ピアノでの装飾音♬弾き方3つのコツ
装飾音と一言で言っても、その種類はたくさんあります。
小さな音符で書き入れてある装飾音もあれば、記号として書かれている装飾音も。
だから、装飾音の種類が増えていくと、その装飾音をどうやって弾くか?という「音の並べ方」で頭がいっぱいになってしまうのかも、しれませんね。
でもね、装飾音が書かれているからと言って、弾く事だけに必死になっていたら、音楽からは遠ざかってしまいます。レースになっちゃうよね。
せっかく音楽をやっているのだから、装飾音も心に余裕を持って、もっと美しい音楽として奏でませんか?
今日は、ピアノで弾く装飾音の3つのコツについてお話しますね。
装飾音はただの飾りじゃない。美しい音楽です!

付点のリズムに入る「ターン」や少し伸ばす音につく「装飾音」。
これらをどう弾くのか?
ターンや装飾音の弾き方そのものについてではなく、ターンや装飾音を、どんなタイミング・ニュアンスで弾くのか?という事について、今日は考えてみましょう。
何故なら、装飾音はそれが書かれている場所(空間)に、エイヤッ!と「入れてしまえ!」的な速弾きではないから。
装飾音は、書いて字の如く「飾り付ける音/音に飾り付ける音」です。英語だと「ornaments(オーナメント)」と言いますが、ほら、クリスマス・ツリーに飾り付けるオーナメントと同じようなものだと捉えてはどうかしら?
クリスマス・ツリーの飾り(オーナメント)は、それ単体でも美しいけれど、クリスマス・ツリーに飾り付けることで、よりその美しさを・輝きを増します。
それも、他のオーナメントとの飾る位置関係なども考えますよね。これが音楽で言う「ニュアンス」とか「タイミング」に相当すると思います。
クリスマス・ツリーの飾り付けも、やたらめったら所狭しと飾っても、なんかバランスが悪くて見栄えもイマイチなんじゃないかしら?
だから、考えてみましょう。
あなたはこれらの素敵な「お飾りの音」を、どんな風に聴きながら弾いているのか?とね。
お飾りの音も、「ここらに入れとくかー」なんて気持ちで作曲家が書き入れたわけではないと思いますよ。
この音に飾り付けしたら綺麗だな〜、いい感じだな〜、と思ったんじゃないかしら?
実際に装飾音を弾くあなた自身が、そこにふさわしい美しい輝きを想像出来たら、もっと素敵な音の空間が広がると思いませんか?
もっと装飾音に耳を傾けてみよう!
装飾音は速弾きレースじゃない!美しい音楽だよ。
もし、そこに装飾音がなかったら?の「間」を味わってみよう

画像の右手、「レーーミレドレファーミ(レ)」赤字は装飾音です。
装飾音を入れるタイミングやニュアンスは、人により千差万別でしょう。
ここであなたに感じて欲しいな、と思うのは、「もし、そこに装飾音がなかったら?」という事です。
もし「ミレドレ」という装飾音がなかったら、「レーー」と、2拍伸びますよね。2分音符ですから。
その「2拍分」を、きっちりしっかり、最後まで感じて欲しい。聴き届けて、味わって欲しいのです。
装飾音は、その「レーー」の響きが伸びている「中で」、紡がれますよ。
先にもお話しましたが、装飾音は「装飾」している音。
お飾りでしょ?メインは、「レーーファミ・・」です。
きっと、あなたの中で、素敵に融合させる事が出来るでしょう。
「響きを聴く」とか、「音のしっぽまで聴き届ける」などと言ったりしますが、是非とも、しっかりと聴き届けて欲しいもの。
これは、簡単なようでそんなに簡単な事じゃないんです。意識の問題ですから。
簡単じゃないけど、聴き届ける事に意識を置いてみましょうね。
装飾音が弾きにくいなら、改めてみよう

この「ファソファ」のような装飾音を、右手で「454」のづかいで弾くとしたら、ちょっと弾きにくいかもしれません。
画像の楽譜では「454」の指で弾くと指示がありますけどね。まぁ、参考までにね。
- 指づかいは、個々にとってより良いものを考えてみる。その努力を惜しまない。
そして、それを取り入れてみる(試してみる)事。 - 装飾音に対して、今までよりも更に「大事に」「愛しい人」を見つめるように向き合う。弾くたびに。
決して、自爆して突っ込んで行かないようにね。
コツは、その装飾音になだれ込まない事。
その装飾音を弾き始める時、打鍵を「改めて」みましょう。
フレーズを分けるわけでは、ありませんよ。
ただ、打鍵を、方向を改めてみる。
さぁ、レッツ・トライ!
まとめ
- 装飾音は速弾きレースじゃない。美しい音楽なのだから、しっかり聴いて味わおう
- もしそこに装飾音がなかったらどんな響きの空間になるのか?想像してみよう
- 装飾音が弾きにくいなら、打鍵を改めてみよう
私はかなり無精な人ですが、女性だったらキレイな服を着たりキラキラのアクセサリーを身に着けたり、新しい化粧品を試してみるなんて事、ワクワクする人は多いでしょう。男性だと何かなぁ?ちょっとパッと浮かばないけれど…
装飾音は、そんなワクワクするもの。輝きを持たせてくれるものですよ。
だから、もっと味わってね。
エンジョイ!あなたのピアノ・ライフをもっと豊かに!
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