ピアノを弾く時フォルテシモへの意識の持ち方で次が綺麗に流れる

2020年8月9日

「フォルテシモ(ff)」と言う記号を見ると、瞬時に頭が沸騰してしまいませんか?

フォルテシモは「とても強く」と言う意味だから、フォルテシモを見た途端のパブロフの犬状態?

ラフマニノフ「プレリュード」Op.23-5から

そこにフォルテシモと書かれていても、その前後がどうなっているのか?で、音量・音質・エネルギーの強さ・大きさは変わってくるでしょう。
そのフォルテシモに至るまでは、どんなことを経てきたのか?
そして、その後はどうなるのか?

楽譜をていねいに読んで、あなたの演奏に生かすためにどうしたらいいか、考えていきましょう。

ピアノでフォルテシモの危険性

「フォルテシモ(ff)」や「クレッシェンド(だんだん強く)」の記号は危険です。

フォルテシモやクレッシェンドを見ると、その瞬間に、これ以上ないほどの力で鍵盤に腕を振り下ろしていませんか?
まるで、悟空が元気玉を出すように。
(※ ドラゴンボールのお話)

上の画像のように、フォルテシモの指示がある曲はいっぱいありますよね。
きっと、あなたが今向き合っている曲にも、フォルテシモがあるでしょう。
ちょっと楽譜を見直してみて下さい。

フォルテシモに至るまでを考える

そのフォルテシモは、突然現れたのでしょうか?
そのフォルテシモに到達するまでのフレーズは、どんな様子でしょうか?
少しずつ盛り上がって来て(クレッシェンドしてきて)いませんか?
盛り上がってきた果ての、フォルテシモではないでしょうか?

盛り上がってきて到達するフォルテシモなら、ちゃんと「盛り上がってきてますよ」「盛り上がってきましたよ」が伝わるようにしましょう。

どうやったら「盛り上がってきた」ことが伝わるのか?を考えてね。
盛り上げてフォルテシモにするための計算が必要なら、計算してみましょう。

ラフマニノフ「プレリュード」Op.23-5のフォルテシモ

そして、こちらのピアノ曲の画像の場合を見てみましょう。

ラフマニノフ「プレリュード」Op.23-5から

フォルテシモのすぐ後=フォルテシモで弾く音の次からの16分音符は、「ピアノ(p)」に落ちます。
そして、それからもう一度!クレッシェンドですよ。

この「ピアノ(p)」を見落としていませんか?
ちゃんとね、わざわざ楽譜に書かれていますよ。

フォルテの後のクレッシェンドを効果的に弾くために、覚えておくと良いことをお話しします。
それは「クレッシェンドの出だしを、一度ピアノ(p)に落とすこと」
これは基本だと思っていていいくらいです。

それでもこの画像では、ラフマニノフさんはわざわざ「ピアノ(p)」を書き入れているの。
絶対に、ピアノ(p)に落としてから、クレッシェンドして欲しかったのです。
それを見落とす/理解していないと、大変な事になってしまいますよ!
ぜひとも、気をつけてくださいね。

フォルテシモからピアノの間を聴く

ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ」第17番”テンペスト”第1楽章から

右手はオクターブ上がって「フォルテシモ」でタイ。
左手は音が降りて行って、突然の「ピアノ」。

一瞬でフォルテシモからピアノになるように見えるのだけれど、実はそこに「間(ま)」があります。

フォルテシモの音を打鍵し、実際に発音した響きを聴いた瞬間、その響きが頭の中でこだまするように動く。
まるで、響きが走馬灯のように駆け巡っているのを追うように、一瞬の止まった時間の中で、響きだけが動いているのを聴くように。

その一瞬が、スローモーションのように「見える」「聴こえる」ような感覚を想像してみましょう。

ねぇ、想像できるのだから、慌てなくていいよ。
時間を取る事を、ためらわないでね。怖がらないで。

増殖した(大きくなってきた)エネルギー(音量)を急激に落とすには、それにふさわしいタイミングと呼吸が必要。
時間を「動かしていく」「正確に動かしていく」という呪縛を解いてみよう。

今日のピアノ動画*ラフマニノフ「音の絵」Op.39-6

ティブレイクは、ラフマニノフ様の「音の絵」からOp.39-6、通称「赤ずきんちゃんと狼」を。

2008年5月の東京でのリサイタルから。ピアノはニューヨーク・スタインウェイ。

ピアノを弾く時フォルテシモに気をつけると次が綺麗に流れる!のまとめ

  • そのフォルテシモが現れるまでの経緯を理解する
  • フォルテシモとピアノの「間」を聴く

フォルテシモをただ「とても強く」だと思わず、何故フォルテシモになったのか?
何故そこにフォルテシモがあるのか?
またフォルテシモの後はどうなっていくのか?
俯瞰的に見てみましょう。

するとあなたのピアノ演奏はとても綺麗に流れていきますよ。

エンジョイ!あなたのピアノ・ライフをもっと豊かに!
もっとラクに心と体を使ってピアノを弾くお手伝いをしています。

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