ピアノで音階・半音階やユニゾンで音階を美しく弾くポイント
ピアノに関わっていると、音階を避けて通る事は出来ないと気づくでしょう。
音階は、書いて字の如く音の階段。
隣り合う音を上がっていったり降りていったり。
それは一見簡単そうだけれど、簡単に弾けてしまう事には落とし穴がある事に、気づいていますか?
じゃあ、ピアノで弾く音階の何がどう危険なのか?どう難しいのか?何を大事にしたらいいのか?
音階や半音階のフレーズは、どんな曲でもそこかしこに出てきます。
せっかくピアノを弾くなら、音階や半音階を美しく弾きたいと思いませんか?
そんな音階・半音階をやユニゾンで音階を美しく弾くポイントについて、お話をして参りますね。
Contents
ピアノで弾く音階ユニゾンで、大事なコトとは?
両手で同時に音階というフレーズ、両手でオクターブ違いを弾くユニゾンに限らず、3度や6度音程幅で並行の場合について、そんな時に大事な、気をつけたいコトがあります。
それは次の2点。
- 指づかいを確定させる
(弾くたびに違う指づかいにならないように) - 両手のバランスを考える
並行奏のフレーズではいつも考えたいコト。
いつも、両手を同じバランスで弾くのではなく、いろいろ想像して、創造してみましょう。
バランスを変えていくと、それだけで印象が随分、変わりますよ。
ちょっと意識してみて下さいね。
ピアノで弾く音階・半音階フレーズは、親指を落とさない
画像の上の段の右手は下降音階ですね。
こんな時は、脇の下を広く開けて背中に羽が生えたように、その羽が腕に繋がっている=腕に背中からの羽が付いている、と強く想像してみましょ。
背中の(腕の)羽をわさっと羽ばたかせるように、肩(脇の下)から肘から手首から指先まで「連動」で、「てのひら」を膨らませるようにして、手の甲から降りていくように、そよそよと弾いてみましょう。
二度音程で、上がったり降りたりのジグザグを繰り返しての上昇フレーズは、「親指が要」です。
何故なら、ピアノにおいて親指での打鍵は、親指の形状ゆえ親指の側面で落としがち。
すこぅし、ほんの少しでいいので、親指を立ててみましょうか。
少し立ち上げる感じかしら。
そうするとね、親指で打鍵するたびにガクンガクンと手が落ちない。
打鍵する度に手が手前に「引っ張られる」のを防げます。
音の粒も、揃ってきますよ。いい事づくし!
是非あなたも親指の打鍵をする時、気にしてみて下さいね。
ピアノで音階を美しく弾く方法とは
「音を聴く!」という事を、深く心に刻んで頂きたい。
だから、音階を弾いてみよう!
音階、そうね、まずはピアノで最初に習う白鍵だけのハ長調「どれみふぁそらしど・どしらそふぁみれど」を弾いてみましょうか。
あなたはこのハ長調の音階をどう弾くでしょうか?
はじめは指づかいだけに気を取られてしまうでしょうか。
- 右手「123 12345 ・ 54321 321」
- 左手「54321 321 ・123 12345」
うん、いいですよ。慎重にね。
音階を弾く上で、基本の指づかいは、とっても大事です。
でも、指づかいが正しければ美しく弾けるのかなぁ?
音階は指づかいを正しく弾ければ良いのか?
音階って、指づかい正しく弾ければOKではありません。
もう一度言いますが、音階とはその字の如く「音の階段」を表しています。
音の階段を、昇る、そして降りる。
しかし、一段めと次の一段との「間」に、何もないわけではありません。
階段を昇る・降りるというその動作は、一段目から次の一段への動作に「停止」はありません。
常に動いているのです。
階段だけでなく、山でも登って(昇って)いく時の呼吸と気持ち、降りていく時の呼吸や気持ちはちょっと違いますよね?
ピアノで弾く音階も、山を登る時と同じ事。
ピアノで音階を弾く時の効果的な呼吸とは?
音階で上がって行く時は、ゆっくり息を吸いながら、横隔膜を更に横に広げていくように深く息を吸いながら、穏やかに天にも昇るような、そんな気持ちで弾いてみましょう。
明るい光が射し込んでくる、その光が暖かくて嬉しい、気持ちいい~という気持ち=軽くクレッシェンドしていく。
(自然に。呼吸が不自然でなければ、自然なクレッシェンドになります。)
降りていく時はその反対です。ゆっくりと息を吐きながら(息を止めたままだったり、吸いながらでは体が強張ってしまって、怖くて降りられません。
実際の山や階段でもそれは同じ)
そう、降りて行く時は、ちょっとした緊張感を伴います。
ちょっと慎重になるのね。
そうして、軽くデクレッシェンドしていきます。
オペラ歌手が音階をゆっくりと独唱している事を想像してみてください。
なんて音楽的なのでしょうか?
音楽的に音階を弾けなければ、「音階が弾けたー!」という意味は、無いに等しい。
ピアノ動画:シューベルト「即興曲」Op.90-2
ティブレイクは、シューベルト様の「即興曲」Op.90-2、上の画像の曲です。
私の初シューベルトでした。最初に課題で頂いたのは小3のこと。
当時の先生はチャレンジャーで、いろんな作品と引き合わせてくださったことを思い出します。
ピアノで音階・半音階を美しく弾くコツとユニゾンで音階を美しく弾くポイントのまとめ
- ピアノで弾く音階ユニゾンで大事なのは、指づかいを確定させることとバランスを考えること!
- 音階・半音階フレーズでは親指を落とさないのがコツ!
- ピアノで音階を美しく弾くポイントは、音を聴くこと!
- 音階を美しく弾くには指遣いが良ければそれでいいわけではない
- 音階を美しく弾くには呼吸を合わせるのがポイント!
音階は、指の運動ではありません。音階を音楽的に弾いてみる事に挑戦してみましょう。
オペラ歌手になったつもりで。
あなた自身がうっとり出来るまでやってみてください。結構難しいですよ。
エンジョイ!あなたのピアノ・ライフをもっと豊かに!
もっとラクに心と体を使ってピアノを弾くお手伝いをしています。
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