ピアノの楽譜の読み方には順番がある!湯山昭「ポップコーン」を例に解説
ピアノを弾くには、右手と左手で違う音を弾く事や違う動きを求められたり、ペダルを踏むために足も使ったり、たくさんの事を同時にやらなければなりません。
楽譜を読むというのはピアノを弾く人にとっては大変な事ですよね。ピアノの楽譜には情報がとっても多いのですから。

じゃあ一体どんな事に気をつけて楽譜を読んだら良いのでしょうか?何かコツがあるのかな?
今日はそんなお話ですよ。
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共通するものを探そう!

上の画像を例に見ていきましょう。
画像の上の段、右手の和音が三つありますよ。これ、この三つの和音に共通するコトは、何だろうか?この三つの和音に、共通する音はないかな?と探すのが、ピアノを弾く上で楽譜を読む第1のポイント。
ピアノの楽譜は縦割りで読まないのがコツ!
三つの和音が続いていたら、それらを縦割りで読まないこと。和音一つずつを「別物」としては読まないのがコツ。
このような和音が続く時は、必ず先に「共通点」「共通する音」を探してみましょう。共通点がわかれば、それぞれの和音を打鍵するために無駄な動きをしないで済みますよ。
打鍵のために無駄な動きが多くなると、次第に脱力は難しくなります。
何が共通するのか細部まで理解する
もう一度、画像を出しましょう。

この楽譜例の右手の共通点は以下の通り。
- 和音の中の音は、ずっと同じ「ラ」
- 二つ目と三つ目の和音は、外側も含めて全て同じ
- 三つの和音の外側は、オクターブ
ということは、和音の中の「ラ」を弾く指を軸にして動けばいいという事ですよ。和音は三つあって違うものでも、軸が決まればそれぞれの和音を打鍵するのに大きく動く必要はありません。ここが「楽譜を縦に読まない」ポイントです。
共通しない音の動きの捉え方
では、和音の中で共通しない音の動きはどう捉えれば良いのでしょうか?
上の画像例では、和音の外側の音は「ミ」から「レ」へと動いています。という事は?白鍵をただ隣に移動するだけじゃーん!と、ここまで理解できれば、こちらも余計な動きをしないで弾けるようになります。
いくら共通する音があるからって、共通しない音がどのように動いているのかを理解出来ていなければ、一個ずつ縦読みするというあなたの今までの楽譜の読み方のクセから脱却するのは難しい。
この画像例では、共通しない音の動きは隣の鍵盤へ動くだけ(二度の音程で動くだけ)ですから、実際に弾くのも難しくはないでしょう。しかし音楽にはいろんな音の動きがありますから、跳躍する事も有り得ます。
共通しない音の動きが隣同士ではない場合は?
次の音への動きが共通しない事もしばしば。そんな場合でも、縦割りにしないでピアノを弾くコツがありますよ。
そのポイントは以下の通り。
- 何度動くのか?
- 白鍵同士・黒鍵同士で動くのか?
- 黒鍵から白鍵への動きなのか?
など、その動き方を理解する事。それがピアノを弾く上で、無駄な動きを省き理解を早める「楽譜の読み方」です。
変化する事を探すのが楽譜を効率よく読むコツ!
ここまでは、共通する動き・共通しない動きについて理解する読み方のお話でした。次は、異なるコト・変化する事を探してみましょう
さぁ、違うコトって、なあに?

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わかりましたか?
では答えね。
- それぞれ、音の長さが違う
- それぞれの音符に付けられているアーティキュレーションが違う
一つ目の和音に付いているのは「アクセント」
二つ目の和音に付いているのは「スタッカート」
三つ目の和音に付いているのは「テヌート」
ということは、どうすれば良いのだろう?
楽譜の読み方を理解すると表現が見えてくる!
上の画像の読み方をまとめると
- 「ミ」→「レ」と二度下がって同じ音で落ち着く
- それぞれの音の長さとアーティキュレーションが全て違う
というコトを考えると、この三つの和音はそれぞれ、どのように弾いたらいいか(打鍵したらいいか)、どのように呼吸をしたらいいか、そんなコトが、自力でわかるようになりますよ。
今日のピアノ動画*ドビュッシー「アラベスク第2番」
さてティブレイク。今日のピアノ動画は、フランスの作曲家クロード・ドビュッシーさまの「2つのアラベスク」から第2番をお送りします。
アラベスク第1番の流麗な感じと対照的で、こちらの第2番はやんちゃな感じがしますね。
ピアノの楽譜の読み方には順番がある!のまとめ
- 共通するものを探す
- 楽譜は縦割りに読まない!横に読む!
- 共通しない音の動き方を理解する
- アーティキュレーションの変化も理解すると表情変化が見えてくる!
だから、譜読みは大事。楽譜の読み方には順番がある。共通点、もしくは相違点だけを見ていては、相応しい呼吸は出来ません。全ては繋がっています。
だからひとつずつ丁寧に読んで、それらをまとめていきましょう。
エンジョイ!あなたのピアノ・ライフをもっと豊かに!
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