同じ音が繰り返される意味を考えて、ピアノでの打鍵・奏法を考えてみよう
音楽は、音と音がつながって出来ています。音楽の3要素は、「メロディとリズムとハーモニー」。
その「メロディ」が、音と音がつながっているのが一番目立つ部分でしょう。このメロディは、音階になっている事もあれば、音程が離れて動くこともあります。
どんな音にも意味がある。意味のない音なんてない。などと聞いたことはありませんか?
そうね、作曲家さんが、ここにはこの音・この響きを!と考えに考えて、選びぬいたであろう音が並んでいるわけです(ひらめいてパパっと!なんて事もあったでしょうけれど)。
だからね、音がどうしてこのように動いているんだろう?って好奇心を持った方がいい!
なぜここのフレーズは音が二度ずつで動いているんだろう?どうしてここは音が飛んだんだろう?
なぜ、ここは同じ音が繰り返されるのかしら?ってね。
同じ音が繰り返される意味がわかったら、どうやって弾いたらいいか(打鍵したらいいか)も、見えてきますよ。
同じ音が続く気持ちを考える

画像のように、同じ音が続く/繰り返されること、ありますよね。
この画像の場合は、「その音から」フレーズが/歌が始まります。
この音域で歌が始まるのだ、という事もふまえてね。あなたは何を想像するでしょうか?
何が想像できるかしら?
- 誰かが歌ってる?
- どんな人が?
- 幾つくらいの人が?
- どんな所にいて?
- どんな装いで?
- どこを見て?
- どんな表情で?
- どんな声かしら?
そんなことを、ぜひ想像してね。出来る限り細かくね。まるであなたが実際に見たかのように。

じゃあこちらの画像ではどうかしら?やはり同じ音が繰り返されていますよ。
でも、繰り返される一つ目は、1枚目の画像とは音域が違いますよね。こちらでは1枚めより1オクターブ下りています。そして、二つ目は、リズムも違う。
これは微妙な違いかもしれないけれどね、でも違う事は確かでしょ。
その「微妙な違い」は何かしら?ってね、こんなふうに感じられて考えられたら素敵ね。
あなたの音楽は、もっともっと豊かになりますよ。間違いない。
同じ音が続く時は、指先に耳を!

どんな曲の、どんなフレーズでも気をつけたいのが、この同じ音が続く時。
※ そこに「スタッカート」はありません。
同じ音が繰り返される/続くという事は、同じ鍵盤を打鍵するわけですよね。ということは?1音目を打鍵した後、その指を上げないと鍵盤が上がらないからでしょうか?
同じ鍵盤を続けて打鍵するためには、素早く離鍵しないと次の打鍵が出来ないと思うから?
1音目がスタッカートみたいに、ぷっつり切れてしまう危険が多いんです。
でもね、スタッカートは付いてないでしょ。
だから、こんな時はちょっと考えてみましょう。
鍵盤をどこまで上げたら、打鍵し直す事が出来るだろうか?と。
- 鍵盤を、きちんと上げきった状態?
- 少しだけ沈んでいる(上がりきっていない)状態でもOK?
- 鍵盤に触れている指先は、一度、鍵盤から離すべき?
- 鍵盤に触れたままでもいい?
そんな事を、いろいろ試してみましょ。
どんな弾き方が、どんな微妙な違いが、そのフレーズに相応しいのか?
それを判断するのは、「あなたの耳」です。
まるで「指先に耳」があるかのように、聴いてみましょう。
「聴く耳」も、作られていくものです。そう、あなたが意識して、あなたが出す音を聴くようにしなければ、あなたの「聴く耳」は育ちませんよ。
今日のピアノ動画*リスト「コンソレーション第3番」
ティブレイクは、フランツ・リスト作曲の「コンソレーション第3番」をお送りします。
リストの「コンソレーション」は、1849年から1850年にかけて作曲されました。全部で6曲あり、「慰め」と訳されています。
まとめ
- 同じ音が続く・繰り返されるには意味がある!その状況を細かく想像してみよう!
- 同じ音が続く時は、指先に目がついているように意識して打鍵するのがコツ
そう、このように同じ音が続く・繰り返されるといった、弾く事そのものが大して難しくないところでこそ、弾き手がどこまで気を配って、愛情を込めて創り上げているかが見えるところです。
さぁ、あなたもあなたの演奏を今までよりワンランク上げるために、今までよりもプラスワンの意識でね。
エンジョイ!あなたのピアノ・ライフをもっと豊かに!
もっとラクに心と体を使ってピアノを弾くお手伝いをしています。
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