ピアノ奏法

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章練習のポイント

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メンデルスゾーンのピアノ曲「スコットランド・ソナタ」の名で親しまれている「ファンタジー」Op.28は、3つの楽章から成っています。

作曲家メンデルスゾーン

作曲家メンデルスゾーン

今日は、その第2楽章を仕上げるための練習ポイントを教えちゃいます! どんな事に気をつけたら良いのか?意識はどこに置いたら良いのか?あなたの練習のご参考にどうぞ!

スコットランド・ソナタ第2楽章のイメージ

あなたは「スコットランド・ソナタ」第2楽章に、どんなイメージ持ってるでしょうか?

第2楽章は、「楽しい!」のとはちょっと違って。「笑ってる」(laughing)わけじゃ、ない。でもね、「シリアス」ではないんです。

第2楽章はね、「スマイル」 😛 なんだよ。

だから、あなたも「スマイル」して弾きましょうね。

大事にすべきこと、それは音価

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章出だし

さぁ、メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」の第2楽章です。

第一音の音価は?第二音の音価は?何がどう違うのでしょうか?音価が正しければ良いわけではありません。

第一音は、どのようにして第二音へ向かっていくのか?を考えてみましょう。

第一音を打鍵した瞬間に手首上げてしまったら?その時点で終わってしまいますよ。
この打鍵は「指先(第一関節から先)で」、打鍵は手首を使って「落しきる」こと。それから第二音に向かってじわじわと上がって行きます。

そして、次の音へ向かって行く、向かって行っているその音を「聴き続ける!」事こそが、大事。それが、正しい呼吸につながりますよ。
逆に言えば、歌うための正しい呼吸ができていれば、きちんと聴き続けて弾くことができるわけです。

次の音への「向かって行き方」

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章出だし

第一音から第二音への「向かって行き方」についてです。

第一音を打鍵したら、親指の付け根の手首のところから鍵盤の向こう側へ移動するようにして、第二音の打鍵を助ける

音が体の外側へ広がっていく時は(下手な絵ですが上の画像の左側に書いたように)、手首の内側から各指は外側へ放出していくように弾いてきましょう。音が体の外側から内側へ向かって来るときは、この逆になります。これがロマン派のスタイルですよ。

このように弾く事で、「音の方向」がわかる=方向性のある音が出てきます。

装飾音をかすれないように弾くには?

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章出だし

装飾音が かすれないようにするには、どう弾いたら良いのでしょうか?

全ての音の打鍵は、指の腹をなるべく全部使うように意識してみましょう。=指をフラットにしてね。そして、鍵盤に「Honey(はちみつ)」が付いてると思って弾くの。

その上で、装飾音「しら」を弾いたら「そ#」に向かっていきます。親指の付け根の手首のところか「そ#=2の指」打鍵を助けるように弾いてみましょう。

バランスを考える

第2楽章は「スマイル」。スマイルなしに弾くのと、スマイルしながら弾くのでは音の出方が変わります。何がどう変わるのか?というと、「バランス」。

バランスを考えないと、重くなってスマイルできないんです。

あなたはスマイルする時って、どうするかしら?

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章、犬の姿勢を見る

犬や猫の呼吸を思い起こしてみましょう。背中の下、腰のあたりに息が入って行く。

やってみましょうか。ピアノの譜面台のあたりに両手をついて、ピアノを前へ押すような姿勢をとってみましょう。足はやや後方でね。

その状態で、腰のあたりに意識を置いて呼吸してみましょう。すると、その腰のあたりが少し上がるのがわかるんじゃないかしら。

ピアノを弾く時にも、その呼吸で弾いてみましょう。そうすると、長い1フレーズを大きな呼吸で歌っていけますよ。やってみてね。

さて、出だしの「みー|ど」はバランスが大事です。次の「らーしらそら|どーし」はダンスを想像して!

目的地に向かっていく

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章4小節目〜

この重音三つは、「一つずつ」ではありません。次の音(目的地)に、きちんと「向かって行く」こと!

指先をできる限りフラットに(平に)して、【指先→手首→ヒジ→上腕→背筋というポイントに伝達していきます。

この時ね、指先から手首までの間に、指の各関節を「通過ポイント」とし認識しては(止めては)いけません。

この「指先→手首→ヒジ→上腕→背筋」という連鎖で流れを伝えていったら、また指先に戻ってきます。それで「一つのアクション」(=1音の打鍵のアクション)

この一つのアクションが終わって戻ってきた時、次の音の打鍵に入ります。その時、既に打鍵している指先は鍵盤に密着していて横から押されても、離れない状態になっているのがポイント。ただし、硬直しているわけじゃないので気をつけてね。鍵盤に触れているのは指先のみです。

指先に一番近い第一関節から肩までは脱力できていて、自由に回せる状態になっていること。その連鎖でこのメゾ・スタッカートの重音は弾いていきますよ。

打鍵を考えるその1

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章7小節目〜

左手がリードする形で始まるこの右手は
「えっ?そうなの?」
「ほんとに、そうなの??」というクエスチョン!

左手の第一音(2分音符)の打鍵は、水泳の「クロール」の時の腕の使い方で。

それに対して続く右手の2分音符「ファ#」は、「アンサー」。この打鍵は、指先で。要領としては「ストローで吸う時の口・口内・喉と同じ」。指先でこの黒鍵を「吸う」ように(イメージしてね)。ただ吸うのではなく、ストローで吸う感じ。喉元の調整が必要な状態です。この時、親指で打鍵を助けてあげましょう。

右手「・そ|しーら」の打鍵について。

  • 「そ」は飛ぶが、次の「し」は別物ではない
  • 「そ」は次の「し」に向かっていく音なので、
    「そ」で飛んだら動きは決して止めずに「し」の打鍵に入る
  • そして「しーら」は下降なので、ちゃんと下降の打鍵をする

「聴く」とは?

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章14小節目〜

ここは、とにかく「歌う!」事が大事です。

右手の2分音符はその終わりの4分音符までが「1ライン」。最後までそれぞれの音が向かっていくこと、つながりを持っている事を聴き続けましょう。

「聴く」とは「息を吸うこと」。

聴きたい音・聴かねばならない音は、どうしたら本当に聴くことができるのか?
それは、息を吸う事。

息を吸う事を忘れなければ、聴く事ができますよ。

特に最後の2分音符から4分音符への「つながり」は、腹をくくるつもりで聴きましょう。

また、内声の4分音符の「ラ」はシンコペーションなので、気持ち、前倒しの打鍵をする。印象づけるような感じで。

そして、8度の「らーらっ」が一声である事を意識しましょう。これは上の音を右手で、下の音を左手でとります。練習は、一声なので右手の上の2分音符三度和音を右手で、「らーらっ」を左手で。そしてベースを弾かない、という練習をしてみましょう。音の動き、バランスが頭にしっかり焼き付きますよ。

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章18小節目〜

右手の打鍵は、はねすぎないように。手首を落としきって、下から・下から打鍵する。ふわふわと上げないでね。下の方から「う~わ」と上がって行く、音と音をつないでいくように。

右手は、指先で打鍵するのがポイントです。ただし、引っ張らないでね。下腕の内側、中腹からの打鍵を意識して。

左手は、各指先を非常に近くに寄り添わせて。そして、ラインを歌っていきましょう。

呼吸を考える

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章18小節目〜

ここは、3つのフレーズが繋がって、一つの大きな山になっていますよ。

だんだん大きくして行く長いフレーズは、ヒマラヤ山脈を見るように。山と山の接続部はどうなっているのか?山の中は繋がっているでしょ。つまり、小さなフレーズのつなぎめの呼吸は、息は吐き切らずに吸っていきます。

右手の動きは、スタッカートやスラーに縛られすぎないこように。スタッカートは、この場合、「ただの同音連打」だと思うと良いかもしれません。

そして、2音間のスラーの第1音で、手を落としすぎないように気をつけてみましょう。落としすぎると、そこで重さが出てしまうから。

そして、クレッシェンドでは打鍵を強くしていくのではなく、腕の重さを乗せていくだけで。

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章27小節目〜

各フレーズのつなぎ目の呼吸は、「咳」をする時の上腹部の動きを再現してみましょう。

そして、ピークになる所では、腹にうんと息を溜めたままで、腕はただ落すだけ。この時の感覚は、水泳・平泳ぎで、頭を水につけて、両腕をかきながら頭を上げる時の呼吸と腕の使い方と同じです。

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章34小節目

「黒鍵」の音では、っと!ストロー吸うのに気張る感じを意識して弾いてみましょう。

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章36小節目〜

ここからは、それまでとは違って、右手はヴァイオリンのソロになる事を想像してみましょう。

やはり2小節毎に同じ動きが続いて行きますが、全てを同じようには歌わないように気をつけて。

打鍵を考えるその2

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章44小節目〜

このフレーズはレイヤーになっています。段階を作って発展していきますよ。

  • 1回目は、「てのひらに気を集めて」打鍵
  • 2回目は、「てのひらの気を緩めて」打鍵
  • 3回目は、「手をオープンにして」「もっとフルートの音色を!」想像した打鍵

そして

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章47小節目〜

4回目は、「弦のユニゾンで!」を想像した打鍵というように、打鍵のイメージを変えていきましょう。

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章48小節目〜

右手8分音符フレーズは常に「ピアニシモ」で。音階の弾き方です。つまり、二度音程になっているところはもっとレガートを意識して紡いでいきましょう。

そして左手は「チェロ」の(音色の)歌を想像してみましょうか。一音たりとも「チェロのボーイング」を怠らないように。

右手は続く8分音符の中で、「半音」になっているところを「超レガート」で弾くことを意識しましょう。

レガート奏法というのは、「二足歩行」と同じです。決して、どちらか一方の足(どれか一本の指)だけでは
できないの。常に双方が支え合っている事を忘れないで。

メロディである左手のスタッカート音は、そのメロディの中でも非常に大事な音。そこで右手を歌ってしまうと、ぶつかってしまいます。だから、右手を歌うのは、左手がスラーのところの方がバランスが良くなりますよ。

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章49小節目

左手は、指で肘の後ろ側にある物を取る・つかむ時のことを想像してみましょう。下腕を(ヒジも連動で)動かす時の一連の動きを一音一音の打鍵で瞬時にやるのがポイントです。打鍵そのものは「指先」だけでね。

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章60小節目〜

ここで大事なのは2分音符です。だから、8分音符は「さやさやと(そよそよと?)」ね。

この8分音符は、「レ」を左手で、「ミ」を右手で交互にとると弾きやすいですよ。

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章68小節目〜

このパターンは、ここの前に2回あります。ここは3回目で、遂に変化してこの後、再現部になりますよ。
「れーし」がクエスチョンで、その後に続くフレーズがアンサーというとらえ方。しかし、この3回目はアンサーが再現部に変わるのです。

だから、この3回目の「みーど」は、めっちゃハッピー!にね

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章69小節目〜

さぁ、戻ってきましたよ!スマイル!

忘れないでね!シリアスにならないように。

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章91小節目〜

最後の最後まで、ずっと「スマイル」でね。あなた自身が笑みを浮かべて弾くとグッドですよ!

肩・腕をリラックスさせて、背中から大きな呼吸で一息に。

幸せを感じたまま、終わりを迎えましょう。

ピアノ動画*メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第2楽章

ティブレイクは、お題のメンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ(ファンタジー)」第2楽章をお送りします。

いつもスマイルでね!

こちらの記事もご参考までに。

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第1楽章練習のポイント

メンデルスゾーン「スコットランド・ソナタ」第3楽章練習のポイント

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