フォーレ「ドリー組曲」が初演された日(4月30日)
奇しくも?4月30日は、フランスを代表する二人の作曲家の二作品が初演された日….と言っても、世の中に作曲家も作品も数えきれない程あるのですから、そういう日もあるでしょう。
一つはクロード・ドビュッシーの「ペレアスとメリザンド」。そしてもう一曲がガブリエル・フォーレ作曲「ドリー組曲」が初演された日なのです。

というわけで今日は、フォーレの「ドリー組曲」をご紹介しますね。
フランスの作曲家ガブリエル・フォーレ
ガブリエル・フォーレ、フランスの作曲家(1845-1924)。
フォーレのピアノ連弾作品に、「ドリー組曲」という、非常に愛に溢れた作品があります。
私はこの組曲が大好き!今ままでにも何度も弾いてきました。
この「ドリー組曲」は、フォーレが出逢ったエンマ・バルダックという女性の娘、エレーヌのために作られたのです。
何故、人様の子供のために?と思うでしょうか?
エレーヌの母エンマ・バルダックは声楽家でした。
17歳で銀行家のシジスモン・バルダック氏と結婚し、ラウルとエレーヌという二人の子供に恵まれます。
この子どもたちにピアノを教えていたのがドビュッシー。
なんと!フォーレとドビュッシーの二人は、エンマにプロポーズしたのです!
するとエンマはバルダック氏と離婚して(きゃー劇的!)、再婚相手に選んだのはドビュッシーでした。
あら、フォーレかわいそうかも・・・?
でもいろいろあったのでしょうね・・・と想像はご自由に。
そんなこんなで、フォーレはエンマの娘エレーヌのために「ドリー組曲」というピアノ連弾作品を生み出しました。
ドリー組曲とは?
フォーレが生み出したピアノの連弾のための「ドリー組曲」は、6曲から成ります。
- 舟歌
- ミ・ア・ウ
- ドリーの庭
- キティ・ワルツ
- 優しさ
- スペインの踊り
エレーヌは1892年生まれ。
- 第1曲は1893年の作曲
- 第2曲は1894年
- 第3曲は1895年
- 第4曲と第5曲は1896年
- 第6曲は1897年に、エレーヌの誕生日を祝して作曲されました。
組曲名の「ドリー」というのは、エレーヌの愛称。
親しくしていた女性、エンマの娘へ贈った曲という事ですが、エレーヌはエンマとフォーレとの間に生まれた子供、という説もあります。
….大人のお話ね。
初演は、1898年にアルフレッド・コルトーとエドゥアルト・リスラーによってされ、翌年コルトーによってピアノ独奏版が編曲されました。
では演奏をご紹介。
ピアノ動画*フォーレ「ドリー組曲」
第1曲から第3曲まで(「舟歌」「ミ・ア・ウ」「ドリーの庭」)
第4曲から第6曲まで(「キティ・ワルツ」「優しさ」「スペインの踊り」)
フォーレの「ドリー組曲」、独奏版でも連弾版でも是非、弾いてみて下さいね。愛にあふれる素敵な作品です。
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