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ヘンレ新版ベートーヴェン作曲「エリーゼのために」について

この記事は約5分で読めます。

ピアノを弾く者も弾かない人でも、ピアノで「エリーゼのために」と言えば、聞いたことがない人はいないのでは?というくらい、あまりに有名な「エリーゼのために」は、御髪振り乱す肖像画が印象的なドイツの作曲家、ベートーヴェン様の代表作。

私の記憶では、小学校の音楽室に飾られていたベートーヴェン様の肖像画は、もっと怖かったような気が・・・(ごめんなさい、ベートーヴェン様)。

小学生低学年のピアノ学習者でも「エリーゼのために」を弾く子はたくさんいるけれど、実は「恋の歌」てかラブレターでしょコレ。ラブのラの字も知らないお子ちゃまが嬉々として剛速球モードで弾く「エリーゼのために」は微笑ましいけれど、レースじゃないて事をいつか理解出来る時が来たら、また「エリーゼのために」を弾いてほしいな、と思います。

さてその「エリーゼのために」は、一般的に良く知られている音の並びとは違う、実は違ってた!って事が判明。でも楽譜出版社にはそれぞれにお家事情がございますから、「音が違ってたんだってよ!」ってわかっても、だからと言ってすぐにどこの出版社でも既に出版されている全ての「エリーゼのために」の楽譜を正しく直して販売ルートに乗せるのは簡単じゃない=めちゃくちゃ年月がかかるということ。

それでもね、ちゃんと新しく直された改訂版(新版)が出ている楽譜もありますから、今日はそのご紹介です。

ヘンレ新版「エリーゼのために」について

実はベルギーのお友達から教えてもらった、ベートーヴェン様の有名すぎる「エリーゼのために」の新版

弾いた事がない人でも、最初のフレーズは全部覚えていそうなくらい、定着しきったメロディに変化が!定着していた響きに変化が出ました!

エリーゼのために、何が変わった?

エリーゼのために」については多くの方が、7小節目の右手は「ミドシラ」で、繰り返される同じフレーズも「ミドシラ」で、最後の最後だけ、「レドシラ」で練習しただろうと思います。

私自身、この曲は家族の希望があって、(レッスンの課題曲としてではなく)買い求めたのが、全音さんのピースでした。それは、上に書いたような音の並びになっていました。いわゆる今までの定番の「ミドシラ」。

今まで使っていた楽譜では、スラーやペダルの指示、強弱の指示も、とても多い。

自分がピアノを教えるようになってから生徒たちが使ってきた楽譜は、ほとんどが「ピアノ曲集」と言う、いろんな有名曲が詰まっている楽譜を使ってきました。そしてそれらは全て、私が使った楽譜と同じ音で同じ指示になっているモノ。

今回のヘンレから出た新版を見て、「ミドシラ」が「レドシラ」になっている所に注目された(される)だろうと思います。

が、今回の新版での改定は、実は「レドシラ」ではなく、他の音の数々に見られます。どういう事か?と言うと、詳しくは次に紹介する本にかかれています。

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知って得するエディション講座

こちらの本を持っていた事を、忘れていました。この本を買った時も「エリーゼのために」に、全く興味がなかったもので、読んだかもしれないけれど、スルーしたのかもしれません。

   ごめんなさい。

この本の中で、既に「ミドシラ→レドシラ」問題について言及されています。と言うことは、少なくとも上の本は2012年に出版されていますので、どんなに遅くても、2012年には既に「エリーゼのために」は全て「レドシラ」だったと言う事になりますよ。

「知って得するエディション講座」という本、いろんな曲について触れていますが、なんとなくパラパラ見ても頭に入らないでしょう。興味のある曲が載っていれば、集中的に読み込むのがオススメ。

「エリーゼのために」ヘンレ新版の序文

今回のヘンレ新版の序文の中には、以下のように書かれているのでご紹介。

このあまりにもよく知られた作品は、ベートーヴェンが生きているうちに、出版される事はなかった。初版が出版されたのは1867年ですが、その版には、たくさんのミスがあった。

初版は最初のフレーズからレドシラで、他、一箇所のみ、ミドシラに、なっていた。

そもそも、そのミドシラがミスプリントだったと思われる。

後に、スケッチが見つかった事により、全てレドシラに修正された。

そして、そのスケッチも、ベートーヴェン・ハウスのウェブサイト上で見る事が出来ます(一部)

また、作曲家の中村洋子先生の2016年12月29日のブログ記事には、この「新版 エリーゼのために」で、何が変わったのか?と言う事について、説明されています。興味のある方は、検索して見て下さい。

ヘンレ新版での「エリーゼのために」演奏動画

というわけで、じゃあどんな風に今までと違うのか、聴いて頂きましょうか。

何かが違うという事が伝わるでしょうか?伝わることを願って。

ピアノの楽譜も変化・進化する

他の作品で興味があるもの・学ぶもの・学び直すものなどは、改めて別の版を購入しますから、いろいろ比較して見る事が出来ます。違いにも気付き、いろいろ考える。

それなのに、本当にごめんなさいデス。「エリーゼのために」は大変申し訳ないけど、特に好きな曲でもなく(嫌いでもありませんが)、自分から弾きたかった曲でもなく(子供の頃に頼まれたから楽譜を買ってきて弾いただけで)ヘンレ版にしろ他の版を買ってみよう、なんて思った事が、なかったの。

「好奇心」の有る無しで、「知る」機会を自ら失ってしまうのですね。

それでも今回、知る事が出来て、思い込みに囚われていてはいけないとか、「楽譜を持ってるから」で済ませない・過信しないとか、そういう気付きも頂けました。そういう事全てを含め、感謝しています。ありがとうございます!

ヘンレ新版「エリーゼのために」はコレだ!

というわけで、楽譜のご紹介ですよ。

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