ピアノで両手重音トレモロとアルペジオをラクに弾く2つのポイント
ピアノで重音のトレモロ、しかも両手共にトレモロを弾かなければならなかったら?ひゃーもう弾きにくいわ。果たして合ってるのかどうかもわからない…なんて事、ありませんか?
ピアノで1オクターブを超えるアルペジオは、弾きに行くのに必死でもう!疲れるし音は外れるしで泣きたくなります。
そんなピアノで弾きにくい重音でのトレモロやオクターブを超えるアルペジオが弾きにくいのを、ちょっとラクにするコツを考えていきますよ。
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ピアノで両手重音トレモロをラクに弾く方法

こちらはバッハ様のBWV564「トッカータとフーガ」ハ長調のブゾーニ編のフーガの一部。
こんな時は画像に赤の縦線を入れたように、右手と左手で分けて音を取れば格段に弾きやすくなります。この画像なら、最初の「ソミソ」を右手で、次の音を左手でとって交互に弾いてみましょう。
「ossia」で書かれている通りです。こうやって弾く方がラクですよ。
ただ、このように弾く場合、届かない音があるかもしれません。そんな時はケースバイケースで、一つ音を省くかどうか、そもそも書かれている通りの右手と左手の弾き方にするか、考えてみましょうね。
例え楽譜のとおりに(ossiaではない方で)弾く場合でも、力を溜め込まずラクに弾く方法はあります。
ヒントは「鍵盤に向かって行かない」こと。その逆です。この画像のような場合なら、トレモロを弾くことより、上で伸びている音の響きを聴き続ける方へ意識を置いてみましょう。
1オクターブを超えるアルペジオをピアノでラクに弾くコツ

こちらはリスト様の「パガニーニ・エチュード第6番」の第11変奏の出だしです。
アルペジオは、波が押し寄せては引くように、そんな情景をイメージしてみましょうか。
つまり、アルペジオの頂点とその周辺を、波に写る光がキラキラするような感じ。アルペジオの頂点とその周辺とは、画像では右手の黄色い四角□で囲ったあたりになります。この辺りをを出していく。出すというよりは打鍵の仕方を意識してみる。
その意識を変えてみるというのを考えたり弾いて比べたり、体感してみましょう。
アルペジオの頂点周辺の出し方(聴かせ方)
ではどうやってアルペジオの頂点とその周辺を出す・聴かせる・打鍵の意識を変えるのか?
この画像(曲)の場合は、アルペジオはメインではありません。メインの歌は左手にあります。でも大抵の曲では、1オクターブを超えるアルペジオが片手にある場合は、もう一方の手で弾くラインもしくは内声にメインのメロディがあるのではないでしょうか。
しかし、弾きにくいのはアルペジオなので、あなたの意識はアルペジオを弾くことに躍起になってしまうのですね。すると、アルペジオの全ての音が、自己主張する音になってしまいます。
それでも弾き手は「弾くこと」に一生懸命なので、どんな風に音が出てきているかまで、頭がまわらないことが多いよう。
では、こんな弾き方はどうかしら?(提案です。マストじゃありませんのでご参考までに)
- アルペジオの弾きはじめからの打鍵は、指を寝かせて指の腹で弾いていく
弾く=下に落とすというよりは、鍵盤を横になでていくように - アルペジオの頂点付近になったら指を立たせるようにして、指先の1点で打鍵する
※ 上腕から回転させるように腕全体を上げていくと弾きやすい
これは弾き方(打鍵の仕方)が2種類になりますが、やり方によってはもっと変えられます。でもまずはこの2種類の弾き分けが出来るようになると(その2種類の音色の違いが聴き分けられるようになると)、自分で応用できるようになるでしょう。
まずその2種類の音色がどう違うのかは、体感して頂くのが一番。簡単に言うと「音の明るさ」「音のなめらかさ」などが変わりますよ。
今日のピアノ動画*毛利蔵人「希望へ」
今日は1979年に放送されていたTVアニメ「赤毛のアン」の挿入曲をご紹介します。
TVアニメ「赤毛のアン」の主題歌・エンディングテーマを作曲した三善晃先生の弟子だった毛利蔵人氏の作品。
毛利蔵人作曲「希望へ」
三善晃先生が作曲された「赤毛のアン」の主題歌やエンディングテーマについてはこちら。
ピアノで両手重音トレモロやアルペジオをラクに弾くコツのまとめ
- 両手重音トレモロは、音の取り方を変えてみるとラクに弾ける!
(打鍵の仕方=打鍵の方向性を変えるだけでもいい) - アルペジオは全ての音の打鍵の仕方を同じにしない。どこを聴かせたいか考えるとラクに弾ける!
両手重音トレモロとアルペジオは違うものですが、どんな弾き方・技術でも、ピアノに「弾きに行ってしまう」と弾きにくくなります。一番のコツは「頑張らないこと」。それだけでもかなりラクにピアノが弾けるようになりますよ。
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