ピアノで音のバランスを考えよう!それは出したい音?あまり出したくない音?
あなたはピアノを弾く時に、どんな事を考えたり意識するでしょうか?
うん、考えたいこと・気をつけなきゃいけないことって、いっぱいありますよね。
ピアノを弾くって本当に大変!だけどピアノは楽しいですよね。
あなたがピアノを弾く事を、もっと幸せに感じられるようになるために、今日は音のバランスについて考えてみましょう。
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ピアノの音のバランス、出す音/出さない音を考えよう
ピアノで「出す音」「出さない音」と書きましたが、「出さない音」 イコール、「音を鳴らさないこと」 ではありません。
そこは楽譜に書かれている事に忠実にね。
もう大分前の事になりますが、今は亡きウラジーミル・クライネフ氏が、香港でよくマスタークラスをされていました。
その時によく受講生の演奏を聴いては、こんな事を言っていたんです。
「そんな事、○○○(作曲家の名前)は楽譜には書いていない!」
と。顔を真っ赤にして怒っていたものです。懐かしい思い出。
さて、楽譜に書かれている音は、作曲家が熟考して練りに練って「この音!」と決めたわけです。
意味のない音は一音もない。これが基本です。
そうは言ってもね、全てが意味のある音だからと言って、全ての音を「出して」弾いていたのでは、聴いている方としては
「一体何を言いたい(歌いたい)のか、わけがわからない」という演奏になってしまいます。
或は、ただ五月蝿いだけ。音の洪水のような印象を与える演奏に。
そこで、楽譜をじっくり読んで、「出すべき音」「出さない音(控える音)」を判断していきましょう。
1、最も大事な音とは?
ピアノを弾く上で最も大事な音、それは第1拍の音です。
何故なら、その音の存在が拍子感を操るから。
第1拍、右手に音がなくて休符の場合もありますよね。
その場合は、左手の第1拍の響きがとっても重要になります。
2、和音の場合に大事な音
では、和音だったら?
同時に鳴らす和音の中の、どれが大事なのでしょう?
それはね、メロディが紡がれる構成音です。
たとえば、右手にメロディがあって、単音でメロディを奏でているとしましょう。
そんな場合でも、時折、そのメロディの中に和音が混ざっている事もありますよね。
すると、その和音を弾いた途端に、メロディがブツ切れてしまう事があります。
何故なら、弾き手がそこで和音を掴む!という事に必死になってしまうから。
その和音の中に、それまで紡いで来たメロディの続きの音が入っていることを一、瞬忘れてしまうからです。
頭ではわかっているんですよ。でも、ではその和音を打鍵する際に、その和音の中でメロディの中の(メロディの続きの)音となるのはどの音なのか?ということを、意識して弾くのを忘れてしまうの。
でもね、その音が大事なんです。
和音の中の「その音」を聴いていないから、浮き出てこなくて、メロディが途中で分断されてしまう。
そんな演奏を聴いていると、音がデコボコした印象を受けてしまいます。
ピアノを弾く時の音の凸凹、どうする?
和音ならば大抵の場合は、そのトップの音がメロディを構成する音になっている事が多いと思います。
右手ならば、和音のトップの音(メロディとなる音)は、4か5で弾く事が多いでしょう。
4も5も弱い指ですから、相当意識しないとその音は浮かび上がってきません。
ではどうしたら、和音の中のメロディとなる音をきれいに出す事が出来るでしょうか?
では、指先をもの凄く意識してみましょう。
ちょっと痛い表現ですけれども、指先に針が刺さっちゃった! 針でつついちゃった時に感じる、その一点に意識を集中して打鍵します。
同時に大事なのは、それ以外の音を、どうやったらメロディとなる音よりも出さずにバランス良く打鍵できるのか?
それはね、メロディ以外の音を打鍵する指の存在を忘れるのがポイント。
もしくは、「聴かせるべき音以外の音を、聴かないようにする」事です。
そして、あなた様の耳を大活用! とにかく、
あなたが発する音達を、よーく!聴いてくださいね。
- 出したい音は、ちゃんと出ているか?
- 前後のメロディと比べて、デコボコしていないか?
- 和音の所だけが異常にデカクなっていないか?
などね。
ピアノ動画*ギロック「月の光」
今日のティブレイクは、子供にも大人にも人気のあるアメリカの作曲家、ギロック様の「月の光」を。
ギロックさんは、たくさんの小さな作品を残してくださいました。
様々なスタイルのピアノ曲を楽しむ事ができますよ。あなたも是非弾いてみてね。
ピアノで音のバランスを考えよう!出す音?出さない音?のまとめ
- 楽譜に書かれている音に意味のない音はない
- でも全部同じバランスでピアノを弾いてしまうと、ただうるさいだけの演奏になる
- メロディを紡ぐラインとなる音はどこにあるのか?を意識するのがポイント
- 大事な音を弾く指先に意識を集中しよう
- 最も大事な音以外を打鍵する指の存在を忘れてもいい
指の存在を忘れてもいいって書いてあったからと、それらの指を実際に打鍵しないのとは違いますよ。
あなたにとってより良い方法を見つけるためにも、あなた自身が実際にピアノに触れていろいろ試してみてくださいね。
エンジョイ!あなたのピアノ・ライフをもっと豊かに!
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