表現力を引き上げるために、リズムをもっと理解して身体で感じて表そう!

唐突ですが、音楽の三大要素をご存知でしょうか?

あ、知ってる?それは大変失礼致しました。

そう、音楽の三大要素とは

  • メロディ
  • ハーモニー
  • リズム

の3つですね。どれも欠かす事ができない、どれも大事、どれかをおろそかにすると音楽が失われてしまいます。

メロディは耳に入りやすいから覚えやすいでしょうし、馴染みやすいでしょう。
しかし、ハーモニー(響き)とリズムは意識して感じないと、意外とおろそかになりやすいもの。

今日はリズムを取り上げて、あなたの演奏をもっと素敵にするためのポイントをお話していきます。

シンコペーションの性格とは?

シンコペーションとは?
シンコペーションとは?

生徒さんにレッスンしながら、自分の楽譜を見ていたら、師匠の書き込みに目が留まりました(上の画像)。

シンコペーション= Search !

何かを探し求めて、追いかけるように、緊迫感が増していく。
そんな様を表すのに、シンコペーションのリズムは最適です。

探している何かが見つかるまで、ワクワクの連続。

例えば下の画像の右手がシンコペーションのリズムです。

シンコペーション(右手)
シンコペーション(右手)
シンコペーション(右手)
シンコペーション(右手)

さぁ、あなたもシンコペーションを見つけたら、シンコペーション= Search !って、思ってみてね。そうしたらきっとうんとワクワクして何かを探しにいけますよ。

リズムを生み出すものとは何だろう?

グリーグ「ピアノ協奏曲」から
グリーグ「ピアノ協奏曲」から

演奏する上で大事なことは、メロディを知り、それを歌い、ハーモニーを感じ、リズムを取ること。
でも、それらは順を追うものではなく、全ては同時に行われなければなりません。

メロディにもリズムがあり、また、メロディがハーモニーを作ることもあります。
ハーモニーの中にメロディがあるコトも。

例えば画像の1小節目など、16分音符の動きに注目してみましょう。

【5連符ー5連符ー6連符ー4連符】というように、各拍に入る音の数が変わります。
これは、拍を常に感じていないと、「なんとなく~弾き」しか出来ません。

また、画像の1段目の終わりから2段目へ入るタイミングはものすごく重要。
ピンクの付箋が貼ってあるところです。
何故なら、ここでセクションが変わる。テンポが変わるのですから。

その変わり目、4拍めから次の第1拍への「間」。
これは「このくらい?」って、タイミングを推し量るのではなく、「呼吸」ですよ。
例えば、指揮者さんが4拍めから第1拍へ入る時の指揮棒をどう振るのか?という、それ。
それ、息を吸うの。そのタイミングです。
だから、「間」は、測るものじゃありません。

そういうことを感じてみましょう。
リズムを生み出すのは、呼吸とタイミングです。
そういうものが「リズム」を生み出して躍動感や、推進力を作っていくのですよ。

間が空いてしまうのを防ぐ方法

どうして間が空いちゃうの?
どうして間が空いちゃうの?

右手のリズム、【8分休符・8分音符・付点4分音符・8分音符】で次の小節の「2分音符」へ。
画像1小節目の終わりの「8分音符」は、次の小節の「2分音符」に向かっていきます。(かかっています)

これがね、なんだかうまくいかないの。
どうしてだろう?と生徒さん。

それはね、左手の準備が遅いからだよ。
右手の画像1小節目、終わりの「8分音符」を弾き終わるのを待っていたら、間に合わないからね。
その「8分音符」打鍵の時にはもう、左手は次の音を打鍵する準備をしていなければ。

右手はポジションを変えずに弾ける所です。
だから、左手が弾くべき低音「ファ」を意識しましょう。

演奏中に不必要な「間」が空いてしまうのを防ぐには、次の音への準備を早くすればいい。

ワルツをもっとスマートにするには?

ショパン「ワルツ第10番」から
ショパン「ワルツ第10番」から

ワルツ、4分の3拍子ですね。
「日本人は農耕民族だから、3拍子が苦手」なんて言われていた事もありました。
まぁ確かに?

よくあるパターンは、

  • ボテボテ(ドタドタ)と重くなる
  • 3拍子なのに何故か4拍子になる
    (それはありえへんやろ~と思うものの、意外とあり)

って、この二つ目の事はまたいつか。

ボテボテ(ドタドタ)と重くなるのは、左手に原因があります。
ワルツは第1拍に乗って弾きたいもの。
ところが肝心の第1拍は「単音(低音)」で、続く第2拍と第3拍が和音になりますよね。

和音は一度に鳴らす音が多いから、大きく聴こえる…と言っていないで、そこは意識ポイント!コントロールしましょう。
じゃ、どうやってコントロールしたらいいの?

それはね、第2拍と第3拍の和音が全く同じでも、少し音の構成が変わっても、同じ打鍵をしないように。
ではどうやって、第2拍と第3拍の打鍵を変えましょうか?

それはね、捉え方の問題です。
「第2拍と第3拍」で一つではなく、「1小節で一つ」と捉えてみましょう。

まず第1拍で手が落ちて、横移動で第2拍を打鍵。
 ↓
そして手を上げながら、第3拍の音を打鍵するのです。
第1拍から第3拍にかけて、下に半円を描く要領でね。
第3拍から次の第1拍へは、薄く上で半円(右側から左側へ)。
すると、第2拍と第3拍の打鍵は、鍵盤にかかる圧力が変わりますよ。
第2拍から第3拍へ、抜けていく感覚です。

3拍子の伴奏を、一音ずつ「下に向って打鍵」していると、体が重くなって踊れなくなりますよ。

付点の音符は、その伸びを感じるのがポイント

付点の音符を味わおう!
付点の音符を味わおう!

【付点8分音符+16分音符】は、ちょっと難しいですね。
この画像の場合、注意点が二つあります。

1. 付点8分音符の「伸び」をしっかり感じる

「付点8分音符」は、「16分音符3個分」の長さがあります。

でもね、この付点8分音符の前に「8分3連符」がある事から、「16分音符3個分」の「伸び」にするには、神経を使う必要が。
何故なら、8分3連符につられて、その3連符の感覚で付点のない【8分音符+16分音符】というリズムになりやすいのです。

だから、付点8分音符=16分音符3個分の長さ=「伸び」を、しっかり感じましょうね。

2. スタッカートにつられない

「付点8分音符」の直前音の打鍵は、「スタッカート」です。
これがクセモノ。
つい、つられて「付点8分音符」打鍵で手が浮きやすい。

スタッカート後の付点8分音符打鍵は、指先は鍵盤から離さずに腕の動きを止めず、音を膨らませて行く=音を持ち上げるように。

付点の伸びを十分に味わおう!

この付点はどんな伸びかしら?
この付点はどんな伸びかしら?

右手の和音の上の音で言うと、「ミミミミファファ#ソーーーファミレド」と音は並んでいますが、そのまんまで弾くんじゃなくてね。これらの音の動きを考えて感じましょう。

ただ弾くのでは、「ミファファ#ソ」と、半音ずつ上がってきたものが、台無しに。

「ソーー」ではなく、「ソ」という、増殖していく感覚を持ってみましょう。

音の存在(響き)が、広がるような、上がっていくような、そんな何かを感じたいですね。

ちなみに「ミミ」「ミミ」「ファファ#」「ソーー」ではなく「ミミミ」「ミファファ#ソーーー」と捉えると面白いですよ。何がどう違うか?この二つの捉え方で弾いて、感じてみてくださいね。

そこにある休符の意味を考えよう

どうして休符があるんだろう?
どうして休符があるんだろう?

曲の最後の音、その後が休符というケースは結構多いでしょう。
あなたは最後の音を打鍵したら、そこで気持ちが終わってしまいませんか?

4拍子だから。1拍目の音だけでオシマイだから、だから後は休符で埋めちゃったー。そうなのかしら?
ホント?

もっとわかりやすい楽譜(曲)だと、その休符にフェルマータが付いている事も。
それはね、意味があるんですよ。

音はね、弾いたらオシマイ。
離鍵したらオシマイ。
ペダルを上げたらオシマイ・・・だと思っていませんか?

「だってもう音は残ってないもん」?
ホント?ホントにホント??
もっとよく聴いて!もっとよく感じて!!音の波動をキャッチして!!!

はっきり残る「音」じゃなくても、音の波動(振動)は、空気を伝っています。
曲の終わりの休符は、その「音の波動」を聴き続けてよ!って事ですよ。

「音を慈しむ」という姿勢を忘れないでね。

リズムを正しく取るためには、音価を理解するのがポイント

わわわーなリズム、どうやってとる?
わわわーなリズム、どうやってとる?

当たり前と言っては元も子もないことですが、突然、音価の短い音符や連符が出てくると、あやふや(いい加減)になりやすいんですよね。

だから、指導者側はいつもいつも、ちゃんと教える事・伝え続ける事が大事です。
人の理解力は千差万別なのだから。

ややこしいリズムをきちんと理解出来ないと、合わせるのは難しいですよね。
まずはそれぞれの音価をきちんと理解しましょう。あなたの理解と拍は合っているかな?ってね。

4分音符の意味とは?

なぜその音は4分音符なんだろう?他の音価じゃ駄目だったのかな?

4分音符で躍動感・推進力を出す方法

クレメンティ「ソナチネ」Op.36-1から
クレメンティ「ソナチネ」Op.36-1から

簡単そうに見える【4分音符+休符】にはワナがありますよ。

音符の後にくる休符を感じてあげると、拍感・躍動感が出ます。
休符を感じるためには、まず、その前の4分音符を感じなければね。

感じるって、どういうふうに?

  • どんな響きなのかな?
  • 離鍵したら、響きはどうなるんだろう?
  • 離鍵の仕方(スピードとか腕の動作とか呼吸とか)、自分でしっくりくるのは、どうやった時だろう?

などなど、いっぱい考えて感じてみて。

だけど、それだけでは推進力は出ません。聴いている人が推進力を感じられない。
じゃ、どうやったら推進力が出るんだろう?

  • その4分音符の響きは、どこに向かっていくの?
  • 次の音はどうなってるの?
  • 今弾く音と、(休符を挟んでの)次の音って、どんな関係なんだろう?
  • お友達とキャッチボールするとしたら、どんな風にするだろう?

な~んて、考えてごらん。
1音単体で終わらせないでね。
休符は響きを聴く「間」です。エネルギーは次の音へ向かっていくんですよ。
忘れないでね。

4分音符は棒立ちになっているわけじゃない

クレメンティ「ソナチネ」Op.36-1から
クレメンティ「ソナチネ」Op.36-1から

左手の【4分音符+4分休符】、こんな所にも。

4分音符、指を置きに行っていませんか?
ポンと置いて終わりにしていないかしら?

音の高さに合わせて、次の音に向けて、動きのある(弾力のある)音を出してみると、今までどんなに面白くなかったか、その変化に気づきます。

あなたが今、弾こうとしているその4分音符は、どんな響きでしょうか?
どんな風に響かせたいのかな?
ぜひ、耳と友達になって、考えてみましょう。

ただの棒立ちの音にしないように。ただ弾いて(鳴らして)終わりにしないようにね。

今日のピアノ動画*モーツァルト「きらきら星変奏曲」

ティブレイクは、モーツァルト作曲の「きらきら星変奏曲」をお送りします。

誰もが知るテーマ(主題)から始まる、思わずニッコリしてしまうような作品ですね。

これは2016年8月に開催した、熊本地震チャリティ・リサイタルから。ピアノはシゲルカワイでした。

まとめ

  • シンコペーションは、何かを探し求めるような緊迫感を持っている
  • リズムを生み出すものは呼吸とタイミングだ
  • 間が空いてしまうのを防ぐには、次の準備を素早くすること
  • ワルツをスマートに演奏するには、1小節で1つと捉えるのがポイント
  • 付点音符は付点の伸びをうんと感じるのがコツ
  • リズムを正しく取るには、まず音価を正しく理解すること
  • そこに4分音符が置かれた意味を考えれば、推進力が出てくる

音楽の3大要素「メロディ」「ハーモニー」「リズム」。この3つはどれ一つとて欠かせません。

ハーモニー(響き)を感じてメロディを歌う。リズムも理解して心底楽しめたら、あなたの音楽表現は今までよりもっと深みを増しますよ。

エンジョイ!あなたのピアノ・ライフをもっと豊かに!
もっとラクに心と体を使ってピアノを弾くお手伝いをしています。

 

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