あなたの音楽をもっと生き生きさせるために、リズムと拍と休符を考える

4分音符は1拍伸ばすと習ったでしょう。
音の長さだけで考えればそれは正しい事ですね。

でも実際に音楽を奏でる上で、4分音符がそこにある意味は何なのだろう?
その音にアクセントが付いている意味は?

あなたはピアノを弾く時、体のどの部位を意識していますか?
指?手?腕全体かしら?

左:筆者の手、右:ショパンの手型

4分音符は確かに1拍伸ばす。
でもね、少し違う角度から考えられたら、もっと音が生きてくるような気がしませんか?

休符はお休みなの?
休憩するってコト?

今日はそんな事を、あなたと一緒に考えてみましょう。

4分音符+4分休符を考えるとピアノでの音に動きが出る!

クレメンティ「ソナチネ」Op.36-1から
クレメンティ「ソナチネ」Op.36-1から

画像下の段の、左手に注目してみましょう。
「4分音符+4分休符」というパターンは、どんな曲にもよく出てきます。

あなたは4分音符の打鍵で、指をピアノに「置きに行って」いませんか?
指をピアノの鍵盤にポンと置いて終わりにしていないかしら?

音の高さに合わせて次の音に向けて、動きのある(弾力のある)音を出してみると、今までどんなに面白くなかったかその変化に気づきますよ。
あなたが今、弾こうとしているその4分音符は、どんな響きなのでしょうか?
どんな風に響かせたいの?

耳と友達になって、考えてみましょうか。
4分音符を、ただの棒立ちの音にしないようにね。

拍子とニュアンスを考える

湯山昭「ショートケーキ」から
湯山昭「ショートケーキ」から

こちらは2分の2拍子ですよ。

2拍子を感じたいけれど、
ファソ ーーー」
  と、杓子定規に弾いてしまっては、面白くない。
それだと、音楽的じゃないんじゃない?

楽譜には、「デクレッシェンド」の指示があります。
では、音量だけ弱くしていけば、いいのかしら?

「ドシファソ」の「ソ」から、次の「ラ」へ受け渡す時に、ほんの少しの「間合い」を感じられないかしら?
(感じてみよう!と意識してはどう?)

指示として、書くほどのコトではないのかもしれないけれど、「poco rit.」なニュアンスは、どう?

そして、「ドシファソ」に続く「ラー」の全音符は、左手もですが、打鍵して終わっちゃわないでね。
そのフレーズは、その音で終わるけれど、打鍵と同時に終わってしまわないのがコツです。

全音符で音が伸びるその分、音は/響きは動いているのだからね。
だけど、動作を打鍵した瞬間に止めてしまうと、響きは落っこちて終わってしまいますよ。

さぁ、音の伸びを聴いてご覧。
もし、打鍵の動きを止めてしまったら、どうなるのか?
動きを止めずに、音の響きを動かすようにしたら、実際の響きはどうなるのか?

楽譜には、指示はたくさんあります。それを読み取ることは大事だよね。
だけど、書かれていないこと、
音と音の「間」を読み取る、感じる、想像することも、大事ですよ。
何より、それは面白いこと。

是非、拍子とニュアンス(間合い・タイミング)を考えてみましょう。
必ず、あなたの表現の幅が広がりますよ。

拍を感じるために気を付けたいポイント

リスト「パガニーニ・エチュード」第6番から
リスト「パガニーニ・エチュード」第6番から

オクターブで16分音符で跳躍…となると、無意識のうちに、急いてしまいます。

この中で最も大事にしたいのは、1拍目=各小節の第1音の打鍵(への意識)。
そこをきちんと感じられると、とても気持ち良く流れていきます。

しかし。
この画像のように、各小節の終わりの16分音符から、次の小節の頭の音への音程が離れていると、つい先の音の打鍵を急いてしまいます。

これは、「前もって次の音の打鍵を用意する」という事とは違う。
大事なのは、16分音符の最後の音を、その打鍵を、きちんと聴いてあげる事。

音程が離れているというのは、簡単な事じゃありません。
例えばね、階段を昇る時の事を思い出してみてね。
一段一段昇るのは、普通でしょうか。
足を痛めていないなら、大変な事ではないかな?と思います。

ところが、一段飛びで上がって行くなら(階段にもよりますが)ちょっとしんどくなる。
二段飛びなら?
三段飛びは?…ハードル、上がりますよね?
大変になっていきます。

歌も同じこと。
音程の離れた高さの声を出す時って、簡単じゃないですよね?

だからね、ピアノも同じなの。
このように、音程が離れている時(所)は、そう、やすやすと(簡単そうに)弾かない。
というくらいに思って弾いたら丁度いいんです。
急いてしまう人の場合ね。

ご参考までに。

3拍子は1で捉えるのがポイント

エステン「アルプスの夕映え」から
エステン「アルプスの夕映え」から

3拍子は「1、2、3、| 1、2、3、…」という拍子ですが、それは「イチ!ニ!サン!」と、それぞれの拍が自己主張するわけじゃないですよね。
そんな事をしていると、まるでマーチ(行進曲)みたいになってしまうでしょう。
マーチだとしても、不自然になるかもしれませんね。

文字(文章)で表現するのは難しいけれど、説明してみます。
「1」で踏み込んだら、「2、3、」は上に抜けて行く感じを想像してみて。
それはまるでトランポリンで、「1」でズワン!と沈んだら、反動で上がって行くのが「2、3、」というように。
「2、3、」は操り人形の腕が、上から吊り上げられるように。

是非意識してみて下さい。
「1,2,3,」ではなく、3拍子の1小節1つで円を描く「1拍」であることを。

生き生きした音楽にするコツは、伸ばす音を意識する事!

ブルクミュラー「やさしい花」から

右手と左手の動きは、まるで会話。こんな会話を想像してみて!

パパ:今日 会社でさ~
ママ:なぁに?(ワクワク)
パパ:ちょっとミスしちゃってさ~
ママ:何それ~(⤵︎)

みたいなね。

それぞれ、伸ばす音は相手が何を言うか?って、聞いてるのよね。
自分が話した事に対して、どう反応するかな?って。

例えばね、お話する時に相手に背中向けて適当に喋るのと、ちゃんと顔見てワクワクしてお話するのとでは、印象が全然違うでしょ?
「はー?そんで何よー、あはーん、そー。ふふーん」って、つれない返事するんじゃなくてね。
「聴いてますよ!」っていう音が欲しいのね。

だから、その音を打鍵したらそれで終わりにしない。
手を落としてしまわないで。
ちゃんとその音が伸びて相手に向かっていくのを「聴いて」ね。
その音を聴こう!って思ったら、手は落ちないよ。聴こうとする耳と同じだからね。
打鍵すると同時に指先で立ち上がっていく感じでね。

てのひらに、耳があると思ってご覧。会話にしようね~!

シンコペーションを味わうとタイミングが良くなる!

まず、そこに「シンコペーション」がある!という事に気付くといいですね。

シンコペーションの、強拍移動のお約束だけじゃなくてね、
「そファ〜み」、その「ファ〜」の伸びを、是非、っぷりと味わってね。
味わえたら、気持ちいいよ!

味わえたら、自ずとどう弾いたらいいか、
どう打鍵したらいいか、わかってきますよ。

いつも、いつでも、たっぷり味わおうね!

休符はバレリーナが舞うように

リスト「ハンガリアン・ラプソディ第2番」から
リスト「ハンガリアン・ラプソディ第2番」から

休符は音符と同じように、その長さの種類はいっぱいあります。
全休符・2分休符・4分休符・8分休符・16分休符、他にもいろいろ。
休符は「お休み」だけど、「休憩」というわけではありません。

例えば、同じ8分休符でも、前後の流れを見て考えると「8分休符ならなんでも同じ」というわけではないの。
では、この画像のような(赤丸で囲んだ)8分休符は、どのように捉えたらいいでしょうか?
あなたは何を感じるかしら?

「そこに休符があるから、切っておこ」?
深く考えなくても、装飾音を弾いて次の音の打鍵に向かったら、「切れてるわ」?

例えば、こんな風にイメージしてみたらどうかしら?
休符は、「音が舞っている時間」。
それはまるで、バレリーナが宙を舞っている時のようではないかしら?

ぜひ、想像してみてね。
そして、想像しながら休符を味わってあげると、もっと音が生きてくるよ♪

バレリーナが舞うように、休符を味わってみよう!

休符は「休み」じゃない

ブルクミュラー「やさしい花」から

休符は「休み」じゃありません。
じゃあ何か?というと、休符は「次へつなぐための音楽」です。

画像の左手を見てみましょう。

リズムは「たんうんたんうん」=4分音符と4分休符が交互ですね。
このようなシンプルなリズムでは、気をつけたい事があります。

休符は休み…と言いますが、本当にそうでしょうか?
手拍子でリズムを取るのとは、違います。
だって、音楽なのですから。

もちろん、リズムも音楽。
リズムを打っているだけでも、音楽になるのが最高です。
その話しはまたいつか致しましょう。

4分音符の音が、離鍵と共に宙を舞って行った、その音の響きを聴く。
そして次の4分音符に繋げるのが、休符の役割だと考えてみて?

聴いて!聴いて!!聴いてね!!!

動画:クララ・シューマン「プレリュードとフーガ」Op.16-2

ティブレイクは、大好きなロベルト・シューマン様の愛する妻クララ・シューマン様の「プレリュードとフーガ」Op.16-2をお送りします。

クララは大変に聡明な女性でした。
自身が才能溢れるピアニストで作曲家であっただけでなく、愛する夫ロベルトの作品を演奏して広めて回ったり、たくさんの子供達の世話をしたりと献身的で、本当に妻の鑑です。

まとめ

  • 音符と休符の組み合わせを意識すると音に動きが出てくる
  • 拍子とそのニュアンスを感じるには打鍵の動きを止めないのがコツ
  • 拍を感じるために気をつけたいポイントは拍の最後の音を聴き届けること
  • 3拍子は3拍ではなく1拍で捉えるのが流れを生むポイント
  • 生き生きした音楽にするポイントは伸ばす音を意識すること
  • シンコペーションを存分に味わうとタイミングが良くなる
  • 休符はバレリーナが舞う事を想像してみよう
  • 休符は休みではなく次へつなぐための音楽だ

さぁ、あなたも今日からリズムと拍のエキスパートになって、生き生きした音楽を奏でていきましょう!

エンジョイ!あなたのピアノ・ライフをもっと豊かに!
もっとラクに心と体を使ってピアノを弾くお手伝いをしています。

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