ピアノで滑りやすい曲を弾きやすくする方法を知っておこう

2016年10月30日

ピアノを弾いていると、どうしても滑りやすいフレーズに出会うことがあるでしょう。
ピアノで滑りやすいとは、指が滑りやすい・もつれやすいなど、コントロールが難しいフレーズがある事を言います。

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さてそんなピアノを弾いていて滑りやすい作品に出会ったら、どうしたらいいでしょうか?
対策出来る事は何かないのかしら?

今日は、ピアノで滑りやすい作品・フレーズの対処法について考えていきます。

ピアノで滑りやすい曲、どうしたらいい?

ご質問を頂きましたよ。

滑りやすい曲の場合、最初にゆっくり練習をしてからでないと上手く弾けません。

でも、家で練習してる時はともかく、先生に見て頂く場合や、ましてや本番!
などという時は!そんな事は、していられないですよね。

「ゆっくり」と「速く」の練習を交互にしてるうちに、少しずつ成功率が上がってきたような気はするんですが…

滑りにくくするコツってありますか?

ピアノを弾く上で、「滑りやすい」という意味は、二つあると思います。

一つは、実際に「つるっ」と滑ってしまう。
=鍵盤そのものが指を吸い付けず滑る。
これは奏者の手によって二種類あります。

1-1,指先から多く汗をかく場合

指先から多く汗をかく方の場合、ピアノを弾くと鍵盤上に汗が残ります。

鍵盤上に汗が残った状態で弾くと、指が鍵盤上で滑る。
つまり、雨の日や雨上がりに外を歩いていて、靴底が滑りやすいものを履いていると、つるっと滑ってしまう事と同じです。

1-2,指先からほとんど汗をかかない場合

少々の汗は、鍵盤と指が磁石のようになるでしょう。
あるいは接着剤のような役割。

しかし、汗を殆どかかない人の場合、その磁石や接着剤となる役割を担うものがありません。
だから、鍵盤に指先が触れるとツルッと滑ってしまうんです。

2,速いフレーズで滑る

もう一つの「滑る」は、速いフレーズに対して「指が思う様に動かず」に滑る。
つまり、指が正しい音価どおりに動かない=独立してくれない、というもの。
今回のご質問は、コレに該当します。

ドビュッシーの「子供の領分」を例に

例えばこの曲、ドビュッシーの愛らしい組曲「子供の領分」の第一曲”グラドゥス・アド・パルナッスム博士”という舌をかみそうなタイトルの曲ですが。

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ドビュッシー「子供の領分」”グラドゥス・アド・パルナッスム博士”から

問題の部分はこの右手です。もう、いきなり滑りそうですよね。
ははは...って笑い事ではありません。
さて、あなたならこの右手のフレーズを、どうとらえるでしょうか?

第一拍、左手でのオクターブを合図にしたかのように、右手はたった一瞬の呼吸(16分休符)で「ごわ~っ」と16分音符フレーズが。

「・そどれ」「みそどみ」「れふぁられ」「ふぁらしふぁ」ととらえますか?
それ、間違っていませんよね。拍ごとに刻むわけですから。

でもね、とらえ方はこれ一つではありません。
他にもあるので、興味がありましたら、もう少し後までお読みください。

リズム練習を取り入れる時に気を付けること

もし、あなたが「リズム練習」を取り入れたいなら、ちょっと気をつけたい事があります。

取り入れるリズム練習の種類は、以下のとおり。

  • ゆっくりピアニシモで音がデコボコしていないか?をよく聴きながら
  • (付点8分音符+16分音符での)「たっかたっか」というリズム練習
    ただし、「たっか」と書いていますが、スタッカートにするわけではありません。
    「たーかたーか」というのが相応しいでしょうか。
  • ゆっくりで、指をほどんど鍵盤から離さない状態でのスタッカート練習

以上の三種類です。

リズム練習の二つ目「たっかたっか(たーかたーか)」の逆バージョンである
「16分音符+付点8分音符」の「たかったかっ(たかーたかー)」は、逆効果。
この練習をする事はオススメしません。
なぜなら、滑りやすいことを増長してしまうから。

基礎練習の次にやること

さて、このリズム練習のような基礎練習を終えたら、次にすることです。

それは楽譜をじっくり眺めて・・・
冒頭の右手フレーズは、小さな「山」が幾つも続いて大きな山を形成していますね。
まるで、山脈です。

「山を登る」、そしてまた次の「山を登る」、そう考えてみましょう。

その時、もしも拍単位での「・そどれ」「みそどみ」「れふぁられ」「ふぁらしふぁ」と読み取ると、その途端、それらは「山」ではなくなりますよね?
谷底へバンジージャンプして、また上へ戻されるような感じになってしまいます。

是非、山を登ってください。そして頂上で景色を、次の山を見渡す、という感覚を持ってください。

そうすると、こうなります。

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ドビュッシー「子供の領分」”グラドゥス・アド・パルナッスム博士”から

こんな風に捉える事も出来ます。
さぁ、これは一つのヒント。
このようにとらえる=グルーピングすると、拍単位で捉えて弾く時とは感じることが随分変わると思いますよ。

滑り方はどうかしら?弾きやすいかしら?弾きにくい?

今日のピアノ動画*ドビュッシー「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」

ティブレイクは、ドビュッシー様の「子供の領分」から第1曲”グラドゥス・アド・パルナッスム博士”をお送りします。

こちらは2018年9月に開催しました「荒井千裕ピアノ・リサイタル」から。

ドビュッシーの記念年だったので、プログラムは全てドビュッシーの作品だったんですよ。
「子供の領分」は、お話と絵とのコラボでした。楽しかったなぁ。

ピアノで滑りやすい曲を弾きやすくする方法のまとめ

  • リズム練習を取り入れるなら耳と指先に神経を集中させること(指の体操にしない)
  • 基礎練習だけでなく、音の動きの捉え方にも注目してみよう!

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