ピアノは右手と左手で別の事をやりますよね。同じ一つの曲を演奏するのに、右手と左手ではリズムも違うし音も違っていたり。音が進んでいく方向も違ったりね。その上、足はペダルを使ったりしてきゃー大変!

ブルクミュラー「おしゃべり」から
右手がスタッカートで左手は伸ばす音なんて、めっちゃ気をつけないと難しいじゃん!そういうの、どうしたらいいの?
Contents
ピアノで左右逆の動きとは?

ブルクミュラー「おしゃべり」から
この画像のようなものです。右手はスタッカートではありませんが、同じ音を続けて弾くので軽めのタッチで弾かないと鍵盤の戻りが遅くなって弾きにくいでしょうか。
いえ、注目して欲しいのは左手と同時に弾く「拍の頭の音」です。右手はスタッカートですから打鍵の動作としては、手・腕が「上がる」でしょうか。それに対して左手は付点4分音符=伸ばす音です。ステイ(留めておく)という感覚かもしれません。とは言え決して打鍵した手を「落としっぱなしにする」というのとも違います。
イメージとしては、右手スタッカートが「上がる」なら、左手伸ばす音は「上がらない」?(だいぶ語弊がありますが、今はここのところ、突っ込まないで横へ置いておいてね)大雑把に言えば、「留まる」ので「落ちる」と図解式に感じてみましょうか。ただし、厳密にはそうではないことをも忘れずにいてくれると嬉しいです。
わかってる!は危険
頭ではわかっているかもしれません。でもね、頭でわかっているからって実際に気をつけられるか?意識をそこに向けられるかどうかは別問題です。教える立場にいる方は経験有るでしょう。生徒さんにそれを伝えると理解した反応を見せられる。でも次のレッスンで何も変わっていない。
何も変わらないということは、生徒さんの意識が変わらないから。それ以前に、何が違うかや、どんな危険性があるのかや、違うことによる良し悪しの違いが生徒さん(もしくはお相手)に伝わっていない=実感してもらえていないから。
こういうのヤバイ!ということを実際にピアノで弾く本人がわかっていても、実際に弾く事に反映させるのは難しいのは、そんな状況だと思います。危険信号を見抜くのも、指導者としては大事な要素ですね。
伸ばす音への意識の持ち方で変わる事がある
右手のスタッカートを意識すると、つい左手もつられて上がってしまうでしょう。
左手を「置く」ことに意識すると、右手も「とどまって」しまいます。右手と左手は別人格。だからこそ、意識を変えてみましょうか。
あやつり人形をイメージしてみよう!
そう、まるで「あやつり人形」のよう。ピアノは右手も左手もありますよね。その上、それぞれが別の動きをしなければなりません。それに加えてペダルを使う場合もある。まるで聖徳太子のごとく....って、聖徳太子になれとは言いません(°∀°)b 無理やん。
だからこそこんな時は、あやつり人形の右手だけを「くいっ」と引き上げるみたいに、ちょっと首を左に「かしげる」ような感じで。
どうかしら?是非試してみてね。
今日のピアノ動画*ギロック「手品師」
ティブレイクは、アメリカの作曲家ウィリアム・ギロック様の「手品師」。
子どもたちに大人気の「手品師」。スタッカートに伸ばす音だったり、スタッカートにレガートだったり、なかなか一筋縄ではいかないのです。
ピアノで左右逆の動きを弾きやすくするには「あやつり人形」をイメージするのがポイント!のまとめ
- 右手はスラーなのに左手はスタッカートという逆の動きに注意しよう
- うん、わかってる!という思い込みは危険信号
- スタッカートの方が弾きにくい?でも意識は伸ばす音に向けるときれいになるよ
- 左右の動きが違うの難しい?ならあやつり人形をイメージするといい!
さぁ、今日もほんの少し、いつもとは違う事に意識を向けてみましょうね。それだけで昨日よりぐん!と楽に上手にピアノを弾けるようになりますよ。