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リスト「パガニーニ大練習曲第6番」で考えるピアノで表現するための効果的な楽譜の読み方

この記事は約5分で読めます。

楽譜を何度読んでも覚えられない、ピアノを弾くたびに考えてしまうなんていうことはありませんか?

リスト「パガニーニ・エチュード第6番」より

次はここ(この辺りのポジション)かな?と予測しても、パッと楽譜を見ると全然違っていたりする。何度練習しても音の動きが覚えられないなら、もう少し別の視点から見てみましょうか。

今日はそんなピアノ演奏に効果的な楽譜の読み方のお話です。

ピアノの楽譜の読み方は1つじゃない

ピアノの楽譜の読み方は1つではありません。だから今あなたがやっている楽譜の読み方が正しいとか間違いとか、そういう事ではなく、他にも読み方はあるということを知っておきましょう。

ピアノで音を紡いで行く上で、楽譜に書かれている音を正しく読み取るのは大事ですよね。だから最初は「今弾く音を読む=縦に読む」→「次に弾く音への動き」を読むでしょうか。

音・音楽は流れて行くものですから、楽譜の上では横へ横へ(右へ右へ・上の段から下の段へ)と繋がっていきますよね。それは正しい。

だけどね、必ずしも「音の繋がり」は、すぐ次の音と繋がっているとは限りません。それを心に留めておいて下さい。

リスト作曲「パガニーニ・エチュード第6番」”主題と変奏”を例に、冒頭の画像をもう一度見てみましょう。

リスト「パガニーニ・エチュード第6番」より

例えばこんなフレーズです。まずどの小節も第1拍は両手共にオクターブを超える和音をアルペジオで弾きますね。そして続いて単音メロディ。また次の小節も同じです。

こんな時、第1拍のアルペジオ和音をじゃらららん♪と弾いたら次の単音メロディは「この辺り(ポジション)に来る」という感覚・視覚・聴こえる音で(無意識のうちに)覚えようとしているでしょう。そして単音メロディを弾き終えた後の(次の小節の)アルペジオ和音で迷います。

あれ?さっきのアルペジオ和音はこの辺りだったから、と勝手に想像(予測)してしまうようですよ。でもね、そのアルペジオの和音って、適当にそこに置かれているわけではないんです。そのアルペジオの和音が、どうしてそれぞれの小節でそのポジションなのか?というのを知りたかったら、以下の2つを見てみましょう。

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低音の動きを見る

アルペジオ和音の最低音の動きを見てみましょう。

「ラ→ミ→ラ」と動いています。画像がありませんが、この後はまた「ミ」です。つまり「ラ→ミ→ラ→ミ」。規則性を感じませんか?

そう、5度で動いています。この曲はイ短調ですよ。イ短調の主音ラの和音(主和音)から始まって5度上の属音ミ(属和音)。それぞれのアルペジオ和音も、音の並びが不規則?と思うかもしれませんが、よく見ればどちらの和音も全く同じ音程で構成されていますよ。

まずここで認識するのは、低音の動きを知ることです。

高音の動きを見る

では次に、アルペジオ和音の最高音の動きを見てみましょう。

こちらも最低音と同じように「ラ→ミ→ラ→ミ」と動いていますが、この最高音の場合は、和音から和音への動きを見ないで、次の単音メロディとの繋がりを見てみたらどうでしょう?

すると、「ラ ららどしら ミ みみそふぁみ ラ ららどしら」となっていますよ。(カタカナはアルペジオ和音の高音・平仮名は単音メロディ)

あら!それってアルペジオ和音と単音メロディは別物ではないって事がわかっちゃいましたね!高音の方は、和音から単音へという繋がりが見えました。すると、アルペジオ和音の最高音の意味や、その響きが見えてきませんか?

こうやって楽譜を読んでいきましょう。

音の動きは樹を見て更に森を見てみよう!

音は横へ横へ、今の音から次に発音される音へ、そしてまたその次の音へと繋がって紡がれていきます。

しかし、今の音から次の音へという「隣同士の音」の動きにだけ注視していると、必要なものが見えにくくなる危険性が。

リスト「パガニーニ・エチュード第6番」から

まずは横へ横へと読んでいくと、低音は「ラ」から「レ」へ、そして「ソ」へ。この後は「ド」になっています。

この「ラからレ」への動きがようやくわかったと思ったら次は「ソ」に落ちるのはどうして?と、また頭の中がパニックに。せっかく2小節の動きが見えてきたのに(涙)・・・

ではね、もう少し大きく見てみましょうか。今までは隣同士の音(ラからレ)を見ていました=樹を見ていた。今度は森を見てみましょう!

もしかしたら1小節単位ではなく2小節単位で動いているかもしれません。4小節単位で動いているのかもしれない。

少し大きなくくり(グループ)で読んでみよう!

上の画像の次はこうなっています。

リスト「パガニーニ・エチュード第6番」から

低音の1つ目の動きは「ラ→レ」でした。そして続く2つ目の動きは「ソ→ド」です。共通点に気付くでしょうか?

「ラ→レ」の動きは4度上がっている。そして「ソ→ド」の動きも、4度上がっていますよ。「ラ→レ」と「ソ→ド」の動き方は同じじゃないですか!では次に、2小節単位のグループを4小節単位で俯瞰してみましょう。

2小節を1つの小さなグループだと捉えると、1つ目のグループの第1音は「ラ」、2つ目のグループの第1音は「ソ」。この2音を繋げるとどうなるでしょうか?

「ラ」→「ソ」

おお!こちらは2度音程で下がっていますね。音階の動きですよ。ほら、こうやって見てみると突拍子もなく音が動いているのではないと理解出来るでしょう。

こんな風に「楽譜の読み方」は多種多様。様々な視点から読んで理解することが出来ますよ。まるで謎解き・パズルのようでしょうか。

ピアノ演奏に効果的な楽譜の読み方のまとめ

  • 音は楽譜で見たすぐ次の音と繋がっているとは限らない!
  • メロディは一つじゃない!低音の動きも見てみよう!
  • メロディは一つじゃない!高温の動きも見てみよう!
  • 楽譜は横へ読んでいこう!
  • 楽譜を見るのも俯瞰してみよう!
  • 楽譜を読むポイントは、少し大きなグループで読むこと

あなたも「何度やってもわからない〜!」って煮詰まったら、是非視点を変えてみたり、ちょっとフレーズを大きく見てみましょう。

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