リスト「愛の夢」を美しく弾くための14 の練習ポイント教えます

2021年3月2日

ピアノの魔術師とも言われるハンガリー出身の作曲家(1811-1886)フランツ・リスト様と言えば、一番有名で世界中の人たちに愛されている「愛の夢第3番」がパッと浮かぶのではないでしょうか?

作曲家フランツ・リスト
ご婦人方に熱狂されていた作曲家フランツ・リスト様

リストの「愛の夢」は、そのタイトルの通り、愛に溢れた夢を見ているような、うっとりしちゃう曲ですよね。

だから多くのピアノ大好きな人達が、リストの「愛の夢」を弾きたい!って思ったり、実際に手がけたりします。私も数え切れないほどの生徒さんたちに「愛の夢」のレッスンをしてきました。

そんなレッスンを通して、多くのピアノ学習者さんたちが「ここに気をつけて練習したらもっと良くなる」ポイントを書き溜めてきたのですが、その「愛の夢・練習のポイント」を、今日はシェアしちゃいます!

バランスをとってハーモニーを聴く方法

リスト「愛の夢」
リスト「愛の夢」出だし

歌は、赤→の動きで始まりますよ。
初めの「ミー」は左手で取って、次の「ドー」は右手で取って、次の「ドー」は左手で取って...と、メロディを紡ぐ手は変わってゆきます。

そんなメロディを紡ぎながら、右手は外声に8分音符の「山型」の音型が。
こちらは言うならば、伴奏。ハーモニーですね。

そのハーモニーは、確かに「8分音符」で「動いている」のですが、それはまるで行進するように、一歩一歩踏みしめるのとはちょっと違うと思いませんか?だって、8分音符で動いている5つの音を合わせた「ハーモニー」なのですから。

それなのに、ハーモニーである8分音符1音弾くたびに、まるでしっかりと地面を踏みしめる行進のように音が出てしまうのはどうしてなのかな?と考えていきますよ。

こんな感じです。

練習のし始めは、それぞれの音の動きや(縦の)合わせ方に気持ちが取られがち。
歌と伴奏(メロディとハーモニー)のバランスも、何がどうなっているのかわからない状態に。
すると、伴奏部の自己主張が激しくなっていたり。

そんな時は、どうしたらいいのか?ちょっと次のことをやってみてね。

上の画像にで丸した8分音符全てを、一つの「和音」としてとってみましょうか。最初の動きは「ミラドラミ」ですよね。上がる音と下る音は同じです。指使いも同じ。それなら、「ミラド」という和音として取れますよね?

練習としてね、この「8分音符の山型の音型」を、一つの和音として弾いてしまうんです。このような練習をする事の利点は、

  • 「響き」、「響きの移り変わり」がわかる
     → 歌い方、気持ちの変化がわかる
  • ポジションがわかる
     → 各音への指の用意が早くなる
       1音ずつ「弾きに行かず」、一つの響き・一つの動きとしてとらえられる

バランス・ハーモニー練習のやり方

上でお話した「バランスをとってハーモニーを聴く練習」のやり方を、動画にしてみました。

ご参考にしてくださいね。

歌はどこから始まるんだろう?

リスト「愛の夢」13小節目前後
リスト「愛の夢」13小節目前後

内側に歌(メロディ)がある事は、わかっているんですよね。そして外側の8分音符の動きは、ハーモニーだってあなたはわかっているんだよね。うん。

でもね、歌がどうなっているかが、よくわからないんじゃない?
うん、ちょっとわかりにくいよね。だって、ハーモニーの8分音符の動きの「中」に、歌の音の動きが混ざっているんだもの。

8分音符の「ドラミドラ」(最初の「ド」は半分、画像が切れていますが)。この「ドラミドラ」の最後の「ラ」から、ここの歌は始まります。

「ラ ラーーー ソラーーー シドーーー」という動きですよ。これが歌。

だからね、「ドラミドラ」を弾いた後に「息を吸う」のでは、間に合いません。ちょっと歌の始まりがずれちゃうのね。

「ドラミドラ」は、それ一つで「ハーモニー」だから、その5音にスラーが付いています。でもね、感覚はこうですよ。

「ドラミド」(吸!)「ラ ら〜〜〜〜そら〜〜〜〜〜シド〜〜〜〜〜〜」

この曲は、アウフタクト(弱起)の曲だから、歌の始まりは、第1拍ではありません。

☓ らーーそらーーしどーー

○  らーーそらーーしどーー

忘れないでね。

フェルマータの長さは数えないのがポイント

リスト「愛の夢」
リスト「愛の夢」23小節目

なぜ、その音には「フェルマータ」が付いているのだろう?
その音は、どういう流れでそこにやってきたのだろう?
その音は、どんなエネルギーから生まれたのだろう?
その音は、どんな感情を放つのだろう?

そしてその音が放たれた後は、どんな光が注ぐのだろう?
どんな気持ちになるのだろう?
どんな空間が生まれるのだろう?

と、こんな風に考えてみましょう。そうしたら、どう弾いたら良いのか、答えは出ますよ。

フェルマータは、「伸ばす長さを数える」ものではありません。

もちろん初めのうちはね、感覚がつかめるまで「大体の長さ」として目安は考えますよ。でも、「長く伸ばす時間を待つ」のではないの。

じゃあ、何か?というと、

フェルマータが付いている音の響きが、立ち上がって伸びて行って、自分に返ってくるのを「聴く」、その「間」です。

音の響きを聴いていたら、それだけで次の音へ行く丁度良いタイミングがわかりますよ。さぁ、響きを聴いてごらん。

ほら、音が立ち上がる瞬間が、わかったよね?
ギュ〜んって、向こう側へ飛んで行った感じも、わかったよね?
響きが湾曲して、自分の方へ響きが戻ってくるのを、「今!」と、感じられたよね?

そういうことです。「聴く」って、いつもとても大事なの。忘れないでね。

響きにもっと敏感になろう!

リスト「愛の夢」
リスト「愛の夢」23小節目

ここで気をつけたい事は、二つ。

  1. 右手は全休符
  2. 聴きたい音はどれ?

1、一方の手が休符の時については、他の曲でも多くの人が注意散漫になる所です。

休符なのに、指は前の音の鍵盤に触れたまま。手が上がらず、鍵盤に触れたままに。それ、何が良くないかって?

つまり、音は鳴りっぱなしってこと。音が一瞬切れたように聞こえたとしても、鍵盤上に手が置かれていると、響きに影響しますよ。

そこでペダルを踏み直したとしても、鍵盤が少しでも沈んでいれば、響きが混ざってしまいます。

2、聴きたい音がどれか、本当にわかっているのか?

そして、その聴きたい音を自分で本当に聴いているのか?

もし、右手がちゃんと上がっていたとしても、左手の第1音「ファ♭」の響きに意識を置いていれば、ペダリングにも、気を配れるでしょう。

ペダルを踏み替えるタイミングを計らないと、前の響きを引きずってしまいます。また、ペダルの踏み方にも気を配らないと、ペダルの雑音も出てしまうの。

「聴く」って、簡単なようで簡単じゃありません。あなたの意識をどこに置くか?向けるか?それ次第です。

これも、「今」に集中するって事。それが、響きに敏感になる道だと思いますよ。

あなたも私も、もうちょっと、響きに敏感になろう!

より良い指使いを考えてみよう

リスト「愛の夢」25小節目
リスト「愛の夢」25小節目

この曲を練習している生徒さんが、「センセっ!何だかココがうまくいかないんですっ!」と開口一番に。どれどれ?と彼女が弾いている時の動きをみてみますよ。

あーだこーだとやって、結局指づかいを変えました。彼女の手指の形や動き・指のクセのようなものと、この楽譜画像の指づかいが合わないんです。

彼女の楽譜では「4」の指でとるよう書かれている音を、「5」の指でとってみると、とてもキレイに弾けました。レッスンではこうやって、その人に合う指使いを前後の動きを見ながら考えていくことも。

さて、ちょっと私が持っている他の楽譜を出してみました。すると。

リスト「愛の夢」25小節目
リスト「愛の夢」25小節目

あら!彼女が使っている楽譜では「4」と書かれていた音が、こちらの楽譜では「5」になっています。「5」の指を使うのも、ありだったわけですね。

たまに、作曲家自身が「この指づかいで!」と指示を出していることもありますが、そうでなければ指使いは臨機応変に。こういう事は、指導者側は気をつけてあげたいコト。

もちろん学習者さんも、ご自身で試行錯誤してより良い指使いを考えるところまで出来るといいですね。

フレーズをキレイに伝えるには、頭を離すのがポイント

リスト「愛の夢」
リスト「愛の夢」27小節目〜

右手の「付点2分音符」の動きが、美しい歌。この画像の前の小節の「4分音符のレ」から、歌は始まりますよ。

綺麗な歌なのだけどね、気を付けたいコトがあります。それはね、その「付点2分音符」を打鍵するたびペダルも踏み替えるから、無意識のうちに頭から体が前へ行きやすいという事。

本当に無意識なのだけれど、そうなってしまうと弾みがついて、その付点2分音符の打鍵のたびに、音が「分断」されてしまうんです。つまり、「フレーズ」ではなく、「単音」になってしまうのね。

じゃ、どうしたらいいの?

それはね、「頭」です。「頭」が前に来ないようにする事。

鍵盤を凝視しなくても、ピアノは弾けますよね。このフレーズでは、すごい跳躍があるわけではないので、ポジションを取れば・腕の回転を使えば弾けます。

ちょっと想像してみて!マッサージ・チェアでね、首の後ろまでマッサージのコリコリのが上がってきて、首の後ろをグリグリされたら、ゴワー!気持ち良すぎるわー!な、状態です。想像してね♪

リスト「愛の夢」
リスト「愛の夢」37小節目前後

この右手のオクターブ・フレーズも同じですよ。1音ずつ、頭で弾きに行かないようにね。

1音目の「ラー」は、次の「ラー」に、向かっていきます。
「シードー」は、その次の「ミーー」に、向かっていく。そして、「レードー」と、収まりを見せる。

「ラー」「ラー」「シー」「ドー」「ミー イー」「レー」「ドー」と、1音ずつぶつ切れになるんじゃないよね♪あなた自身がそのように弾いていないか、もう一度良く聴いてみましょう。

オシリの音を聴いてあげるだけで、音楽が豊かになる

リスト「愛の夢」
リスト「愛の夢」37小節目

たとえばこの画像の右手が2分音符のところのように、

  • フレーズの終わり
  • セクションの終わり
  • 小節の終わり

といったところは、とっても大事です。きっとわかってると思うの。

でもね、大事に出来ているかどうかは、聴いたらわかります。あなたが大事に出来ていない時、あなたは「その音」を聴いていないの。あなたの頭の中は、「その次にやってくること」に意識が向かっているから、聴けないんです。

だから、音価が短くなっちゃうのね。こうして、ちょっと残念賞的演奏が出来上がります。ほんと、残念よ。
どんなにそこまでを美しく素敵に奏でてきても、このような一瞬で台無しになっちゃうの。

あなたが、音を大事にしているかどうかは、小節やフレーズ・セクションの終わりを聴き届けられているかどうかでわかる!

ぜひ気をつけてみてね。

伸びる音は、その音が響いているのを聴く

上の補足です。もう一度画像を出しますね。

リスト「愛の夢」
リスト「愛の夢」37小節目

画像の2分音符。これはとっても大事な音です。

それまで4分音符で二度ずつ上がってきて、三度音程で上がった音が頂点の2分音符。この2分音符の後は、また二度ずつ下がって調が変わり、セクションが変わります。

つまり、このセクション最後の豊かな響きの盛り上がりを、この2分音符が表しているの。

でもね、この後のセクションで動きが変わって動きが多くなります。だから、この2分音符を味わうことなく、気持ちが次へいってしまいがち。

どうか、この美しい音の響きを・響いていく様を、最後まで味わって聴き届けてね。声楽家が歌うのを想像してごらん。

伸ばす音は、その音の響きを最後まで聴き届けましょう。

アルペジオは親指がキーポイント

リスト「愛の夢」
リスト「愛の夢」46小節目

弾きにくいアルペジオの、弾きにくさを失くすためにするコト。

  • 慌てない
  • メロディにアルペジオを合わせるのではなく、アルペジオにメロディを合わせる
    ※ 「メロディ第1主義」というところだけに焦点を当てると、「アルペジオを大事に弾く」ために改善すべき事へ、あなたの目・耳を向ける事は出来ません。
  • アルペジオの、各音価を全て同じに弾こうなどと思わない
    (実際は全て同じ8分音符ですが、全て同じにしなければ!と思うと、大変でちゃんと弾ききれない音ほど、音価は短くなってしまう)
  • 音と音の「間」は、「時間をとっていい」と、自分に許可する

そして一番意識をしっかり持つべきコト。

  • 親指の、指先に目をつける

親指の打鍵は、本当に指先の1点でしているかしら?

多くの人は、「私はそうしている」と思っていても、実際は親指の側面で弾いているんです。つまり、打鍵する時の親指が寝ちゃってる状態ね。この問題は、他の指で打鍵している時と、手の甲の高さが変わってしまう事にあります。

親指で打鍵する時、手の甲(どころか手全体)が、がくんと落ちる。

だから、その音が飛び出る。
だから、その音の質が変わってしまう。
だから、リズムを保てない。
だから、弾きにくくなる。

親指での打鍵は、親指そのものを動かすのは、親指の付け根ではなく【手首】から。

親指が生えているのは、指先から二つ目の関節のところではありません。

リスト「愛の夢」
リスト「愛の夢」アルペジオを弾く時の親指のポイント1

この画像の通り、親指の指先から二つ目の関節ではなく(×印の所ではなく)、手首のところ(○印のところ)を意識して動かす。

第2関節から動かすと、下の画像のように。

リスト「愛の夢」
リスト「愛の夢」アルペジオを弾く時の親指のポイント2

これに対して、親指の第3関節(手首の関節)を意識して動かすと、下のようになります。

リスト「愛の夢」
リスト「愛の夢」アルペジオを弾く時の親指のポイント3

このように、手首の関節を意識して親指を動かす=打鍵できるようになれば、親指で打鍵するたびに、手がガクンと落ちる、余計な上下運動は、なくなります。

様々な事が解消されるので、ぜひとも意識してみて下さいね。ただし、力を入れてやらないこと。あくまで、意識する部位を変えるだけですよ。

分散している音の動きは、和音化してつかむ練習をしよう!

リスト「愛の夢」
リスト「愛の夢」48小節目〜

両手ともに拍頭のオクターブ音の後の、8分音符の動きに注目してみましょう。

これがわかるようで、よくわからない。
正しい音を弾いているようで、あっているのかわからない。
違う音を弾いても、意外と自分では気づきにくいのです。

特に、各小節の前半と後半で、「実音(実際に鳴る音=弾く鍵盤)」は同じでも、臨時記号によって「表記音(楽譜上に書かれている音)」が違う所などね。

この曲に限らず、このような分散している音は、ひとまず「和音化」して「つかんで」しまいましょう。
するとね、右手も左手も同じ和音なのか、小節の前半と後半が同じなのか?それとも一音変化するのか?ということが、よくわかりますよ。

弾くたびに「えーと次の音は・・・?」と一瞬わからなくなる→その都度 読む・・・ということを繰り返すより、はるかに
その音の型が身につくのは早いです。

ぜひ、お試しくださいね。

覚えにくい動きのフレーズを覚える方法

リスト「愛の夢」
リスト「愛の夢」60小節目〜

「何度弾いてもその動きを正しく覚えられない。何度弾いても、正しく弾けているかどうかがわからない」というようなフレーズ・音の動きを覚える方法です。

「動きがある」と言うことは、その動いている音を2つずつ、あるいは3つずつでも幾つでもいいので「まとめてみる」ことをお勧めします。つまり、和音化することです。この記事の中でも何回かお話してきましたね。

和音になれば「響きとして」、そして「和音として捉えた時の指の形として」の印象が深まるでしょう。響きとして覚えられれば、違う音を弾いてしまった時に「これは違う」と気づきます。

和音としてとらえた時の「指の形」として覚えられれば、次に動く指の位置を予測して動いていけるでしょう。(動く前に、危険を察知・回避できる)

画像はリスト作曲の「愛の夢」第3番、最後のセクションに入る前の細やかなパッセージです。このフレーズなら、2音ずつ和音化して弾いてみましょう。見事に半音ずつ降りていくことを、響きで再確認できますよ。

「半音ずつ動いていく」と頭でわかっていても、耳と指はなかなか理解してくれません。そこを改めて認識させていきます。

こんな「覚えにくい音の動き」は、2音ずつまとめて和音化して覚えよう!

何調なのか?何拍子なのかを忘れない

リスト「愛の夢」
リスト「愛の夢」79小節目〜

演奏する時に、わかっているようで意外と抜けているコトに、「その曲(そのフレーズ)の調」と「何拍子の曲(フレーズ)」を弾いているのか?というのがあります。

さて、これ(上の画像は)今、何拍子でしょうね?

よくある勘違いが、例えば4分の4拍子の曲だとして、伴奏が8分音符メインで動いていると、気づくと8分の8拍子的な演奏になっている・・・あなたはそんなコト、ありませんか?

この画像のところは、感傷的な印象でしょうか?一つ一つの響きを、とても大事にしたい、とても、味わいたい・・・それはいいけれど、「一つ一つ」にこだわり過ぎると、6拍子になっちゃいますよ、ね?

確かに、4分の6拍子の曲です。でもね、4分の6拍子のカウントは、「2拍子」ですよ。忘れないで。

その拍感の中で、響きを感じて欲しいのです。拍感を、忘れないでね。

和音のフレーズは、音の動きを見るのがポイント

リスト「愛の夢」
リスト「愛の夢」79小節目〜

こんな音の和音の動きは、指が慣れるまで何を弾いているのか?どんな変化があるのか?わかりにくいでしょう。

こんな時は、和音の中で「動いていく音」を追って見ましょう。

例えばソプラノのライン。「ドーードドレド ファ」と、動きますね。ここで音が動くのは、「ドーードド」の次に「レ」へ。そして、「レド」から「ファ」へ。

同じ「ド」が続いていたのが、2度上の「レ」へ動いて、また戻るという変化。
そして、「ド」から4度上の「ファ」へ離れて上がるという変化ですよ。

その変化を、味わってみましょう。

次にアルトのライン。「ミーーミファソソ ラ」と動く。それなら、やはり「ミーーミ」から「ファ」への動き、そして続けて「ソ」へと2度2度という「音階の動き」をするのを聴きましょう。これらの動きは最終的に、さらに2度上の「ラ」に落ち着きます。

テノールは・・・
バスは・・・と同じように見て、その変化を味わってみて下さいね。

何も考えないで、ポジションの変化だけを気にして弾いている時とは、音の動きの変化を意識するだけで、あなたの中の何かが変わるでしょう。

あなたがそれに気づく事が出来れば、出てくる響きも変わりますよ。

その響きを、どう変えたいか?それを、味わえるようになります。ぜひ、味わって下さいね。

響きが伸び続けるのを聴くと、動きのある音にさえぎられない

リスト「愛の夢」
リスト「愛の夢」84小節目〜

右手の和音の一番上の音が「メロディ」ですよね?だけど、「シーーー」と伸ばしている間に他の声部には音の動きがあります。

気をつけないと、それらの動きにメロディが遮られてしまいますよ。

大事な音がかき消されないためには、その響きが伸びていくのを聴き続ける事。

黒鍵から白鍵への移動は「ただ落とす」だけ

リスト「愛の夢」
リスト「愛の夢」84小節目

画像の左手、赤●のラインです。このラインでは、後の「ソ」が、そのフレーズの「終わりの音」。
その直前の音は、「ラ♭」ですから、半音降りる事になります。

音が降りて終わるなら、「ふぅ」と息を吐くように。自然にデクレッシェンドするのは、とても自然です。

だけど、「ラ♭」を打鍵した後に「ソ」を「打鍵し直す」と、「ソ」は飛び出ちゃいます。
自己主張の塊の音に(涙)。うーん、困った。じゃ、どうしたら良いのかしら?
どうしたら綺麗に弾けると思う?あれこれ試してみたいですね・・・

ぜひ、あなた自身にあれこれ試してもらいたいのですが、ここではお話します。

指を、ただ「落とすだけ」。「ラ♭」の黒鍵から、半音下の「ソ」へ、ただ、落とす。

落とす〜が難しいかしら?
頑張っちゃうと、指が黒鍵上で固まってくっついて、動かなくなりますね。

頬をなでるように、なぞるように、肩を解放して、親指の爪の横の皮膚のところで、なで落とす。
どうしても固まってガックン!てなるなら、指を落とす時に「フッ」と息を軽く吐いてね。

指を落とした時、ドスン!と音が出るのは、

  • 鍵盤に手の重さが乗ってしまうから
  • 打鍵で手首を使ってしまうから
  • 落ちた時に、力を逃せないから(留めてしまうから)

「なぞって落ちる(落とす)」ところまでは自然に行けているようなのにドスンと落ちるなら、指が落ちた時に、肘を「クイっ」と上げてみて。

すると、指先で「黒鍵から白鍵へ」滑り落ちる間、親指の側面が鍵盤に触れていたのが、「ソ」の打鍵をした瞬間=離鍵の瞬間は、親指の先の「点」しか触れていない状態になります。

「音を伸ばせない」という点は、今は気にしない。その音の響きは、ペダルが拾ってくれます。
繋げたい音、音と音の繋がりを「自然に」。

普段の呼吸を意識していないのと同じくらい、自然にね。

ピアノ動画*リスト「愛の夢」

ティブレイクは、リスト様の「愛の夢(第3番)」をお送りします。

2017年のリサイタルから、東京リブロホールにて。ピアノはブリュトナーでした。

こちらの記事もご参考までに。

リスト「パガニーニ大練習曲第6番」で考えるピアノで表現するための効果的な楽譜の読み方

リスト「泉のほとりで」を美しく弾く12の練習ポイント

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