休符や打鍵の間(ま)を考えてピアノの表現力を高める3つのポイント
あなたはピアノを弾いている時に楽譜に休符を見ると、何を思うでしょうか?
何か感じる?休符の前の音がスタッカートだったら休符は感じやすいかしら?
フレーズが続く中、休符がない場合はどう?
どこで間(ま)を感じることができるでしょうか?
そんな事を考えてみたら、楽譜には書かれていないけれど作曲家が言いたかった(伝えたかったこと)が見えてくるかもしれません。
楽譜には書かれていないけれど、そこに間(ま)を感じることが出来たらきっともっとピアノでワクワクしますよ。
そんなことを、一緒に考えてみませんか?
Contents
休符の間(ま)をピアノで味わってみよう!

右手の8分3連符の後の「8分音符+8分休符」は、その休符の分が「欠けがち」です。
休符の前はスタッカート音なので、手を上げるのは難しくない(音の響きを上げるのは難しくない)かもしれません。
でもね、もしかしたら上がったら終わりで、休符を忘れられてしまうかも?
8分休符の前の8分音符を打鍵するところから、それまでと同じように「8分3連符」の感覚で、「たったったっ」と三つ分の音の響きが空中に広がっていく「間」を感じてみる。
味わう。その残響が、体の中に広がっていくように。
すると、ピアノでの呼吸も相応しいものになり、その「間」は丁度良くなりますよ。
ピアノで弾く音が同じ音でも、気持ちを改めてみよう

フォルテで始まる曲。
5~8小節目は同じことの繰り返しになります。
しかし、ここからクレッシェンドしていくの。
このような場合は、一度、音量を落とす。
そして、そこからクレッシェンドをかけていきましょう。
そもそもフォルテなのに、そこからそのままピアノでクレッシェンドをかけるというのは、聴いている人には「わかりにくい」「伝わりにくい」ものです。
では、どのくらい音量を落とすか?と言うのは、いろいろやってみて、不自然ではないトコロを見つけてみましょう。
それまでと同じ音が続くのであっても、このような場合は、「改めて入り直す」ピアノの打鍵の仕方が有効です。
あなたのピアノ表現力を高める方法

ピアノで音にするのは そう難しくない(と思われる)こんな感じの曲(フレーズ)。
安易に(何も感じないで・考えないで)弾いてしまっていませんか?
このような曲(フレーズ)こそ、実はとっても難しいということを、知ってほしいと思います。
あなたはこの曲、どんなイメージを持ちますか?
まず、それを想像してみる。
そして、そのイメージを持って弾いてみましょう。
あなたが抱いたイメージの通りに弾けましたか?
それは、さっきまで何となく弾いていたものと、違いましたか?ここで違いを感じられたら、一歩前進です。
そうしたら次へいきましょう。
ちょっと違う視点で別のイメージを描いてみましょうか。
そのイメージが出来たら、そのイメージの通りに弾いてみましょう。
できましたか?
はじめにイメージして弾いた時との違いがわかりましたか?わかれば良し。
じゃあね、どちらが良いと思う?
どっちもしっくりこない?
じゃ、もう一つ、別の角度から見てイメージしてみよう。
↓
この繰り返しです。
こういうことをしていると、そのうち楽譜を読んでいるだけで、イメージがわき上がって来るようになるでしょう。
是非、試してみてくださいね。
イメージ力はあなたの表現力を高める最高の力です。
おまけ1:休符だけの小節で始まる意味とは?

上の画像のように、休符だけの小節から始まる曲も、あります。
さぁ、その休符の小節は、どんな意味があるのでしょう?
あなた様は、何を感じるかしら?
是非いっぱい、感じてみて下さいね。
おまけ2:休符だけの小節で終わる意味とは?

さぁ、お次は休符だけで終わる曲ですよ。
画像に写っている初めの小節は、4分音符一つと、4分休符が二つ。
これで終わってもいいのに、どうして更にもう1小節、休符だけの小節があるんだろう?
あなたは考えた事、ありますか?
じゃあ、想像してみてね。
離鍵しても、その音の響きの全てが一瞬で消え去るわけじゃ、ないでしょ。
実際に、響きが消えてしまっても、まだそこに「余韻」を感じる事は、出来ないかしら?
目に見えないものがあるよね。
音は目で見ることは出来ません。
音は耳で聴く事は出来るけれど、聴こえなくなる時も、ある。
でも、そこにはまだ、その響きの「エネルギー」が残っている。
それが、音の「余韻」だと思う。
その音の余韻を聴き届けるように、
見届けるように、
最後まで味わってみたいですね。
ピアノ動画*ベートーヴェン「エリーゼのために」
ティブレイクは、ベートーヴェン作曲の「エリーゼのために」をお送りします。
2019年のリサイタルから。紀尾井町サロンホールにて、ピアノはスタインウェイでした。
休符や打鍵の間(ま)を考えてピアノの表現力を高める方法
- 休符は、残響が体の中に広がっていくのを味わってみよう!
- 同じ音が続く時は打鍵を改めてみるとわかりやすくなる!/li>
- それぞれのフレーズにイメージを持つと、表現力が上がる!/li>
もっと、五感で味わってみましょう!指先だけ動かしているなんてもったいない!あなたの目で見えるものだけが全てじゃない。耳で聴こう!肌で感じよう!体に響いてくるものを感じよう!
エンジョイ!あなたのピアノ・ライフをもっと豊かに!
もっとラクに心と体を使ってピアノを弾くお手伝いをしています。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません