三度和音をピアノで弾く時に気をつけたい3つのポイント

2020年5月25日

ピアノって楽しいよね。でも弾きにくい事もあるでしょ。弾きづらいって言うのかな。たとえば…

ピアノで三度の和音を弾く時、ありますよね。三度和音とは、例えば「ドとミ」とか「レとファ」という三度の音程にある二つの音を同時に弾くもの。ですが、この三度和音の動きが続くと、ちょっと弾きづらさを感じるんですよね。あなたはどうかしら?

指の長さや強さはそれぞれ違うでしょ。
それなのに2つの音を同時に発音(打鍵)するのは、やさしいことじゃないよね。
その三度の和音が続く時、レガートで弾くにしてもスタッカートだったとしても、なんかムズイ?きれいに弾けてる気がしない?

今日は、そんな三度の和音をピアノで弾く時について考えます。
どうやったら三度和音が弾きやすくなるのか?ちょっとしたポイントについてお話しますよ。

三度の和音をピアノでレガートで弾くために

パッヘルベル「カノン」から

ではまず、三度の和音をレガートで弾く=画像の赤枠内のような所に注目。
こんな場合にきれいに弾くポイントからね。

上の画像のように、三度の和音が音階で三つ続く場合、指づかいは以下のようになるでしょう。
(一つ目の赤枠ですよ)

  • 「1と3」→「2と4」→「3と5」
    ※ 他の指づかいの場合もあります。

二つ目の赤枠はその逆で

  • 「3と5」→「2と4」→「1と3」に。
    ※ 他の指づかいの場合も、ありますよ。

この場合、一つ目の和音から三つ目の和音まで、打鍵のための手の動きは「一連」。
言い換えれば「1アクション」「1つの動き」になります。

1つの動きにするための打鍵の仕方は

  • 一つ目の和音で、手を落とすように指を沈めていく
  • そのまま(沈めたまま)横に回転するように二つ目の和音を弾く
    (通過するように)
  • そのまま、やや回転する手が上がるように三つ目の和音を弾く

三つ目の和音は、「弾く」と言う動作が「落ちる」ではなく、「上がる」と感じられると良いですね。

この三つの和音で手の動きは、「円を描く」ように回転させる感じの「一つの動き」です。

一音ずつ、はっきり指を使わなきゃ!と、思わないでね。
無意識のうちに、一つずつ打鍵するたび、指が鍵盤から離れ、手が浮いてしまうから。

あなたが講師さんなら、このような時は、生徒さんに手を添えて動きを体感して頂くのが良いでしょう。
体感してもらうのが、一番理解が早いですよ。

弾きにくい3度和音のフレーズは、方向性に沿った捉え方をすると弾きやすくなる!

ウェーバー「舞踏への勧誘」から

画像右手の上のフレーズです。

三度和音で、上の音で言うと「ラシラソラ」という動き。
上がって降りてまた上がる…という、やややさしそうに見えつつも、かなり弾きにくいフレーズ。
さーて、あなたならどうする?

フレーズは「ラシラソラー」です。これを細分化してみましょう。そう、グループ分けするんです。

つまり、「ラ」「シラソラー」とね、グループを分けてみましょう。

はじめの「ラ」は、その前の音から見ると「上がって」います。
だから、グループ分けとしては【前の音からの進行に属する】ととらえる。
(あくまでも打鍵上のグループ分けです。フレーズのとらえ方とは異なりますよ)

そして、「ラ」打鍵の時には、脇の下を広げる(ヒジを内側から外に出し)。
「シラソラー」で、外側から内側へ、ただ持って来るだけ。
=ただし、はじめの「ラ」打鍵とは、腕の方向性が逆になるということです。

悲しいかな、文章での説明には限りが。対面のレッスンだったら、あなたの腕に手を添えて体感して頂けるんですけどね。

さてこのグループ分けは、「音の方向性」に従っています。

しかし、「ラ」と「シラソ」では、「上がる」と「降りる」で分けられます。
それなのに「シラソラー」という、「降りてきたのに上がる」までを含めるのは、どうしてだと思いますか?

それはね、上る音は1音だけだからです。
しかし、それも難しい場合は、「ラ」「シラソ」「ラー」と分ければ良いだけのことですよ。

ご参考になれば、幸いです。

三度和音のフレーズは、スタッカート練習をするとイイ!

ウェーバー「舞踏への勧誘」から

では、この右手のような弾きにくい三度和音の動きの、効果的な練習法についてお話しましょう。

三度和音の動きに効果的な練習法とはズバリ!「スタッカート練習」です。

レガート・フレーズの練習はスタッカートで、
スタッカート・フレーズの練習はレガートでやるのが効果的なんですよ。

ぜひ、お試し下さいね♪

三度和音の半音階進行は、黒鍵に意識をおけ!

ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第2番」第3楽章から

こんな三度和音の半音階進行、時々ありますよね。
これは両手ユニゾンで下降しています。
片手でも上昇だとしても、こんな三度和音の半音階進行では、意識の置きどころは同じ。

じゃあどこに意識を置くのかというと、和音の上の音が「黒鍵」になる音

上の音が黒鍵の打鍵の時に、

  • あなたの指が・気持ちが奥へ
  • その指先のもっと奥へ入っていく
  • 鍵盤のもっと奥底へ入っていくという感覚を持って打鍵する

という意識の置き方をしてみましょう。

「にゅうっ!」と、鍵盤の中に入っていくようにね。

さぁ、あなた自身で感じてみてください。

今日のピアノ動画*ベートーヴェン「ピアノ協奏曲」第2番

ティブレイクは、上の画像に出てきたベートーヴェン「ピアノ協奏曲」第2番です。

これは2012年の演奏。エストニアはタリンでタリン交響楽団と。オーケストラの女性達のドレスがカラフルで素敵でした♬

三度和音をピアノで弾く時に気をつけたい3つのポイントのまとめ

  • 三度和音をレガートで弾くには打鍵のための動きを1つにすること!
  • 三度和音のフレーズは、グルーピングしてスタッカート練習が効果的!
  • 三度和音の半音階進行は、黒鍵打鍵に意識を置くといい!

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もっとラクに心と体を使ってピアノを弾くお手伝いをしています。

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