ピアノで自分の音の響きを聴く方法は、音を想像することにあった!

2021年2月2日

あなたがピアノを弾く時、気をつけていること・気をつけようと思っていることはいろいろあるでしょう。

逆に言えば、ピアノを弾くには、様々なことに気をつけなければいけませんよね。
ピアノを弾くのは、なっかなか大変なことです。

技術的な問題は、一つ一つ深掘りしてていねいに身に着けていくことが出来るでしょう。

表現力・音楽力は、あなたの想像力・創造力を磨くことで深めていけます。

では、技術的な問題を解決して、表現力を深めれば良いのでしょうか?
もちろん、ここまででも十分に大変だし、すごいことです。
でもね、ここで終わりにしたらもったいない!

あなたの音楽に、更に広がりを持たせる事を意識して欲しいなと思います。
そのためにはどうしたらいい?

モーツァルト「二台のピアノのためのソナタ」第1楽章から
モーツァルト「二台のピアノのためのソナタ」第1楽章から

今のままでも、あなたはたっぷり歌えるし、音色も幾らかは操れているでしょう。
あなたの音楽に、更に広がりを持たせるためにやって欲しいこと、それは、あなたが出す音の響きを聴く事です。

音を聴く?そんなの、いつだって聴いてるわ!と、あなたは言うかもしれません。

でも、本当に聴けているでしょうか?
あなたは出てくる音が聞こえているだけではないかしら?

音の聴き方にも、いろいろあります。
音を発する前に頭の中で想像して響かせる事から、あなたが打鍵した瞬間から、音がどのように動いて行くのかを聴き届ける。

あなたが離鍵する瞬間から、あなたの響きがどのように消えゆくのかを聴き届けること。

このような、「あなたの音の響きを聴く引き出し」を多く持つことが出来ると、あなたのピアノでの表現力がもっと上がります!
あなたの音楽が広がりますよ。
今日は「音の響きの聴き方」のお話です。

音を立たせてみよう

シューマン「子供の情景」”見知らぬ国と人々”から
シューマン「子供の情景」”見知らぬ国と人々”から

最後までたどり着くと、ホッとしちゃうかしら?

そうね、最後にくるまで、たくさんの困難があったものね。わかるよ。うん。
だけどね、本当の最後というのは、その最後の音の「響きが消える」までだよ。聴いてね。

ほら、その音がどんな風に響いていくか、聴いて。
どんな響きで終えたいかしら?
ストン、と落としちゃっていいの?

こんな風にしたら、どうかしら?(立ち上げて聴かせてみる)

「わぁ〜!音が、ふわぁ〜ってなった!上がった!」by 生徒さん。

わ、わかった?すごい!良いお耳を持ってるね!
じゃあ自分の音も、どんな風に響きが動いていくか聴けるよね?

音を立たせたいなぁと思ったらね、打鍵したら「てのひらの中心」を意識する。
そして指先から、手を立ち上げてみましょう。

体操選手が、最後の着地でポーズを取るような感じだよ。

ほら!できた!素敵な響きになったよね?最後まで聴けたよね?
最後まで聴けたなら、もう大丈夫。忘れないでね。

このレッスンの時の、生徒さんの使用楽譜はこちらです。

自分が出す音を聴く・相手が出す音も聴く

バッハ「インヴェンション第6番」
バッハ「インヴェンション第6番」

バッハ作曲の「インヴェンション第6番」を、ある生徒さんと二台ピアノで合わせてみた時のこと。
残念ながら生徒さん、途中でギブアップ(笑)。

連弾でも二台ピアノにしても、「合わせてみる」事によって「自分は本当に弾けているのか」どうか、弾けていないなら、
「どこがどんな風にイマイチなのか?」という問題点に気づくことが出来ます。

フンフフンフン♪ と、気持ち良く弾いてる感じの生徒さんでしたが、二人で合わせたらギブアップ。
可愛いですね。

その時に生徒さんが言ったことが、

自分が出す音を聴こうと思っても、
先生の音が聴こえてきて、
そしたら今度は、自分が弾いている音が
何なのか、わからなくなっちゃって...

自分が出す音を聴こうとしても、相手が出す音も聴かないといけません。

相手が出す音だけ聴いていても、自分が出す音も聴かないとね。
それも「予期して」聴かないと合わせられないし。
特に、こんなに一杯音が踊っていて楽しい曲なのだから。

一人で弾いてると「楽しい!」がいっぱい。
二人で合わせると、もっとうんと楽しくなるんだけど、それは自分がしっかりしていて、相手の響きを聴く余裕があってこそなのよね。

生徒さんとのレッスンでは、このことに気づいてもらえて、嬉しかったのです。

あなたも誰かとアンサンブルするなら、自分の音も相手の音も、そしてこれから出てくるお互いの音が融合する響きを、聴くように強く意識してね。

音の動き・響きを想像するのがポイント

ドビュッシー「子供の領分」から”人形へのセレナーデ”
ドビュッシー「子供の領分」から”人形へのセレナーデ”

こちらはドビュッシー作曲の「子供の領分」から”人形へのセレナーデ”のあるフレーズ。

音数は、そう多くありません。比較的、音もつかみやすいと思うこのカタチ。
ですが、片方の手にスタッカートがあると、もう一方も、その動きにつられやすいのよね。

左手は全てスタッカートです。右手は二声。
内声も一音目は2分音符なので、その響きを放ちます。
そして上声は「みそしー」と、伸びのある歌になっていますよ。
そう、伸びるの。だけど...

左手のスタッカートにつられて、右手は「ミソシっ!」と手が浮いてしまいやすいの。
しかもその「みそしー」でクレッシェンドだしヘ(゚∀゚*)ノ

さぁ、あなたはこんなところ、どんな音の響きをイメージするかしら?

動きがつられてしまうような時こそ、それぞれの音はどんな風に響くのか?いっぱい想像してみましょう。
あなたがその響きを想像できれば、あなたの体は・脳は・手は、その響きの音を出そうとするから、動きがつられる事はなくなりますよ。

さぁ、素敵な音が響き渡っているところを想像してみましょう。

音をどう聴くか?の例

ベートーヴェン「ソナタ第19番」第1楽章から
ベートーヴェン「ソナタ第19番」第1楽章から

音の聴き方にも、色々。

音を聴くには、発音する前に聴く「想像」が、実際に出す音の響きを「創造」します。
そして、実際に発音した音の伸びを、まさに「現在進行形」で聴く=「聴き続ける」。
その音の響きがなくなるまで、音の尻尾まで追い続ける。
次の音へバトンを渡すまで、聴き続けるの。

「音を聴く」事の難しさは、音は一つじゃない事にあります。

同時発音数も一つではない事の方が多いでしょ。
右手も左手もあったり、ペダルも使ったり、多声で動いていたりしますから、それぞれの音が、まるで洪水のように現れる。

その中で「音を聴く」と言うのは、果たして何をどこまで聴けるのか?聴いたらいいのか、わからなくなりそうです。

聴き方にも色々あるけれど、「聴き方次第で音の出方は変わる・表現が変わる」と言えるでしょう。

例えば画像を例に。

ベートーヴェン「ソナタ第19番」第1楽章から
ベートーヴェン「ソナタ第19番」第1楽章から

赤丸付いているのが「聴きたい・聴いて欲しい」ところ。

このように伸ばす音は、その響きを聴き続ける事で次への繋がりが明確に現れてきます。

ただし画像例のように、伸ばしている時に左手が和音で動いている場合。
実際に弾く時は、左手の動きが気になってしまうので、右手の「伸びゆく音」を聴き続けるのは、意識しないと大変。

じゃあ、どう聴くか?

例えばね、この伸びてる音の所までは、8分音符で動いています。
そして伸びている間も、左手は8分音符で動いていますよね。
なので、その8分音符の発音ごとに、まるで光が点滅するように「どーおーおーおー」と、音が点滅しながら振動していく様を
想像するように聴き続けてみて。

これは正しいとか正しくないとかの話じゃ、ありません。

あなたにとって「正しい」かどうかは、あなたが、どんな風に弾きたいか?
どんな音楽にしたいのか?
どんな響きにしたいのか?という事で、変わってきます。

では、もう一つの聴き方の例を。

8分音符が刻んでいく「時」は意識しない。
ただその2拍の間、2拍という「間」「時」をかけて、「どー」という響きが増殖していくように、聴く。

金管楽器の音を聴いた事があったり、実際に吹いた事がある人だと、想像しやすいでしょう。
発音して、ロングトーンでクレッシェンドする感じです。

車が遠くからやってきて、目の前を疾走して行く時の音の動きでも、いいですね。

ほら、音の伝わり方・響き方って、状況によって色々でしょ?

だから、聴くは聴く・聴き届けるでも、
あなたはどんな風に聴きたいのか?
どんな風に音が響いているのが欲しいのか?という事を大事にして、意識する。意識して響きを聴きましょう。

ご参考までに。

今日のピアノ動画*シューマン「トロイメライ」

ティブレイクは、シューマン作曲「子供の情景」から”トロイメライ”をお送りします。

これは2013年9月14日、気仙沼市民会館にて開催されたチャリティ・コンサートのもの。
避難生活をされているたくさんの方々がご来場くださいました。

少しでも心が和らぐといいな、と思って弾いた事を覚えています。

ピアノで自分の音の響きを聴く方法は、音を想像することのまとめ

  • 最後の音は、立ち上がらせてみよう!
  • アンサンブルでは、自分の音も相手の音も聴こう!お互いの音が融合した響きを想像しよう!
  • 音がどう動いていくのか?どのように響くのかを想像する

エンジョイ!あなたのピアノ・ライフをもっと豊かに!
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