ピアノで伸びる音の響きを聴く4つのポイント教えます!
伸びる音・伸ばす音って、どんな意味があるんだろう?
ピアノは打鍵したら音が(響きが)どんどん減衰していくから、長く伸ばす音なんだからと言われても、現実として難しいんじゃないの?
そうねぇ。じゃあどうしてその音は他の音よりも長く伸ばすのか?
その伸ばす音の意味や聴き方を考えてみましょう。
伸ばす音の意味がわかれば、もうあなたは響きを聴かずにピアノを弾く事は出来なくなるでしょう。
Contents
ピアノで伸びる音の「間」を聴く方法

ピアノで「長く伸びる音」を聴くのは、怖い?
いや、そうではなくて「待てない」の。
その長く伸びる音が終わりを迎えるまでは。
「長く伸びる音を聴く」ことの本当の意味は、感覚では「その伸びている(伸びていく)音を聴き続ける」です。
しかし問題は、多くの学習者たちが長く伸びる音の響きを聴き続けるコトが出来ない=「待てない」というコト。
「数えて待つ」、という意識から抜けるのは、大変なことよね。
だから、とらえ方を変えてみようよ。
その音の響きが、ピアノから出てきて広がって、残響が自分に帰ってくるのを、
- 見届ける
- 聴き届ける
- キャッチする
と、とらえてみるの。どうかしら?
だってね、とっても素敵な響きだよ。
あなたが発音しているのに、あなたが聴かないなんて!
あなたに聴こえない響きは、誰にも聴こえないよ。
聴いて。聴き届けて。その素敵な音を、響きを。
音の「間」を聴いてね。
ピアノで伸びる音の打鍵法とは?

画像の右手のリズムは、ほとんどが「付点4分音符+8分音符三つ」の、「たーぁたたた」。
この「付点4分音符」が、問題点です。
きっとね、この書き方が「4分音符と8分音符がタイ+8分音符二つ」になっていれば、きっと感じることができるでしょうか?→「たーあたたた」。
「4分音符」に「付点」がある、その「付点」の長さ分(8分音符の分)、その時間、音が向こうへ。
或いは上へと伸びる・広がる、それを聴きたい。
聴いて欲しい。いや、聴こう!
このフレーズに限ったことではありませんよ。
この曲に限ったことではないの。
どんな曲のどんなフレーズでも、「長く伸びる音」は、その音の伸びを聴く・感じる。弾くあなたが聴くのよ。
あなたが聴かなかったら、聴いている人には聴こえない、伝わらないのだから、ね。
ピアノで伸びる音を聴く方法
じゃ、どうやって聴くの?ってハナシですね。それはね、動きを止めないこと。
何の動きを止めないか?それは、打鍵する時の腕の動きですよ。
付点4分音符と、次の8分音符は、ほとんどが「二度音程」。
音が近いから、意識しなくても指は動きますよね。
でも、そういう問題じゃない。
付点4分音符の音が、ピアノの中から出てきて、向こうへ行って、自分のところまでまた戻ってくる。
そんな感じです。
それを感じるには、打鍵したまま、指も腕も止まっていたら、音は「ここ」で止まって落ちてしまう。
すると、音の方向性なんかなくなって、推進力どころのハナシじゃない。
音楽にならないのです。
「聴く」と「聞く」は、別物。
空気は見えないけれど、動きます。
音も見えないけれど、動くんだよ。
伸びる音がどこへ向かって行くのか、知っておこう!

右手の重音が伸びている間に、左手が縦横無尽に16分音符で動いています。
左手の「動き=うねり」を聴くのも大事ね。それが音楽の動き・波を作っているから。
でも、右手の重音はただのハーモニーじゃないよ。
ピアノで弾いていると、音はどんどん減衰してしまうよね。
それに、左手の動きに意識がいってしまうから尚の事、右手一体何?みたいになっちゃうよ。
ここはオーケストラも、弦楽器はピアノの右手と同じリズムで動いてるよね。
弦楽器でこれを弾くんだったら?って、想像してご覧。
弓を端から端まで使ってのボウイング。
どんな呼吸でどんな気持ちで次の音に「向っていく」かな?
そう、次の音に、向って行ってるんだよ。
例え、第3拍の4分音符でさえ、次の音へ向っていく。
気持ちは「次の音へクレッシェンド」。
呼吸は吸うも吐くも、これ以上出来ないギリギリまでその感覚を持った「気持ち」。
何とも哀愁があって、ロマンティック。
今日のピアノ動画*ラヴェル「高貴で感傷的なワルツ」第2曲
ティブレイクは、フランスの作曲家モーリス・ラヴェル様の「高貴で感傷的なワルツ」から第2曲です。
感傷的になりたいときもあるけれど、この蒸し暑さじゃねぇ・・・(笑)
ピアノで伸びる音の間を聴く方法のまとめ
- ピアノで伸びる音の間を聴くにはとにかく伸び続ける音を聴き続けるコト!
- 伸びる音の間を聴くには、響きが行って自分に返って来るのを聴き届けるのがコツ!
- ピアノで伸びる音の打鍵は伸びる音の広がり方を想像して聴くのを意識するコト!
- ピアノで伸びる音を聴くには、その音の打鍵の動作を止めないのがポイント!
音は打鍵したら終わりではないことをもう一度言い聞かせましょう。
打鍵して終わりにならないためにも重要なのは、打鍵した所で動作を止めない(手指を鍵盤に執着させたままにしない)コト。
耳から脳から世界が壮大に広がっていく感覚を抱く(イメージする)コトですよ。
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