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ピアノでの同音連打、弾きにくくて音がかすれたりしませんか?ちゃんと弾こう!と頑張れば頑張るほど、ドツボにはまったかのように弾けなくなります。

ビゼー「子供の遊び」から”ラッパと太鼓”
今日は、そんな同音連打を弾きやすくするコツをお話ししますよ。
Contents
ピアノで同音連打が弾きにくい理由

ビゼー「子供の遊び」”ラッパと太鼓”から
「この同音の連打がうまく弾けないんです!音がちゃんと鳴らないんです!」というお悩み・訴えを頂きました。同音連打は、「弾こう!」ちゃんと弾こうとすればするほど、音が鳴らなくなります。それはどうしてなのでしょう?
「弾く」=「音を出す」=「動作は下へ」という思い込みが、無意識のうちにあるのでしょう。まずはこの思い込みを、取っ払いましょう。
「下に(下まで)ちゃんと弾かないから、音が鳴らない」と思っているので、とにかく、頑張って「下へ」という動作に固執しています。この「下へ」固執していると、音がかすれたり鳴らなかったりします。では何故音が鳴らないのか?
同音連打の打鍵での動作を「下へ」に固執していると、鍵盤が上がりきる前に「次を打鍵」してしまうからです。打鍵(発音)と鍵盤が上がってくるタイミングが合わないから、音がかすれたり鳴らなかったりするのです。
ピアノで音が鳴るポイントとは?
発音するのは、鍵盤が底まで着地したからではありません。ピアノでは「音が鳴るポイント」があります。音が鳴るポイントまで鍵盤を(指を)落とせばいいのです。鍵盤の底まで指が落ちなくても、音は鳴ります。
鍵盤が「音が鳴るポイント」まで落ちるよう、鍵盤に触れる時のスピードを加減して上げれば良いのです。(こうやって書くと、難しそうな気がしてきたのですが、あまりに「鍵盤」や「底まで弾く」事に縛られていたので、敢えてこうお話ししました。)
あのね、ドラム・小太鼓の叩き方を見た事あるかしら?吹奏楽でパーカッションの人達がよく練習してるんだけど、バチを持って、片手ずつ、落としたら上げていくの。
バチを一回落としたら上げて行く時に、つまり動作は一つなのだけど音が連打されるんだよね。あれは、一度落としたら腕を上げながら(抜きながら)弾みを使って鳴らせてるんじゃない?(違ってたらごめんなさい)
でもね、ピアノの連打も同じ事なの。1音目で手(指)を打鍵(落とす)したら、すぐに腕の動作は「上げて行く」方へシフトチェンジ。腕を上げながら、残る音を弾いていく。「弾いていく」と言うよりは、鍵盤の表面に触れていくような感覚です。
腕を抜いていく。上げていくの。
同音連打は上げていくといい

ビゼー「子供の遊び」”ラッパと太鼓”から
こんな同音連打。ト音記号の(右手の)段に書かれていますが、
「左手で取ってもいいよ」という小さな印がありますよ。
そうしたら生徒さん、「左手だと弾きにくいから」と言われたのですが、すぐに
「あれ?左手でも弾ける!弾きやすい!」と。
彼女が左手に替えて弾く前に伝えた事とは、同音連打は、落とさないで上げて行くという事。こんな風にね、と弾いて見せました。
「わーもう!逆ですね!どうしても一生懸命弾こう!落とそう!としていました。」
ふふふ。鍵盤に、執着しない。これがコツですよ。
今日のピアノ動画*ビゼー「子供の遊び」から”ラッパと太鼓”
ティブレイクです。今日は連弾で、ビゼーさまの「子供の遊び」から”ラッパと太鼓”を。高音側のプリモを大人の生徒さんが担当。低音側のセコンドはわたくしです。
これはピアノ発表会向けのレッスンでの録画でした。
ピアノで弾きにくい同音連打を弾きやすくするコツのまとめ
- 同音連打が弾きにくい理由を理解しておこう!
- 音を出す動作は下へという思い込みを取っ払おう!
- 鍵盤への執着・固執を捨てよう!
- 打鍵の動作は落としたらすぐ上げていこう!
ピアノで弾きにくい同音連打を弾きやすくするコツは、鍵盤に固執しないこと。打鍵の動作を上げていくことです。
同音連打は鍵盤への執着を取り払おう!