【ピアノ奏法】打鍵と離鍵・手首の回転をうまく使ってラクに弾く6つのポイント

ピアノを弾くには、大変なことがたくさんありますよね。
今日はその中で、実際に音を出す「打鍵」に焦点を当ててますよ。

「先に打鍵の準備をいかに出来るか?」で回避できること、そして確実に出来る事はグンと増えます。
あなたも「準備しておく」と言われた事はありませんか?

準備をするのは、わかるような気がする。
でもわたしは準備が出来ているのかしら?
準備が遅い?でも準備を急ぐと、それまでの音が雑になるような気もするし...
そうそう、フレーズの終わりまで大事にしてねって言われるけど、そしたら次の音への準備が遅れちゃう(気がする)から、怖くて...

というお声もよく届きます。
あなたはどうかしら?今日は打鍵の準備について、そしてフレーズの終わりの音への意識について考えてみましょう。

ピアノは出来る限り打鍵前に準備しておくのがコツ!

画像のはじめの2つの和音は、2つとも打鍵する前に、打鍵すべき鍵盤に指を準備しておくのがポイントです。(それぞれの和音を掴む形にしておく事)

1つ目から2つ目の和音へは、それぞれの音がどのように動くのか?を理解しておきましょう。
オクターブの動きですから、右手も左手も、外側と内側の音は同じですよね。
同じ幅で二度上昇します。

ではそのオクターブの中の音はどのように動いているのか?
その点について動きをしっかりと頭に入れておけば、弾くたびに迷うことも、準備が遅れることもなくなりますよ。

第3拍の5連符も、5音全てに打鍵の準備をしておく。
そうして、一息に指を鍵盤に落としてよどみなく弾いていきましょう。
まるでドミノ倒しのように。
まるでハープを奏でるようにね。

決して1音ずつ弾きに行かないのがキレイに弾くコツです。

赤色の縦線で前後に分けていますが、これは「準備」の話。
「一息(1フレーズ)」という意味では、この2小節で一つですよ。

一個一個で終わってしまわないように、なるべく大きく捉えましょう。
呼吸もね。打鍵に呼吸を合わせることが、スムーズに(自然に)音を奏でるコツです。

跳ねた後に伸ばす音の、扱い方

エステン「人形の夢と目覚め」から
エステン「人形の夢と目覚め」から

「ミドソッ ミドソッ」と、軽快に跳ねます。
「シッレッ」も軽快。

ところが、続く「れ」は4分音符で、スタッカートはありません。

ここは「跳ねない」と意識すれば、気をつけられるのですが、「跳ねなければ」良いのでしょうか?

それまではスタッカートで、離鍵を「上へ」と言う意識で弾いてきたので、「跳ねない」となると「下へ」と、疑わず。
無意識で弾いてしまいがちな、危険なトコロです。
打鍵したら、そこはトランポリンだった!と、思ってみてね♪
だから、跳ねてしまうわけじゃないけれど、指先から手首から腕全体をしなやかに立ち上がらせてみましょう。

あなたが出した音を、聴いてね。
ほら、音が立ち上がって行ったでしょう?
聴いたら、わかるよね。
忘れないでね。
どっちの音が、好き?
どっちの音が、いい?
どっちの音が、素敵?

跳ねた後に伸ばす音の扱い方には、十分に気をつけましょうね。

拍をまたぐ同音連打はタンギングし直すように

リスト「パガニーニ・エチュード第6番」から
リスト「パガニーニ・エチュード第6番」から

和音の同音連打は、ポジションも手の形も同じなので、特に弾きにくいと感じるかどうかはわかりません。でもね、ちょっとだけ気をつけたい事があります。

それはこの画像のように、拍をまたいでの同音連打の場合。

リスト「パガニーニ・エチュード第6番」から
リスト「パガニーニ・エチュード第6番」から

拍をまたいでの同音連打の時は、改めて打鍵し直すよう意識してみましょう。

例えば管楽器でタンギングをする時に、ちょっとストレスを与えてタンギングし直す、そんな感じです。同じように走っていても、そこに来たら、ちょっとステップを踏み込んでもうちょっと高く飛ぼうとするような感じ。

「入り直す」「息を吸う/吸い直す」ように。

するとね、もっと素敵になりますよ。
音が詰まる事はなくなります。

あ!その感覚、わかったわー!と思って頂けたら、是非お試し下さいね。

同じ音が続く時は、どうやって弾いたらいいだろう?

ベートーヴェン「悲愴ソナタ」第2楽章から
ベートーヴェン「悲愴ソナタ」第2楽章から

この画像だと、左手が同音連打になっていますね。

1小節目は、単音で同じ音が続きます。
2小節目は、同じ和音が4つ続いて変化して、また4つ続いて...

こんなところ、あなたはどうやって弾くでしょうか?

あなたの左手が、どんな風に鍵盤に触れ、どんな風に次の音を弾こうとするのか?
考えて(想像して)みて下さい。

さぁ、そうやって弾いたら、どんな風に音は聴こえてくるでしょう?
是非、そこも、想像してみて下さい。
想像したら、次はその通りに弾いてみましょ。

さぁ、あなたが想像した通りの音が、響いているでしょうか?
考えてね。

あなたはそこ、どんな音が欲しいの?
元気の良い、弾むような音?
何か、気持ちが後ろに引っ張られるような音?
動きたいのに動けないような?
弾みたいのに、弾むことができない状態?

  とかとか・・・まずは、そこからですよ。

欲しい音を出す方法

ベートーヴェン「悲愴ソナタ」第2楽章から
ベートーヴェン「悲愴ソナタ」第2楽章から

美しい曲は、美しくバランスをとって響かせたいですよね。
でも、それは思うほど易しい事ではないのが、ツラいところ。

欲しい音・聴かせたい音は上のラインなの。
それはわかって弾いているのに、聞こえてくるのは内声がドタドタと。
  なあぜえ?

こんな時にやる事は、一つではありません。
でも、一度に全てをやるのは難易度上がるので、一つずつ参りましょう。

まずは、聴かせたい音のラインを・音を出す前に、あなたの中で強くイメージするのです。
あなたの中で、響かせてみましょう。

 どんな風に響いて欲しいの?

その響きのイメージを、明確にするのです。

これが1つ目にやる事。
それが出来たら次にする事は?

1つ目で描いた響きを、あなたの脳から腕を通して、指先へ伝えましょう。

そして、指先=指の腹から鍵盤へ、鍵盤の奥底(奥深く)へと、にゅるにゅるっと浸透させるように伝えるイメージで、打鍵する。

あなたが打鍵する瞬間、本当に指が鍵盤の中へ入っていくような、鍵盤と同化するようなイメージを持って弾きます。

それが出来ている時は、もの凄いこと、意識が指先と鍵盤に集中している事に気づくでしょう。

これが、2つ目にする事でした。

では、最後にやる事。

それはね、「オレオレ!」って主張するんじゃなくて、「縁の下の力持ち」で居て欲しい「内声」さんの打鍵への意識改革です。

「オレオレ!」と主張しているように、音が飛び出してきているとしたら、ちょっとその指の動きを見つめて、見てみましょう。

まるで「行進する」ように、運動会の入場行進の足の動きのように「ハキハキ」と、指が「上がって降りて」の打鍵をしていないでしょうか?

もし、そうなっていたら、そんなに頑張るのを、止める。それだけです。

行進するように足をしっかり上げ下げしなくても、「歩くこと」は出来ますよね。
それと同じ感覚です。

内声を弾く指先は、なるべく鍵盤から離れないように。
鍵盤から離れて打鍵するという事は、それだけ運動量を必要とします。
無駄に力を使うのは、やめときましょ。

ご参考までにね。

手首を使って、しなやかに音を飛ばそう!

ネッケ「クシコスポスト」から
ネッケ「クシコスポスト」から

16分音符で動く「ララミファどっ」「ソソミソしっ」は、その中に4分音符も混ざり、二声になっていますよ。
「ラーードッ」「ソーーシッ」という音のつながりが、もう一つの歌です。

とても元気が良くて楽しい曲ですよね。
快活な曲ですから、テンポ良く、弾いていく(前へ進む)事に気持ちが行ってしまうでしょうか?

それでなくてもここは、「ララミファどっ」も「ソソミソしっ」も、
弾き始めの音(4分音符でもある音)から、
その次の音は8度下である事に変わりはありません。

しかし弾き終わりは、その8度下の音から見ると、10度上の音になるのです。

「ララミファどっ」だけれど、メロディは、「ラーーードッ」ですよ。
それがわかって弾いているだけに、鍵盤に執着してしまいます。
無意識のうちに。

こんな所では、是非とも手首を使いましょう。
手首をしなやかに、回転させて、鍵盤に執着する事なく、音を良い方向へ、飛ばすように。

一音目で手を落としたら(手首のバネを使って、自然に、ちゃんと落とす)、落ちた所で止めないでね。
ギュ〜ん!と、8度下の次の音に向かって、下から左斜め上へ回転させて、手を上げていく。
そして8度下の「ら」を弾く。

続けて(動きは止まらず手首を使い)、上へ右斜め向こうへと回しながら、「ミファ」を弾き、終わりの音の打鍵で手を落とさず、右斜め向こうへ上げて、音を飛ばす。
力を抜く。

手首を自然に使えるようになったら、ラクに弾けますよ。

小さい範囲でも、腕の回転を使う

モシュコフスキー「エチュード」Op.72-6から
モシュコフスキー「エチュード」Op.72-6から

この画像の右手のように、16分音符での動きの中で、少々音程が離れている場合が問題。
でもね、跳躍する程ではありません。
人によりますが、手を広げる程でもないでしょう。

こんな時は、あなたは何も意識しないで弾いてしまうでしょうか?

大した音程差ではなくとも、「ちょっと離れている」と察知すると、何故か肘から、あるいは上半身ごと、その「ちょっと離れた音」の方へ動いてしまうのも、よくある現象。

横の動きになるのです。
右側へ行って、戻ってくるという、横へスライドする動き。

ちょっと待って。
横に行って、その音を「突く」ように弾くと、思うように音が鳴らなかったり(かすれたり)、思わず音が出過ぎたり、しませんか?

その不安定さを、払拭しましょう。

そのために、腕の回転を使うのです。
6音かけて、1回転の動きですよ。
1音目の打鍵で、手を落とす。
上げながら第4音へ。
第2音・第3音打鍵の時には、第4音を打鍵する「5」の指は、その鍵盤に向かってストレッチです。

大きくストレッチしようとしなくても、腕が回転していますから、腕の内側から、肘の内側から広がっていて、「5」の指は、もうそこ(その鍵盤)にありますよ。

そして「5」の指の音を打鍵したら、指先から立ち上がり、その反動力で第5音・第6音へ、戻ってくるだけです。

無駄のない動きで、力を溜め込まず、欲しい音を頂いちゃいましょ♪

腕の回転の使い方も、逆を試してみる

ショパン「エオリアンハープ」から
ショパン「エオリアンハープ」から

右手も左手も延々、本当に延々と続くアルペジオです。

同じ形の動きで、和音が変わっていくだけ。
「だけ」って一言で終わっては何ですが。
そこまでは単純じゃないですけどね。

こんなアルペジオのフレーズは、腕の回転を使って弾きましょう。
回転させると、ラクです。ヒジョーにね。

だけど、回転の仕方も、例えば「右回り」に「左回り」があるように、捉え方一つで、動きは真逆になりますよ。

音を取って行く時(弾いて行く時)、こうなっていませんか?

アルペジオを弾く時の、必死な手の図
アルペジオを弾く時の、必死な手の図

つまり、手全体が下に、鍵盤を這うように行く。

下から右へ、そして右から上へ回して左へ...という動きをしようと、する。
それを、逆にしたらどうでしょ?

こんな風にね
こんな風にね

1音目を打鍵する時、これは左手なので「5」の指で打鍵しますね。
その打鍵の時に、手を落とさないように。

逆に、指先で「立つ」ように、手を上げます。
上げて、手を(手の甲を)鍵盤の向こう側へやるように、右側へ。

そうやって、「ラ ミ ラ ド」まで弾いていきます。
「弾く」と言うよりは、「なぞって行く」くらいの感覚で。

手の甲を鍵盤の向こう側へやるように
手の甲を鍵盤の向こう側へやるように

そして「どらみ」で降りてくる時は、下から回していきましょう。

ただし、鍵盤にしがみつくのではなく、脇の下を広げ、内ヒジから外側へ腕を広げながら弾いていく。
という、腕の回転です。

さぁどうかな?と、生徒さんに体感して頂いたら、

「あれ?あれれれれ?どうしてあんなに弾きにくかったんだっけ?」

と思うくらい、弾きやすくなったそう。

翌日、ご自宅で復習してみても、なんか良い感じだったそうで、とても嬉しいです♪

これも文章で捉えると、どのように腕を使うのか、正しく伝わるとは思っていません。

だから、ご参考までにね。

ピアノは打鍵準備に意識を置けばキレイに弾ける!のまとめ

  • ピアノの打鍵準備は、どのように音が動くかを理解しておくのがコツ!
  • 跳ねた後に伸ばす音は、トランポリンをイメージしてみよう!
  • 拍をまたぐ同音連打は、管楽器のタンギングをイメージするのがコツ
  • 欲しい音を出すには、その音を明確にイメージするのが大事!
  • しなやかに音を飛ばすには、手首の回転を使おう!
  • 狭い音程での音の動きでも、回転を使う事で流れが良くなる!

あなたが自分で感じて考えた事が、あなたのこれからのピアノ音楽を創りますよ。聴く事、想像する事、感じる事、考える事を忘れないでね。

エンジョイ!あなたのピアノ・ライフをもっと豊かに!
もっとラクに心と体を使ってピアノを弾くお手伝いをしています。

スポンサーリンク

心と体を楽にしてピアノを弾くヒントを月曜の朝、メールでお届け!

ブログをメールで購読

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

1,069人の購読者に加わりましょう