ピアノでアンサンブル、注意すべきポイントを抑えておこう!

ピアノを弾いていると、自分ひとりで弾くだけじゃなく、時に誰かと一緒に演奏するアンサンブルの機会が訪れるでしょう。

それは、二人で一緒にピアノに向かう連弾や二台ピアノかもしれないし、歌の伴奏かもしれないし、他楽器とのアンサンブルかもしれません。

いつも、自分ひとりで弾くだけでも、様々な音を追うのに必死になっちゃうのに、アンサンブルとなったらまるで音の洪水?
一体、何を聴いて、何に気をつければいいんだろう?

今日はそんな、ピアノでアンサンブルをする時の、注意するポイントについてお話します。

アンサンブルでは自分の立ち位置を知っておこう!

グリーグ「ピアノ協奏曲」より
グリーグ「ピアノ協奏曲」より

この画像は、グリーグ作曲の「ピアノ協奏曲」第1楽章から。
画像の部分はピアノ(本来のピアノのパート)は、ハーモニー(響き)を担っています。

アルペジオの音数も多いし、拍によって入る音数が異なる場合も。
こんなフレーズは、弾いているうちに「拍感」がわからなくなりやすいもの。

じゃあココ、ピアノじゃない方(オーケストラ・パート)は何をやっているのでしょう?
というと、そちらがメロディを担当しています。

それ、知らないメロディじゃないよね。
初めの方で、同じリズムのメロディ、弾いたよね?
(この画像ではメロディはオーケストラが担当していますが、この前にあったフレーズでは、ピアノがこのメロディを担当しました)

だから、このようなトコロでは、相手方の音楽をよく聴くのがポイントです。
だってね、あなたが主役ではないのですから。
ここで主役を演奏しているオーケストラを、あなたが響きで支えているのです。
響きが主役をかき消してはいけません。

あなたが聴くことができたら、いろんなものが見えてきますよ♪

音の重なりを意識して聴いてみよう!

モーツァルト「二台ピアノのためのソナタ」第1楽章から
モーツァルト「二台ピアノのためのソナタ」第1楽章から

お次は二台ピアノです。

のだめちゃんと千秋先輩(のだめカンタービレ)の二台ピアノで一躍有名になった、あのモーツァルト様の曲。
以来、何人の生徒さん達がこの曲を弾きたいと申し出て、レッスンしてきた事か。

さて上の画像をご覧くださいね。
一人一人の譜面では、右手と左手がカノンになっています。

カノンにはカノンの弾き方がある。
アーティキュレーションは同じにするのがポイント。
右手はノン・レガートで左手はレガートとか、ナシ。

これを第一ピアノと第二ピアノで、音域は違うけれど、同じ事を弾くユニゾンの重奏になっていますね。

それなら次には、音のバランスを考えてみましょう。
それぞれのフレーズ、第一ピアノ?第二ピアノ?
右手?左手?

どこにどんなキャラクターを設定しようか?ってね。
アーティキュレーションを同じにするとしても、バランスやキャラクター設定までも同じにしては、ちょっと面白くありません。

だから、バランスのとり方やキャラクター設定について、考えてみましょうね。

第一ピアノは私で第二ピアノは彼でもいい。
第一ピアノの右手はお姉ちゃんで左手はお兄ちゃん、第二ピアノの右手はお母さんで左手はお父さんだって割り振ってみても面白いんじゃない?
それぞれの喋り方とか声色を思い出してみたら、あなたの演奏に反映させるヒントが見つかるかも。
考え出したら面白いですよ~!

いつも、その時々の生徒さんに考えるよう促し、彼らが考えた事を尊重して私はそれに合わせます。
私の役目は、「こう弾かなきゃいけない!」と押し付けるのではなく、助言を与えること。
彼らの中で眠ってるものを引き出すことです。

楽譜を見たらわかるのに見落としてしまいがちな事

リスト「パガニーニ・エチュード第6番」から
リスト「パガニーニ・エチュード第6番」から

楽譜を見たらきっとわかるでしょう。
でもね、弾いているうちにわからなくなる危険があるの。

そこって、一人(一声)?二人(ニ声)?どっちだっけ?…みたいな、ね。

ここでの問題は、左手パート。
16分音符の低音域オクターブの動きと、中音域の動きはリンクしています。
中音域の動きが低音域の後追いですね。
しかし、これら、果たして「ら・ら・ど・ど・し・し・ら・ら・」なのでしょうか?

もしそうならば、それら全てを(低音域のオクターブ音と後追いの中音域の単音を)別に表記しないで、つなげて書きますよね。

でも、ここでは繋げていません。別扱いにしています。
つまり、低音域の動きと、後追いの中音域の動きは別もの、別人なの。
そう、一人(一声)ではなく、二人(二声)。

だけどね、気をつけて、意識して弾かないと、実際の演奏では一人になりがちです。

同じ弾き方、同じ打鍵をしないように。
だって、人が違うのだから。

じゃあ、何がどう違う/どのように変えたらいいのか?
そういうことを、レッスンではお伝えしています。

そもそもピアノは右手と左手のアンサンブルだった

ピアノはアンサンブル?
ピアノはアンサンブル?

ピアノはよほどの事がない限り、一人地道にツライ練習の毎日。
本番もステージで一人で、自分自身と闘う。

「楽しんだらいい」とは言っても怖さが付きまとう…でしょうか。
そうだという方も、そうじゃないという方もいるでしょうが…

たまにね、連弾や二台ピアノ、他の楽器や歌の伴奏をする機会があると、凄く嬉しかったり、楽しい気持ちになりませんか?
合わせるのが大変であっても、一人じゃないんだ!という喜び。
音や気持ちを合わせる楽しさ。

ピアノは楽器の王様と言われるだけあってやはり凄い楽器だな~と思います。
実は、常に一人でアンサンブルをしているんですよね。
それは、右手と左手のアンサンブルです。

右手がメロディを奏で、左手は伴奏に徹するスタイルの曲でも、また、メロディが右手ー左手と行き交うスタイルの曲でも、右手も左手も、決して独りよがりではありません。
常に、相方(もう一方の手の動きや音量バランスや息使い)を、気遣ってあげる思いやりが必要。

右手がメロディを奏で、左手は伴奏に徹している曲なら、左手は常に右手の歌を聴き、その歌い方に耳を澄ませ、それに相応しい、または縁の下の力持ち的に助ける音量バランスをとることを考えたり。
気遣いさんです。

メロディが右手ー左手と行き交うような曲ならば、常に誰か大事な相手(恋人や伴侶、もしくは家族や友達)と会話をしているように、お互いの歌(メロディ)を丁寧に聴いて、それに対して応えようと思うでしょう。
まさに会話のキャッチボールと同じですね。

その会話のキャッチボールは、時に喧嘩に発展する事もあるでしょう。
一方が自分の話に興味を示さずにいるとしたら、興味をこちらに向けるよう、努力するんじゃないかしら?
そういうことを、演奏でもするわけですよ。
これを、アンサンブルと呼ばずして、何と言いましょう?

お互いの話(歌)をきちんと理解するには、お互いが、一体何を言いたがっているのか?と言う事を知らなければなりませんよね。
ですから、片手ずつの練習は非常に重要。

長年連れ添った夫婦とか、長く付き合っている恋人とか、そういう過ちに陥りがちではないでしょうか?
「言わなくても、わかってるだろ」みたいな。
言ってくれなきゃ、わからないよー!他人なんだからさー!です。
あれ?(笑)

さぁ、あなたもたまには既に良く弾けている曲を、改めて片手ずつの練習をしてみませんか?
何を言いたいのかな? 
どんな気持ちなのかな?って、耳を傾けてみましょう。
音の読み違いや強弱記号の読み違い(記憶違い)も発見してしまうかもしれませんよ!

今日のピアノ動画*シューマン「ピアノ・ソナタ」Op 22第1楽章

ティブレイクは、シューマン作曲の「ピアノ・ソナタ」Op.22の第1楽章です。

大分、テンパっています💦

初めて譜読みした時、バッハなどのバロック時代の作品じゃなくても、多声フレーズが出てくるので考える事・表す事がたくさんある!と気付かされた事を覚えています。

まとめ

  • アンサンブルでは、自分はメインなのかサポートなのか立ち位置を知っておくのがポイント
  • アンサンブルでは他者が奏でる音と自分の音との重なりを意識して聴こう!
  • 多声フレーズを1つのメロディにしないよう楽譜を意識して読もう!
  • そもそも1人で弾く曲でも、右手と左手のアンサンブルだと意識しよう

アンサンブルは楽しいです。
でもね、1人で弾く曲ですら右手と左手のアンサンブルだと思えたら、長く辛いかもしれない1人練習も、もっと楽しくなるのではないでしょうか?

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もっとラクに心と体を使ってピアノを弾くお手伝いをしています。

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