
  • 拍を感じるために気をつけたいのは、音程が離れている時のタイミング
  • 深い呼吸は、目の前が豊かに広がっていく・呼吸は腹の下・背中の下へ入ることをイメージしよう

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