どう弾いたらいい?ピアノでの表現の仕方・保持音や内声を効果的に弾くポイント

2020年11月13日

ピアノを弾くのって、ホント楽しいですよね!嬉しいし幸せな気持ちになる。

でもさぁ、ピアノを弾くのは楽しいのだけれど、大好きな曲でも弾いていると「あれ?どうやって表情をつけたらいいんだろう?」って、ちょっとわからないフレーズが出てくることはありませんか?

どう歌ったらいいか?だけじゃないんです!
保持音への意識欠落や、外声にアルペジオなどの動きがある中の内声の扱いなど、気にしたくても出来ないんだもんっ!てなっていませんか?

今日はそんなピアノでの表現の仕方・保持音や内声を効果的に弾くポイントについて、お話しますよ!

ピアノでの表情の付け方に困ったら、曲の風景を見てみよう

o0500037313638715130ピアノで一つの曲をまとめあげるには、たくさん大変な事がありますよね。
譜読みにしろリズムにしろ、指が言う事きかないとか慣れないとか。

それらを時間をかけて克服できた時に、考えて頂きたい事が一つあります。それはね、

「この曲って、どんな気持ちなんだろう?」

「どんな風景が見える曲かなぁ?」

「どんな色?どんなニオイ?どのくらいの温度?」

これを、なるべく明確にイメージしてみること。

そうすると、出てくる音・音楽がガラリと変わります。ちょっとビックリしますよ。

  • 「自分が王様になったつもりで堂々と」とか
  • 「森の中を一人で歩いている時って、清々しい? 怖い?」とか
  • 「風はどんな動きをしているのか?」とか
  • 「自分はいつの時代に生きていて、どんな格好をしているのか?」など

以前のレッスンで、こんな事がありました。

当時、中学生だった生徒ちゃんが、ワーグナーの「婚礼の合唱」をレッスンに持って来たんです。
従姉妹のお姉さんの結婚披露宴で弾くのだ、と。
それなりに暗譜で通して気持ちを込めて弾ける様になりましたが、何か一つ足りない。

そこで「この曲って、どんな気持ちなんだろう?」と問いかけてみました。
そうしたら彼女は「すっご~く幸せ~♪な気持ちで嬉しい。」と答えました。そうだよね?

花嫁さんは幸せ一杯だし、お祝いでこれを弾くアナタも、嬉しい!って気持ちになるよね、きっとね。
でもさ、もしかしたら他に呼ばれて(招かれて)来ている人たちはみんながみんな、幸せな気持ちではないかもしれないよね?

だってね、そりゃもちろん祝福しに集まるわけだけれども、
自分自身はすごく大変な事をかかえていて悩みがいっぱいかもしれないし、
来る途中にイヤな事があってイライラしてるかもしれない。

だからさ、この曲を弾く時、アナタの演奏に「幸せでいっぱいです!嬉しくてたまらないです!」という気持ちをいっぱい乗せて、聴いている人たちに伝えなきゃね。

みんなに「幸せ」な気持ちを感じてもらわなきゃ。
そう思って弾いてごらん?と言ってもう一回弾かせてみたら、音が生きてきました。

一音一音が「幸せ」「嬉しさ」の気持ちで心が震えるような、そんな心の振動が聴こえて来るように。
この時、演奏中の彼女の顔は、幸せに満ちた柔らかい表情になっていました。

「病は気から」って、例えが違うようですけれど、でもね、「気は持ちよう」です。

ピアノ(音楽)は、ほんの少しの気持ちの持ち方の違いが、すぐ音に反映されるの。
だから、ただ指だけ動かして満足しない事。
とっても大事だし、素敵に変われる事です。

あなたも是非、何かを思い描いて弾いてみてくださいね。

ピアノを弾くコツ@保持音を聴き続ける

o0550031813647675872「保持音」とは、この画像の場合、左手。
左手の各小節第1柏の2分音符です。

この画像のパターン、2拍維持するのは、思いのほか大変。
このようにある音を保持しながら他の音を弾くというパターンは、よく出てくるのではないでしょうか。

このように、ちゃんと音符で音価として書かれている場合もあれば、ニュアンスで指ペダルとして弾いた方がいいんじゃない?という場合も。ケースバイケース。
どちらにしても、その保持する音と次に保持する音と、更にそのまた次の・・という「ライン」を聴きたい。
聴いて欲しいのね、弾いてるあなたにね。

保持してるつもりなのは、よくわかるの。
でも、裏拍の4分音符を打鍵したところで、はいっ!てちゃーんと指、上がっちゃってるのよね。
さ、こういうところ、気をつけていきましょうね。

内声を効果的に弾くポイントは、水中に入っていくように

o0550019413648252919こちらの画像、メインのメロディは内声りあります。
画像では、下段のヘ音記号上に書かれている動きのあるラインですね。

冷静になれば、内声が歌だ わかるのに、実際に鍵盤と向き合うと、一体歌はどこへ?状態になりがちの代表例のようなフレーズ。

歌がどこかへ消えてしまう原因は、右手にあります。
右手のこのようなアルペジオ・フレーズでは、それを「外さずに弾く」コトに、意識がいってしまいますよね。
すると内声は、「ただ音を置きに、合わせに行く」だけになってしまいます。
ちょっともったいないでしょ。

問題はもう一つあります。
右手のアルペジオを、「歌い過ぎ」てしまってこちらのアルペジオの方がメインの歌になってしまうケース。
おーい!1人で歌ってないで、メインをちゃんと聴いてね。

内声の効果的な弾き方

ちょっと想像してみて!あなたはプールとか海に、ざっぶ~んと飛び込みました。
一度、頭も全部、水中に入ってしまうの。ブクブクブクって、音の聞こえ方が変わるよね。
そして水をかいて進んで行く、上がって行く。そんな感じです。

それを、打鍵で感じてみる。あなたの指は、あなたの体。
鍵盤は、海またはプール。鍵盤の中に、入って行くように…

ピアノ動画*ドビュッシー「水の反映」

ティブレイクは、フランスの作曲家クロード・ドビュッシー様の「映像第1集」から第1曲”水の反映”をお送りします。

これは2018年の荒井千裕ピアノ・リサイタルから。
この時はドビュッシー没後100年のドビュッシー・イヤーでしたので、オール・ドビュッシー・プログラムのリサイタルでした。

ピアノでの表情の付け方と保持音と内声を効果的に弾くポイントのまとめ

  • 曲の表情付けに困ったら、曲の風景を見てみるとヒントに出会える!
  • 保持音が出てきたら、意識してその音を聴き続けよう
  • 保持音を聴き続けるポイントは、保持音のラインを歌だと捉えてみること
  • 内声を効果的に弾くコツは、水中に入っていく事をイメージして打鍵すること

ピアノを弾くには、やることがたくさんあって大変ですよね。
でもそれを「大変だ〜」と思うより、「ワクワク」して向き合うと、本当に楽しくなりますよ。
レッツ・ワクワク!

エンジョイ!あなたのピアノ・ライフをもっと豊かに!
もっとラクに心と体を使ってピアノを弾くお手伝いをしています。

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