音階やアルペジオをピアノでラクに弾く最強の方法はグルーピングに有り!

2020年11月2日

ピアノを弾く上で、弾きにくさを感じるものに、「音階」「アルペジオ」や「重音が続くフレーズ」などがあります。

それら全て、ピアノを弾くなら避けて通れないもの。
なぜなら、ピアノのための作品は、音階とアルペジオと重音の進行で出来ているようなものですから。

ドビュッシー「月の光」から

そんな音階を弾くにもアルペジオにしても重音の進行にしても、もっとラクに弾けるようにするために最適な方法があります。
それはグルーピング!

今日はそのグルーピングについてお話しますね。

音階もグルーピングするとピアノは弾きやすくなる!?

モーツァルト「ロンド」ニ長調から

この画像のような音階のフレーズは、いろんな曲に登場しますよね。

こんな音階フレーズをピアノで弾く時も、グルーピングしてみましょう。
ただ指づかいを守って弾くだけの、音並べ、音置き、指の体操からは卒業ですよ。
(もしや指づかいもいい加減になりがちでは?)

音の方向の通りに素直に、グループ分けしてみましょう。

上昇の音階なら、それぞれのグループで、一番高い音に向かって行きますよ。

上の画像では、この2小節に大きなスラーがかかっていますよね。
つまり、フレーズとしては大きな一つ(スラーの通り)。
フレージングとグルーピングはちょっと違うんです。

グルーピングとは、弾きやすくするために、そして音楽的に弾くために、フレーズを更に細かくグループ分けすること。

グルーピングする時に考えること・感じること

もう一度画像を出しますね。

モーツァルト「ロンド」ニ長調から

はじめに「フォルテ」と書かれていますが、第1音からフォルテで弾かなくて良いの。
そうね、ここなら第1拍の左手オクターブの4分音符「ラ」を、フォルテの豊かさを持って打鍵すると良いでしょう。

この大きなフレーズ(1つのスラー)の中で、どうグルーピングするか?

画像に小さなスラーを書き入れているとおりです。
音の方向のとおりに素直にとらえる。

  • らしどれみふぁそら
  • れみふぁそらしどれ
  • らしどれみふぁそら
  • れみふぁそらしどれ

というようにね。
そしてここで大事なのは、あなたが何をどう感じるのか?ということ。

  • 音が上がって行く時に、あなたは何を感じるかしら?
  • 音が上がって行くと、見えてくる景色はどう変わるかしら?
  • 何を感じて、何が見えるのか?

何かを感じて何かが見えるなら、それぞれのグループで音が上がって行く時、あなたはどんな呼吸をするでしょう?
どんな風に体は豊かになって行く?
どんな風に歌って行くかしら?

親指で、カクンと手の高さが落ちないように、ちょっとだけ気をつけて。
そしていっぱい感じてね。

アルペジオだってグルーピング

ドビュッシー「月の光」から

この画像の左手に注目。
このように2オクターブを超えるアルペジオのフレーズも、いろんな作品によく出てきますね。
こんなアルペジオのフレーズでは、弾きにくさを感じることが多いようです。

こんな左手のアルペジオも、グルーピングしてみましょう。例えば

  • れられふぁられふぁ(もしくは「れられふぁ」と「られふぁ」に分けても良い)
  • らふぁれらふぁ
  • らふぁれら
  • れら

グルーピングの基本は、音の動きの方向が同じところでとらえるということです。

では、どうして弾きにくいと感じるのでしょうか?

アルペジオが弾きにくい理由

アルペジオのフレーズをピアノで弾こうとすると「弾きにくい」と感じるには、理由があります。

それは指変え(指くぐり)。

親指は他の指に比べて短くて太いですよね。
指が生えている向きも違います。

もう一度画像を出しますね。

ドビュッシー「月の光」から

この画像のフレーズのように、黒鍵と白鍵の音が混ざっているフレーズだと、親指は白鍵を弾く事が多いでしょう。
すると、指が黒鍵と白鍵を行き交うので、視覚的に「鍵盤の前後の場所で弾かなければならないような気持ち」になるのかもしれません。

そもそも親指は短いのです。
その親指で白鍵を打鍵するなら、手前にわざわざ戻って来る必要はありません。
でも何故か、黒鍵の後に白鍵を親指で弾く場合、手を手前に引っ張るようにしがち。
余計な前後運動をしているケースが多く見られます。

アルペジオを弾く時、黒鍵と白鍵の打鍵で手が前後に動くことをやめてみる。
それだけで、めっちゃ弾きやすくなりますよ。

今日のピアノ動画*ドビュッシー「月の光」とモーツァルト「ロンド」ニ長調

ティブレイクは、ドビュッシー様の「ベルガマスク組曲」から”月の光”。

2017年のリサイタルから。ピアノはブリュトナー。

そしてもう一つ。モーツァルト様の「ロンド」ニ長調KV.485。ちょっと水の音がうるさいのはご愛嬌?

可愛い曲ですよね。たくさんの生徒さん達が愛して弾いてきました。あなたもいかが?

音階もアルペジオもピアノでラクに弾く方法はグルーピングだ!のまとめ

  • 音階も、向かう音の方向をまとめるグルーピングをするだけで弾きやすくなる!
  • グルーピングする時には、その音の方向性の気持ちを考えてみよう!
  • アルペジオもグルーピングすると弾きやすくなる!
  • アルペジオが弾きにくい理由は指くぐり(親指)に合った!

さぁ、あなたも今日からグルーピングを意識してピアノを弾いてみませんか?
楽譜をもう一度、読み直してみましょう。

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